サマーリーグで活躍を見せている注目選手たちをピックアップ

大西玲央 Reo Onishi

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毎年この時期は、NBAドラフトで指名されたルーキー、プレイタイム増加を狙う若手、リーグ入りを目指すベテランなどが競い合うサマーリーグが行われる。今年はユタ州のソルトレイクシティ・サマーリーグ、カリフォルニア・クラシックが複数チームで行われ、現在はラスベガスで全チームが参加するNBA 2K25サマーリーグが開催されている。

サマーリーグでの出来不出来がそのままレギュラーシーズンでの活躍に直結するわけではないが、他とは明らかに違うなと感じられる活躍も多い。ここまでのサマーリーグで、突出した活躍を見せている選手を何人かピックアップする。

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リード・シェパード(ヒューストン・ロケッツ)

スタッツ:4試合出場、平均20.0得点、4.8リバウンド、5.3アシスト、2.8スティール、1.3ブロック

NBAドラフト2024全体3位でロケッツに指名されたケンタッキー大学出身のシェパードは、前評判の高さをすでに証明している。シュート力の高さはドラフト前から言われていたことだが、それ以外に視野の広さを使ったプレイメイク、そして187cmというサイズながらもリバウンド、スティール、ブロックとあらゆる面で貢献している嗅覚の高さが際立つ。

そのサイズを狙われてディフェンスで穴となるシーンも何度も見られているため、そこをいかに克服できるかと、多いターンオーバー(平均4.8)を減らすことが今後の課題となりそうだが、今季のロケッツのローテーションの要の1人となりそうなことは間違いない。

ジュリアン・ストローサー(デンバー・ナゲッツ)

スタッツ:2試合出場、平均28.5得点、4.0リバウンド、3.0アシスト、3P試投数11.0本、3P成功率40.9%

ナゲッツの2年目選手であるストローサーは、サマーリーグトップとなる平均28.5得点という圧倒的な活躍を見せ、わずか2試合でお役御免となった。ゴンザガ大学でもスコアラーとして活躍してだけに、元々その得点力の高さが魅力な選手ではあったが、今年のサマーリーグではリーグ最多となる平均11.0本もの3ポイントショットを放ちながらも40.9%という高確率で決めている。

ルーキーシーズンはあまり出場できなかったものの、今季は選手に入れ替えもあったことから、マイケル・マローン・ヘッドコーチのローテーションに食い込んできそうだ。

ジョーダン・ミラー(ロサンゼルス・クリッパーズ)

スタッツ:4試合出場、平均24.8得点、4.8リバウンド、2.3アシスト、1.3スティール、3P成功率53.3%

昨年のドラフトの2巡目指名選手であるミラーは、ルーキーシーズンを主にNBA Gリーグで過ごしており、NBAではまだ8試合しか出場経験がない。しかしGリーグでは合計39試合に出場し、平均20.9得点、6.2リバウンドを記録し、選手としてのレベルの高さはすでに見せていた。

サマーリーグではデンバー・ナゲッツ戦で6本の3P成功を含む36得点を記録し、一気に注目を浴びた。ポール・ジョージが抜けたあとも、様々な補強で層の厚さを維持しているクリッパーズだが、ミラーもウィングでのローテーション選手として活躍できるポテンシャルを見せている。

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ケレル・ウェア(マイアミ・ヒート)

スタッツ:5試合出場、平均18.0得点、8.4リバウンド、2.6ブロック、FG成功率57.6%

NBAドラフト2024全体15位指名のウェアは、多くの注目ビッグマンがいる今年のサマーリーグの中でも目を惹く活躍を見せている。昨年のルーキーのハイメ・ハケスJr.とともにラスベガスで3勝0敗のヒートをけん引しており、攻守で存在感を示している。

ダルトン・コネクト(ロサンゼルス・レイカーズ)

スタッツ:6試合出場、平均18.0得点、4.8リバウンド、2.2アシスト、1.5スティール、3P成功率34.2%

今年のドラフトで17位まで落ちたことで驚かれたコネクトだが、指名しなかったチームが後悔することになりそうな活躍をサマーリーグで見せている。中でも外でも、オンボールでもオフボールでも得点を重ねており、センスの良さが光る。

ブロニー・ジェームズに注目が集まるなか、今季ローテーション入りして貢献できそうなのは、現状ではコネクトだろう。

ステフォン・キャッスル(サンアントニオ・スパーズ)

スタッツ:3試合出場、平均17.3得点、5.7リバウンド、4.0アシスト、1.3スティール

右手首の捻挫でラスベガスのサマーリーグは1試合にとどまったものの、カリフォルニア・クラシックを含めた3試合で彼の魅力はしっかりとショーケースされていた。ターンオーバーの多さや、ショット成功率の低さなど懸念点もあるが、ビクター・ウェンバンヤマの横でIQの高いプレイを見せてくれるのがすでに楽しみだ。

ロブ・ディリングハム(ミネソタ・ティンバーウルブズ)

スタッツ:4試合出場、平均10.8得点、6.5アシスト、4.5リバウンド、1.0スティール

サマーリーグデビューは4得点と大人しめだったが、その後とは3試合連続で二桁得点を記録するなど、試合を重ねるごとに貢献度を高めている。シュート率が極端に低い(FG成功率28.1%)のが気にはなるが、得点力だけでなくアシストも重ねているのは好印象。マイク・コンリーの後ろで色々と吸収してもらいたい。

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大西玲央 Reo Onishi

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アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。記事のライティング以外にもNBA解説、翻訳、通訳なども行なっている。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。