凱旋門賞2024の見どころ・予想|海外オッズ1番人気はロスアンゼルス、本命はルックドゥヴェガ

一野洋 Hiroshi Ichino

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芝2400メートルにおける世界最高峰のレース、凱旋門賞(G1/芝2400m)が日本時間6日にフランスのロンシャン競馬場で行われる。日本からはシンエンペラーが参戦し、日本競馬界にとって悲願の優勝を目指す。

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レースの傾向

2000年以降の歴代優勝馬を紐解いてみると、調教国別ではフランスが11勝で最も勝っており、イギリスが7勝、アイルランドが4勝、ドイツが2勝と続く。こうしてみると、やはり地元フランス勢が有利だ。馬齢別では、3歳が13勝と最多勝で、4歳が8勝、5歳が3勝と若い馬に有利な傾向が強い。性齢別では牡馬15勝に対し、牝馬9勝。こうしてみると、安直だが若い牡馬のフランス馬に勝機があるように見える。2012年から2018年までの8年間で牝馬が7勝していたように、斤量の恩恵が受けられる牝馬有利とされていたが、2017年に斤量が変更され、最近5年間では牡馬が4勝と巻き返してきている。

過去の日本馬の挑戦

日本馬は、1969年のスピードシンボリを皮切りに、2023年までのべ34頭が挑戦してきたがまだ優勝はない。1999年のエルコンドルパサー、2010年のナカヤマフェスタ、2012年と2013年のオルフェーブルが2着に入り、頂点にあと一歩のところまで迫った。今年はシンエンペラーが日本競馬界に新たな1ページを刻めるか注目だ。

海外オッズの1番人気はロスアンゼルス

海外ブックーメーカー「bet365」は2024年10月5日2時22分の時点で、1番人気がロスアンゼルスの「5倍」。2番人気にはソジーの「4.5」倍で、その後にルックドゥヴェガの「6.5倍」が続き、シンエンペラーは「7.5」倍の4番人気となっている。

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予想

今年はキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(G1/芝2390m)や英ダービー(G1/芝2410m)を勝った馬が不在で上位陣が拮抗。予想が難解な一戦だ。

その中で本命に推したいのが、ルックドゥヴェガ。今年の仏ダービー馬は、前走ニエル賞で初めて敗れたが、デビューから3連勝で仏ダービー(G1/芝2100m)を制した。凱旋門賞は仏ダービーで好成績を残した馬と相性が良く、昨年のエースインパクト、2020年のソットサスがと仏ダービーを勝ち、2019年のヴァルトガイスト、2005年のハリケーンランも仏ダービー2着の実績があった。

対抗にはソジーを推す。ルックドゥヴェガと同じフランスの3歳馬は、前走ニエル賞(G2/芝2400m)でルックドゥヴェガに仏ダービーの雪辱を果たし、凱旋門賞に弾みをつけた。ロンシャン競馬場は3戦3勝と抜群に相性が良く、得意の馬場で中長距離の欧州No1を目指す。凱旋門賞最多勝のアンドレ・ファーブル調教師は、9度目の凱旋門賞制覇を狙う。

3番手はシンエンペラーを選ぶ。前走アイリッシュチャンピオンステークス(G1/芝2000m)は、仕上げ途上で、最後の直線でも前が詰まる不利がある中でも猛然と追い込み3着に食い込んだ。凱旋門賞馬ソットサスを全兄とする血統的背景は魅力で、日本の高速馬場よりも欧州の力を要する馬場の方が合っているようにも思える。無難に発馬してスムーズにレースを運べれば、ひょっとする可能性は十分にある。

