【速報】パリ五輪柔道 男子100キロ超級 斉藤メダルに届かず、「金」はリネール 女子78キロ超級 素根は負傷棄権|試合経過・結果・ハイライト

小座野容斉 Yosei Kozano

【速報】パリ五輪柔道 男子100キロ超級 斉藤メダルに届かず、「金」はリネール 女子78キロ超級 素根は負傷棄権|試合経過・結果・ハイライト image

日本時間8月2日(金)、パリオリンピックの柔道競技7日目、個人戦 女子78キロ超級、男子100キロ超級がシャン・ド・マルス・アリーナで行われ、男子100キロ超級に斉藤立は3位決定戦で敗れメダルは獲得できなかった。女子78キロ超級の素根輝は敗者復活戦を負傷で棄権した。
 

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男子100キロ超級の斉藤は、初戦で五輪2階級王者のルカシュ・クルパレク(チェコ)に一本勝ち。準々決勝ではアンディ・グランダ(キューバ)に延長技ありで勝利した。

準決勝では世界ランキング1位の金民宗(韓国)に、一本負け。3位決定戦ではアリシェル・ユスポフ(ウズベキスタン)に関節技で一本負けした。斉藤は5位に終わった。

斉藤は1984年ロサンゼルス五輪、1988年ソウル五輪で100キロ超級を連覇した斉藤仁さんの次男。山下泰裕さんの最強のライバルで、日本柔道の歴史にその名を刻んだ、偉大な父・仁さんの後を追ってここまでたどり着いた。父が9年前に胆管ガンでなくなった際に、最後にかけられた言葉は「稽古に行け」だったという。天国の父と日本の期待を背負って、頂点を目指したが、まだまだ力不足は否めなかった。

最強王者に輝いたのは、フランスの国民的英雄、35歳のテディ・リネールだった。マクロン大統領も応援に駆け付けた中、金民宗を豪快な払い腰で裏返し、見事な1本勝ちで、優勝した。

柔道界のレジェンド、リネールは、2008年北京五輪「銅」、2012年ロンドン五輪「金」、2016年リオ五輪「金」、2021年東京五輪「銅」という、栄光の戦績に、今回の「金」を加えた。東京五輪の団体戦「金」も含めれば、4個目の五輪金メダルとなった。

女子78キロ超級では、東京五輪の金メダリストで、連覇を狙った素根輝は、リシェル アニタ・ソピ ムベラ(カメルーン)、徐仕妍(中国)を破った。しかし、準々決勝でカイラ・オズデミル(トルコ)に敗れ、その際に左足を負傷して、敗者復活戦も棄権による不戦敗となった。

パリ五輪の柔道個人戦は全日程を終了。日本は「金」3、「銀」1、「銅」3という結果だった。

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試合経過・ハイライト:斉藤、メダルに届かず。素根は負傷で棄権

※内容は逆時系列。時刻は日本時間表記

◇男子100キロ超級決勝

○テディ・リネール(フランス)vs 金民宗(韓国)●

24:56 本戦3分46秒、リネールの払い腰が炸裂。見事な一本勝ちで、リネールが優勝。リオデジャネイロ大会以来、8年ぶり3個目の五輪個人戦金メダルを獲得した。フランスの国民的英雄は、金民宗と抱き合った後、畳の上を飛び跳ねた。

24:50 マクロン大統領も応援に駆け付けた。

◇男子100キロ超級3位決定戦

●斉藤立(日本)vs アリシェル・ユスポフ(ウズベキスタン)○

24:45 ユスポフが大外刈りで技あり。さらにそこから関節技に。腕ひしぎ十字固めが決まって、斉藤が参ったの合図。一本負け。表彰台に届かず、斉藤のオリンピックが終わった。 

24:44 ユスポフの投げ技を潰し、寝技を狙う斉藤。 

24:44 試合開始。 

24:43 青の柔道着で斉藤が入場。

◇男子100キロ超級準決勝

●斉藤立(日本)vs 金民宗(韓国)○

23:52 斉藤が一瞬、左の組み手を取ったかに見えたが、金民宗が膝をついて、低い体勢からの背負投げ。斉藤はくるっと身体が返ってしまった。2分46秒、金民宗の一本勝ち。斉藤は3位決定戦に回った。

