バスケットボールにおいて、フリースロー(FT)以上のショットはないだろう。自由に打てるからだ。
どんなレベルでも、時間が止まっている間に効率的に得点を重ねる自由な機会を得るために、各チームはFTを獲得することを優先する。特にNBAではなおさらだ。
成功するチームはFTを獲得するのがうまいだけでなく、成功率も高い。FT試投が少ないと、勝つのは難しくなる。6月1日(日本時間2日)に行われたNBAファイナル2023第1戦でデンバー・ナゲッツに11点差で敗れたマイアミ・ヒートは、FT試投がわずか2本という歴史をつくった。
試合を通じてFTの機会が一度しかなかったヒートは、NBAの歴史でどのような位置づけとなるのか。『スポーティーングニュース』が振り返る。
NBAファイナルのフリースロー試投最少記録
ナゲッツとの第1戦でヒートが記録したFT試投2本は、40年にわたってロサンゼルス・レイカーズが保持していた記録を更新し、NBAファイナル史上最少となる。ナゲッツに敗れた第1戦でフリースローラインに立ったのは、ヘイウッド・ハイスミスだけだった。
ヒート以前にNBAファイナル2023でFT試投が10本に満たなかったのは、ゴールデンステイト・ウォリアーズだ。ボストン・セルティックスに勝利した試合で、FT試投8本だった。
順位 | チーム(年) | FT試投 | 試合結果 |
1. | ヒート(2023) | 2 | 104-93(負) |
2. | レイカーズ(1983) | 5 | 103-93(負) |
3. | ウォリアーズ(2022) | 8 | 103-90(勝) |
ブルズ(1991) | 8 | 107-86(勝) | |
5. | ブルズ(1993) | 9 | 129-121(負) |
NBAプレイオフのフリースロー試投最少記録
ヒートのFT試投2本は、NBAファイナルのみならず、NBAプレイオフ史上最少記録も更新した。30年前のクリーブランド・キャバリアーズの記録を塗り替えている。
NBAプレイオフ2023では、同じナゲッツとウェスタン・カンファレンス・セミファイナルで対戦したフェニックス・サンズが、第2戦でFT試投5本を記録した。
順位 | チーム(年) | FT試投 | 試合結果 |
1. | ヒート(2023) | 2 | 104-93(負) |
2. | キャバリアーズ(1993) | 3 | 96-79(勝) |
3. | サンズ(2023) | 5 | 97-87(負) |
ヒート(2006) | 5 | 93-87(負) | |
ジャズ(1996) | 5 | 88-77(負) | |
セルティックス(1992) | 5 | 101-76(負) | |
レイカーズ(1983) | 5 | 103-93(負) |