4番手以降は、ブルーストッキング、デリウス、ロスアンゼルスの順で印を打つ。ブルーストッキングは、7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスで、G1を6勝しているオーギュストロダンに先着する2着と健闘した。デリウスは、デビュー2戦目から2400メートルの距離を一貫して使われてきた。馬場が渋れば面白い存在だ。ロスアンゼルスは、アイリッシュチャンピオンステークスでシンエンペラーに先着を許したが、最後の直線では大外を突き抜けるかと思わせたほど。エイダン・オブライエン調教師が本番に向けてどのように仕上げているか興味深い。

  • ◎ルックドゥヴェガ
  • 〇ソジー
  • ▲シンエンペラー
  • △ブルーストッキング
  • △デリウス
  • △ロスアンゼルス

買い目

皐月賞ダービーでも印を打ったシンエンペラーの複勝率の高さに着目し、応援の意味も込めて、シンエンペラー3着固定で印をつけた5頭に流す3連単の計20点で勝負する。

  • 1着:7、9、12、13、14
  • 2着:7、9、12、13、14
  • 3着:10

凱旋門賞2024概要

  • レース名(グレード):凱旋門賞(G1)
  • 開催日:日本時間 2024年10月6日(日)
  • 発走時刻:日本時間 23:20
  • 競馬場:ロンシャン競馬場(フランス)
  • 距離:芝2400m
  • 条件:3歳以上 牡・牝

凱旋門賞2024枠順一覧

馬番(ゲート番)/馬名/生産国/性齢/斤量/厩舎(調教国)/騎手

  • 1(1)/ザラケム/フランス/牡4/59.5kg/J.レニエ(仏)/C.デムーロ
  • 2(13)/アヤザーク/フランス牡5/59.5kg/A.フアシェ(仏)/W.ビュイック
  • 3(2)/ファンタスティックムーン/ドイツ牡4/59.5kg/S.シュタインベルク(独) /R.ピーヒュレク
  • 4(9)/アルリファー/フランス/牡4/59.5kg/J.オブライエン(愛)/武豊
  • 5(12)/セヴェナズナイト/アイルランド/牡4/59.5kg/A.ファーブル(仏)/M.バルザローナ
  • 6(14)/コンティニュアス/日本/牡4/59.5kg/A.オブライエン(愛)/C.スミヨン
  • 7(3)/ブルーストッキング/イギリス/牝4/58.0kg/R.ベケット(英)/R.ライアン
  • 8(16)/マルキーズドゥセヴィニエ/アイルランド/牝5/58.0kg/A.ファーブル(仏)/A.プーシャン
  • 9(8)/ルックドゥヴェガ/フランス/牡3/56.5kg/C&Y.レルネール(仏)/R.トーマス
  • 10(11)/シンエンペラー/フランス牡3/56.5kg/矢作 芳人(日)/坂井瑠星
  • 11(15)/サンウェイ/フランス牡3/56.5kg/D.ムニュイジエ(英)/O.マーフィー
  • 12(7)/デリウス/イギリス/牡3/56.5kg/JC.ルジェ(仏)/Ⅰ.メンディザバル
  • 13(5)/ソジー/アイルランド/牡3/56.5kg/A.ファーブル(仏)/M.ギュイヨン
  • 14(10)/ロスアンゼルス/アイルランド/牡3/56.5kg/A.オブライエン(愛)/R.ムーア
  • 15(6)/シュルヴィー/アイルランド/牝3/55.0kg/N.クレマン(仏)/T.マーカンド
  • 16(4)/アヴァンチュール/アイルランド/牝3/55.0kg/C.フェルラン(仏)/S.パスキエ

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青山学院大学を卒業後、米軍厚木基地に就職。その後、NFLを題材にしたライターを目指して渡米。アメリカでは寿司職人を経て、日系フリーペーパーの編集者となりNFL、MLB、NBAなどを取材。帰国後はNFL日本語公式サイトのディレクション業務などに従事した。ライターとしてNFL、海外競馬、サーフィンをメインに扱い、これまでにスーパーボウル、凱旋門賞などの海外競馬、ジャパン・オープン・オブ・サーフィンなど取材経験あり。