23:48 試合が始まった。金民宗は今年の世界選手権で優勝、世界ランク1位。

23:47 斉藤は青の柔道着で入場。 

◇男子100キロ超級準決勝

23:45 フランスの英雄テディ・リネールが一本勝ちで決勝に勝ち上がった。

◇女子78キロ超級敗者復活戦

●素根輝(日本)=棄権=ミリツァ・ザビッチ(セルビア)○

素根輝が敗者復活戦を棄権した。準々決勝で左ひざを痛めて、ドクターストップがかかったという。連覇を目指した素根にとって、無念の不戦敗でメダルの可能性も無くなり、パリ五輪は終わった。

◇男子100キロ超級準々決勝

○斉藤立(日本)vs アンディ・グランダ(キューバ)●

準々決勝の相手グランダは、世界ランク5位で、2022年の世界選手権優勝という実力者。実力伯仲の両者の戦いは、本戦4分で決着がつかず延長ゴールデンスコアへ。そして試合開始から8分4秒(延長4分4秒)、またも斉藤の内股が炸裂し技ありを奪って勝ち切った。斉藤は準々決勝に進出した。

◇男子100キロ超級2回戦

○斉藤立(日本)vs ルカシュ・クルパレク(チェコ)●

斉藤の初戦の相手は、いきなり強豪中の強豪だった。2016年リオデジャネイロ五輪男子100キロ級で優勝、2021年東京五輪100キロ超級で優勝、2大会で2階級制覇のクルパレクだ。しかし1分31秒に、鮮やかな内股で一本勝ちした。斉藤は準々決勝に進出した。

◇女子78キロ超級準々決勝

●素根輝(日本)vsカイラ・オズデミル(トルコ)○

素根は序盤で2つの指導を受けてしまい追い込まれたが、そこからよく戦った。本戦ではポイントが無く、延長ゴールデンスコアに。オズデミルが上四方固めに入り、5分48秒技ありとなって、素根が敗れた。東京五輪で「金」の素根は連覇を果たせずに、敗者復活戦に回ることになったた。素根は試合中に左足を痛めた模様で、この後も予断を許さない。

 

◇女子78キロ超級3回戦

○素根輝(日本)vs 徐仕妍(中国)●

世界ランク6位の実力者、徐仕妍相手に素根が主導権を握った。二つの指導を受け、後がない徐に対し、3分34秒大内刈りで技ありを奪った。そのままタイムアップとなり、素根が優勢勝ち。準々決勝に進出した。

◇女子78キロ超級2回戦

○素根輝(日本)vs リシェル アニタ・ソピ ムベラ(カメルーン)●

素根が着実に勝利した。ソピ ムベラを指導2つに追い込むと、3分16秒に浮落としで技ありを奪い、そのまま袈裟固めに移行、合わせ技一本で完勝した。

 

 

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※以下、試合前時点の情報。

試合概要・日程

  • 大会・競技・種目:パリオリンピック2024柔道男子100キロ超級/女子78キロ超級
  • 日程:8月2日(金)~8月3日(土)(日本時間)
  • 会場:シャン・ド・マルス・アリーナ(パリ市)

テレビ放送・ネット配信・中継予定

  • NHK総合
  • TVer

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小座野容斉 Yosei Kozano

小座野容斉 Yosei Kozano Photo

東京都出身 早稲田大学政治経済学部卒。1989年毎日新聞に入社、写真部のカメラマンとして、春・夏の高校野球、プロ野球、ラグビーなどを撮影。デジタルメディア局に異動後は、ニュースサイト編集の傍ら、「K-1」などの格闘技、フィギュアスケート、モータースポーツも撮影してきた。アメリカンフットボールは、個人のライフワークとして、トップリーグの「Xリーグ」を中心に年間約70試合を撮影・取材。2020年2月毎日新聞を退社後は、ウェブ「アメリカンフットボール・マガジン」で約700本の記事を配信した。また、「NFLドラフト候補名鑑」出版にも携わった。日本スポーツプレス協会(AJPS)会員。