【NBAプレイオフ2024展望】西決勝:ウルブズ対マーベリックス

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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ミネソタ・ティンバーウルブズとダラス・マーベリックスは、最もウェスタン・カンファレンス・ファイナルに勝ち進む可能性が高いと予想されていた2チームではない。だが、どちらも勝ち残った4強の一角にふさわしいチームだ。厳しいライバルたちを相手に見事なバスケットボールをし、自分たちを疑う者が間違えていると証明してきた。

もちろん、この対戦で見出しを飾るのは、アンソニー・エドワーズとルカ・ドンチッチだ。しかし、両チームのサポーティングキャストも見過ごしてはいけない。両軍とも非常に堅実なロスターを築いてきた。ここまで勝ち進むのに、ロールプレイヤーたちが素晴らしいパフォーマンスを見せている。このシリーズでヒーローとなるかもしれない選手がたくさんいるのだ。

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ここでは、どちらのチームがNBAファイナルに勝ち進むかを予想する。

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ウルブズ対マーベリックスの予想

ウルブズはデンバー・ナゲッツとの西地区準決勝でジャマール・マレーを苦しめたところだ。エリート級の守備のタレントたちのおかげで、マレーを3ポイントショット成功率33.3%含むフィールドゴール成功率40.3%にとどめた。ドンチッチ相手でも、ウルブズは同じことができるだろうか?

レギュラーシーズンの対戦では、ドンチッチに苦しめられた。出場はわずか2試合だが、平均36.5得点、10.5アシスト、6.0リバウンド、FG成功率50.9%を記録されている。最初はジェイデン・マクダニエルズがドンチッチをマークしたが、あまりうまく抑えることができず、ポストムーブを守るのに苦しんだ。

ウルブズはニキール・アレクサンダー・ウォーカーやアンソニー・エドワーズを含め、ほかの選手たちにも代わるがわるドンチッチを守らせた。だが、本当にスローダウンさせられた選手はいない。

マーベリックスとのシリーズで、ウルブズはマレー相手に機能したのと似た戦術を試すかもしれない。つまり、フルコートでドンチッチにプレッシャーをかけ、彼を弱らせるというものだ。ここ数シーズン、多くのチームがマーベリックス相手に採用してきた戦略である。ドンチッチが万全の状態でないことを考えれば、これは効果的かもしれない。

しかし、今季のマーベリックスが違うのは、そういった状況でドンチッチの負担を和らげられるカイリー・アービングという2人目のスターがいることだ。オクラホマシティ・サンダーとのカンファレンス・セミファイナルでは静かだった。だが、アービングはマーベリックスでうまくフィットしており、素晴らしい守備を見せている。いくつかの試合で大きく活躍できるのが変わらないのは確かだ。

そういったマーベリックスのアドバンテージを踏まえても、巨人をノックアウトしたばかりのウルブズを選ばないのは難しい。ナゲッツとの第7戦で前半に15点のビハインドを背負いながら逆転勝利したのが示すように、ウルブズはあきらめることがない。そして守備は本物だ。ペイントにルディ・ゴベアが控えるウルブズが、ダニエル・ギャフォードとデレック・ライブリー二世を使ったロブゲームをマーベリックスにうまくやらせるだろうか。

また、ウルブズは勝つために十分な攻撃をいかに生み出すかという最大の疑問にも答えを出してみせた。エドワーズはプレイオフ平均28.9得点と素晴らしい出来だ。カール・アンソニー・タウンズは大事な時に活躍し、平均18.0得点、3P成功率44.0%をマークしている。そしてスターターの5人全員が平均二桁得点だ。ウルブズの攻撃は優れており、バランスがとれている。

このシリーズは、素晴らしい2チームによる激しい激突となるだろう。ウルブズはドンチッチのピック&ロールを抑え、さらにアービングにも質の高い別のディフェンダーをぶつけられるだけの戦力をどこよりも整えている。だからこそ、ウルブズが今シリーズでは有利なはずだ。

予想:第7戦でウルブズ勝利

原文:Timberwolves vs. Mavericks prediction, odds, schedule for 2024 NBA Playoffs Western Conference Finals(抄訳)
翻訳:坂東実藍


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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。