NBAプレイオフでは守備がタイトになることが多い。最も得点が少なかった試合のいくつかは、NBAファイナルで生まれている。だが、徹底して激しく得点を奪い合う、逆をいく試合もあった。
『スポーティーングニュース』が、NBAファイナルの歴史で最も得点が多かった試合を振り返る。
NBAファイナルの最多得点試合は?
NBAファイナルで最も得点が多かった試合は、オーバータイムの末にフィラデルフィア・76ersがサンフランシスコ・ウォリアーズを141-135で下した1967年の第1戦。両チーム合計で276得点だ。
ペンシルバニア州フィラデルフィアのコンベンション・ホールで行われた試合では、第1クォーターから両チームが合計73得点を記録した。このシリーズでは、76ersのウィルト・チェンバレン、ビリー・カニンガム、ハル・グリア、チェット・ウォーカー、ウォリアーズのリック・バリー、ネイト・サーモンドと、6選手が殿堂入りしている。
驚きなのは、どちらのチームもフィールドゴール成功率が50%を割っていたことだ。しかも、この試合は1979-1980シーズンに3ポイントショットが導入される前に行われている。
この試合では76ersが140本、ウォリアーズは116本と、両チームでじつに256本ものFG試投を記録した。スタッツモンスターとして知られるチェンバレンは、FG試投8本で16得点だったが、試合最多の33リバウンドをマークしている。76ersで最も脅威だったのは、32得点をあげたグリアだ。一方、ウォリアーズの最多得点は、FG試投43本で試合最多の37得点をあげたバリーだった。
2000年以降で最も得点が記録されたファイナルの試合は、2017年の第4戦。レブロン・ジェームズ率いるクリーブランド・キャバリアーズと、ステフィン・カリー、ケビン・デュラントを擁するゴールデンステイト・ウォリアーズが対戦し、両チームで合計253得点をあげている。1987年のロサンゼルス・レイカーズ対ボストン・セルティックス以来、30年ぶりとなる得点数だった。
この試合では第1Qにキャバリアーズが49得点をあげ、ハーフタイムまでにNBAファイナル記録となる86得点をマークしている。
活躍が光ったのは、3P7本成功を含むFG15本成功で試合最多の40得点をあげたカイリー・アービングだ。ただ、キャバリアーズが笑ったのはこれが最後だった。シリーズで勝利を収めた試合はこの一戦だけだったからだ。キャバリアーズは第5戦でウォリアーズに敗れている。
NBAファイナル最多得点試合ランキング(両チーム合計)
デンバー・ナゲッツとマイアミ・ヒートによる2023年のシリーズまで、NBAファイナルは75回行われている。その中で最も得点が多かった試合のランキングは以下のとおりだ。
順位 | 年・試合 | 優勝(得点) | 対戦相手(得点) | 両軍合計得点 |
1. | 1967年第1戦 | 76ers(141) | ウォリアーズ(135) | 276* |
2. | 1987年第2戦 | レイカーズ(141) | セルティックス(122) | 263 |
3. | 1985年第1戦 | セルティックス(148) | レイカーズ(114) | 262 |
1966年第1戦 | レイカーズ(133) | セルティックス(129) | 262* | |
1960年第1戦 | セルティックス(140) | ホークス(122) | 262 |
*オーバータイムの末
原文:What is the highest-scoring NBA Finals game of all time?(抄訳)