レブロン・ジェームズ&ケビン・デュラント、アメリカ五輪史上最高の選手はどちら?

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坂東実藍 Miran Bando

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これまで、数々の偉大な選手たちが男子バスケットボールのアメリカ代表のジャージーを纏ってきた。パリオリンピック2024のロスターは、その中でも最高級だった。

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そのロスターをけん引したのが、レブロン・ジェームズとケビン・デュラントだ。それぞれ4回目のオリンピック出場で、2004年大会以降のロスターには、必ず彼らのどちらかがいた。パリオリンピック2024のロスターで最年長のふたりだったが、最も重要な貢献ぶりだったのは間違いない。

デュラントはもうす36歳になる。ジェームズはあと数か月で40歳だ。それだけに、今大会は彼らがアメリカ代表としてプレイする最後の機会になるかもしれない。バスケットボール、そしてアメリカ代表にとっての重要度を考えれば、このふたりのレジェンドのどちらが、オリンピックの舞台における同代表の歴代最高選手という称号にふさわしいかを考える良いタイミングだろう。

ここでは、オリンピックにおけるジェームズとデュラントのスタッツなどをまとめる。

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アメリカ五輪史上最高の選手は?

レブロン・ジェームズを推す理由

ジェームズはアメリカ代表としてオリンピックに4回出場してきた。

NBAの新進気鋭の2年目として19歳で初出場し、NBAで22シーズン目を迎える39歳となった20年後も大会MVPに選ばれた。

まずは、2004年大会を振り返ろう。

アテネ大会のアメリカが銅メダルにとどまったのは、ジェームズのオリンピックにおけるレガシィ(遺産)の傷跡のように見られるかもしれない。だが、この大会におけるジェームズの役割は最小限だった。もっと彼がプレイしていたら、アメリカはもっと成功していたかもしれない。ただ、仮定の話に答えられる者はいないだろう。

2008年の「リディーム・チーム」でジェームズは重要な役割を担い、金メダルを獲得して、アメリカのバスケットボールは地位を取り戻した。そしてジェームズは2012年大会でも同様の役割を担っている。そしてこの大会でデュラントもオリンピックに登場した。

それから10年以上が経ち、ジェームズはオリンピックの舞台に戻ると明かした。これがアメリカ最大のスターたちに影響し、多くの選手が大会に参加することに。ジェームズを筆頭に、NBA優勝経験者が7名、MVP受賞者が4名、ファイナルMVP受賞者が4名というロスターが誕生した。

それだけのスター選手たちと一緒に、39歳のジェームズはアメリカを金メダルに導き、大会MVPを受賞している。

NBAでのキャリアと同じように、ジェームズはその息の長さとリーダーとしての役割で、数値化できないほどの尊敬を集める独特な存在となった。

ケビン・デュラントを推す理由

測定可能なことやスタッツでいえば、デュラントはすべてを手にしてきた。

23歳の時に2012年大会に出場すると、そこから4大会連続で金メダルを獲得している。2012年大会はジェームズやコービー・ブライアント、カーメロ・アンソニーといったベテランたちを擁したロスターにおける有望株だったが、1試合平均19.5得点、決勝戦で30得点を記録している。

続く2大会はまさにアメリカ代表の顔となった。2016年大会は平均19.4得点、東京オリンピック2020では同20.7得点をあげ、チームを金メダルに導いたのだ。

その得点力でデュラントはアメリカ史上最多得点記録の保持者となった。パリオリンピック2024で殿堂入りしているリサ・レスリーを上回り、男女の通算得点記録を塗り替えている。

デュラントの完成度の高さは国際舞台に完璧だ。そして彼は大舞台に強い。2012年に続き、2016年大会の決勝でも30得点、東京オリンピック2020決勝でも29得点をマークしてきた。

測定可能な点でもアドバンテージがあるデュラントだが、最も大事なタイミングで活躍する力は、数値化できないものだ。

史上最高の選手は?

パリオリンピック2024でのパフォーマンスから、史上最高はジェームズだ。

アメリカ代表にとってのジェームズの重要性は、今大会のサイクルを通じて目に見えた。チームに対する彼の取り組み方が、ほかの大物選手たちの取り組みぶりにつながった。コート上でも、その仕事ぶりはチームのほかの選手たちより際立ち、MVP受賞はチームで最も重要な選手だったとの見方を強固なものとしている。

23歳、27歳、39歳でオリンピックのアメリカ代表にとって重要な役割を担ったジェームズは、その息の長さと偉大さで、比類なき偉大さがさらに語り継がれることになるだろう。

パリオリンピック2024におけるデュラントのパフォーマンスも、見過ごすべきではない。歴代最多得点記録と、決勝戦での優れたパフォーマンスは、評価に値する。

デュラントはオリンピックにおけるアメリカ代表のベストプレイヤーと言えるだろう。一方、ジェームズは最も偉大な選手だ。

彼らがチームメイトとして、2大会で2つの金メダルを獲得したのも当然だろう。

LeBron James and Kevin Durant
(NBAE via Getty Images)

レブロン・ジェームズ対ケビン・デュラント:オリンピックのスタッツ

1試合平均

 ジェームズデュラント
得点11.918.5
リバウンド4.54.9
アシスト4.63.0
スティール1.51.2
ブロック0.40.6
ターンオーバー1.81.3
出場時間21.226.2
フィールドゴール成功率61.453.1
3ポイントショット成功率36.650.2
フリースロー成功率63.287.5

合計

 ジェームズデュラント
出場試合3028
得点358518
リバウンド136137
アシスト13885
スティール4433
ブロック1217
ターンオーバー5835
出場時間636734
FG成功/FG試投148/241173/326
3P成功/3P試投26/7188/175
FT成功/FT試投36/5784/96

レブロン・ジェームズ対ケビン・デュラント:オリンピックのメダル獲得数と記録

 ジェームズデュラント
金メダル34
MVP11
成績27勝3敗27勝1敗
最多得点2130
最多リバウンド1410
最多アシスト126

原文:Is LeBron James or Kevin Durant the USA basketball Olympic GOAT? Here's the case for each NBA superstar(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。