【NBAプレイオフ2023展望】東準決勝:ニックス対ヒート

Benyam Kidane

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10年ぶりにプレイオフ・ファーストラウンドを突破して勢いに乗るニューヨーク・ニックスは、イースタン・カンファレンスのセミファイナルでマイアミ・ヒートと対戦する。

カンファレンス・ファイナルの座をかけて競う第5シードのニックスと第8シードのヒートの対戦は、1990年代最高のライバル関係を再燃させるだろう。

ジェイレン・ブランソン、ジュリアス・ランドル、RJ・バレット、ジョシュ・ハートを擁するニックスは、第5戦でクリーブランド・キャバリアーズを沈めてきた。一方、ヒートは優勝候補の一角ミルウォーキー・バックスを相手に第5戦で勝利。NBAプレイオフ史上6回目となる第8シードの第1シード撃破を達成している。

プレイイン・トーナメントを経てポストシーズン進出を果たしたヒートだが、第2戦と第3戦でヤニス・アデトクンボを欠いたバックスをやすやすと倒して周囲の予想を裏切った。そして第4戦ではジミー・バトラーがNBAプレイオフ史上4位となる56得点をあげて爆発。第5戦では16点差をひっくり返してオーバータイムの末に勝利した。

ニックスは攻守両面で勢いに乗っているが、彼らを東地区で最も厄介なチームのひとつとしたのは、リーグナンバーワンを誇る守備力だ。このニックスの守備力は、ヒートとの最大7試合のシリーズを激しいものとするだろう。

NBAファイナルに向けて一歩前進するのはどちらのチームか。『スポーティングニュース』が、4月30日(日本時間5月1日)から始まるニックスとヒートによるプレイオフ・カンファレンス・セミファイナルの前に必要なすべてを紹介する。

ニックス対ヒート、2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績

レギュラーシーズンの対戦は、4試合のうち3試合で勝利したニックスが制している。

  • 2022年2月2日: ニックス 106-104 ヒート
  • 2023年3月3日: ニックス 122-120 ヒート
  • 2023年3月22日: ヒート 127-120 ニックス
  • 2023年3月29日: ニックス 101-92 ヒート

2月の今季初対戦では、タイラー・ヒーローの終盤の3ポイントショットが決まらず、ニックスが106-104で逃げ切り。この一戦を皮切りに、今季の両チームのシリーズは接戦となった。

3月初旬の対戦は、7連勝と波に乗っていたニックスがロードで勝利。ランドルが43得点をあげ、残り0.7秒に白星を引き寄せる3Pを決めている。

次の対戦ではバトラーが反撃。35得点、9アシスト、4スティールを記録し、第4クォーターに16-2のランを見せたヒートが、今季のニックス戦で唯一となった勝利を収めた。

3月末のシーズン最後の対戦は、おそらくニックスにとって最高の一戦となった。ランドルが第2Qに左足首のねん挫で退場した中、イマニュエル・クイックリーが24得点、クエンティン・グライムズが23得点と活躍している。

今季の対戦で3勝1敗のニックスは自信にあふれているだろう。だが、経験豊富なヒートにも7試合のシリーズでチャンスがあるはずだ。

Jimmy Butler Miami Heat
(NBA Entertainment)

ニックス対ヒートの注目ポイント:再び「プレイオフ・ジミー」?

バトラーがバックスと勝負してヒートを4勝1敗とカンファレンス・セミファイナルに導いたことで、「プレイオフ・ジミー」の伝説は強まるばかりだ。

特にヒート有利の流れを完全なものとした第4戦での決定的なパフォーマンスなど、ファーストラウンドにおけるバトラーのプレイは歴史に残るものだった。

第4戦での彼の56得点は、ヒートを3勝1敗に導いただけでなく、プレイオフ史上歴代4位の記録だった。しかし、バトラーは冷静だ。

第4戦の試合後、バトラーは「違うよ。そうじゃない。僕はただバスケットボールをしているだけだ」と話している。

だが、バトラーは続く第5戦でも第4Q終了間際にタイスコアとなる得点をあげ、オーバータイムに持ち込む活躍を見せ、42得点を記録してファーストラウンドを終えた。

ここで問題となるのは、彼が再びそれをやってのけるかどうかだ。

今季のニックスとの4試合で、バトラーは平均22.5得点、6.3アシスト、4.8リバウンド、フィールドゴール成功率49.1%、3P成功率75%(4本中3本成功)、フリースロー成功率83.8%を記録している。

ニックスのトム・シボドー・ヘッドコーチは、バレットやハートといった選手たちを長く起用し、役に立つウィングディフェンダーたちを代わるがわる担当させ、バトラーの脅威を抑えようと守備に集中を求めるはずだ。

バトラーをスローダウンさせる上で大事なのは、ファウルをせず、FTを許さないことだ。バトラーの1試合平均FT試投9.8本は、ここまでの2023年のポストシーズンで最多の数字である。

だが、実際にそれをするのは言うほど簡単ではない。

ここにいるのは、「プレイオフ・ジミー」なのだ。

ニックス対ヒートの予想

Kyle Irving: 第6戦でニックス勝利

Gilbert McGregor: 第6戦でニックス勝利

Steph Noh: 第6戦でニックス勝利

Reo Onishi: 第7戦でニックス勝利

Benyam Kidane: 第6戦でヒート勝利

Carlan Gay: 第6戦でヒート勝利

Micah Adams: 第7戦でヒート勝利

原文:Suns vs. Nuggets preview, odds, schedule, prediction, betting trends for 2023 NBA Playoffs series(抄訳)

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Benyam Kidane

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Benyam Kidane is a senior NBA editor and has been covering the league for The Sporting News since 2016. In his spare time you can find him watching Allen Iverson highlights on repeat.