メンフィス・グリズリーズは球団史上4番目の成績となる51勝31敗でレギュラーシーズンを終え、ウェスタン・カンファレンス第2シードでNBAプレイオフ2023に臨む。レギュラーシーズンでそんな成功を収めた彼らにどんなご褒美が待っているのだろうか?
それはなんと、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビス擁するロサンゼルス・レイカーズとの対戦だ。
レイカーズは、トレードデッドライン(トレード期限)にロスターを一新して以来、まるで別のチームのようだ。オールスター休暇以降は16勝7敗の成績で、ウェスタン・カンファレンス7位まで順位を上げ、4月11日(日本時間12日)のプレイイン・トーナメントでミネソタ・ティンバーウルブズを破り、プレイオフへの切符を手にした。
白熱のシリーズを勝ち抜き、カンファレンス・セミファイナルに進出するのはどちらのチームになるのか?レイカーズとグリズリーズのファーストラウンドの対戦を分析しよう。
レイカーズ対グリズリーズ、2022-2023シーズンのレギュラーシーズン成績
- 2023年1月20日: レイカーズ 122-121 グリズリーズ
- 2023年2月28日: グリズリーズ 121-109 レイカーズ
- 2023年3月7日: レイカーズ 112-103 グリズリーズ
このシリーズの行方を予測するのにこのレギュラーシーズンの試合を参考しても意味はないだろう。あまりに多くのことが変化したからだ。
1月20日(同21日)の試合では、当時レイカーズ所属だったラッセル・ウェストブルックがベンチから29得点、6アシスト、5リバウンドを記録し、グリズリーズのビッグマンであるスティーブン・アダムズとブランドン・クラークが、合わせて36得点、27リバウンドをあげている。しかし、このシリーズにはそのいずれの選手も登場しない。ウェストブルックは(ロサンゼルス・クリッパーズに)トレードされ、アダムズ(ひざ)とクラーク(アキレス腱)はケガで離脱している。
2月28日(同29日)と3月7日(同8日)の試合はジェームズが足の怪我で欠場。ジャ・モラントも不名誉な銃の動画の件でNBAの調査が入り、3月の対戦を欠場した。彼は最終的に、8試合の出場停止処分を受けている。
レイカーズ対グリズリーズの注目ポイント: リバウンド争い
両チームはリーグでもリバウンドが優秀なチームだ。レイカーズは、レギュラーシーズンの1試合平均ディフェンシブリバウンドで2位、総リバウンドで6位につけている。一方のグリズリーズは、1試合平均ディフェンシブリバウンド、オフェンシブリバウンド、総リバウンドでトップ5にランクインしている。
このシリーズではリバウンドの機会も十分にありそうだ。
レイカーズとグリズリーズはどちらも、3ポイントショットが10位以下である。デイビスやジャレン・ジャクソンJr.のようなリムプロテクターがペイント内にいるため、選手はペリメーターからショットを打たざるを得なくなり、その結果、ロングリバウンドやトランジションのチャンスが生まれることになる。
レイカーズとグリズリーズはともに速攻からの得点でトップ5のチームで、リバウンドを掴んで速攻を仕掛けるプレイが大きな意味を持つ可能性がある。ここで、Inpredictableのデータから、両チームがショットを決めた後とミスした後でオフェンス(得点力)にどれだけ違いがあるか見てみよう。
チーム | ショット成功後(順位) | ディフェンシブリバウンド後(順位) |
レイカーズ | 1.09得点/1ポゼッション (18) | 1.16得点/1ポゼッション(7) |
グリズリーズ | 1.09得点/1ポゼッション (22) | 1.17得点/1ポゼッション (5) |
アダムズとクラークを欠くグリズリーズは、チーム全体でリバウンドに取り組まなければならない。特に、オフェンシブリバウンド1試合平均5.1本でNBAをリードしていたアダムズの不在は痛手となるだろう。ハーフコートで苦戦することもあるグリズリーズにとってこうしたセカンドチャンスは重要だった。
レイカーズ対グリズリーズの予想
Micah Adams: 第6戦でグリズリーズの勝利
Carlan Gay: 第7戦でレイカーズ勝利
Jordan Greer: 第7戦でグリズリーズ勝利
Kyle Irving: 第6戦でレイカーズ勝利
Benyam Kidane: 第7戦でレイカーズ勝利
Gilbert McGregor: 第7戦でレイカーズ勝利
Stephen Noh: 第7戦でグリズリーズ勝利