デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチが、NBAの歴史にその名を残し続けている。
MVP受賞2回のヨキッチは5月9日(日本時間10日)、フェニックス・サンズとのウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第5戦で、29得点、13リバウンド、12アシストを記録。トリプルダブルを達成し、チームをシリーズ3勝2敗に導いた。
ヨキッチはこれがプレイオフ自身10回目のトリプルダブル。これはレジェンドのウィルト・チェンバレン(9回)を上回り、センターとしてはNBAプレイオフ史上最多の記録だ。全体では歴代5位タイに浮上している。
試合後、『Inside the NBA』でそのことを知らされると、ヨキッチはシャキール・オニールを引き合いに出して冗談を飛ばした。
ヨキッチが「そのリストのどこにシャック(オニール)はいるんだい? シャックはそのリストに入っているの?」とジョークを言うと、オニールは「入っていない。私は絶対パスしなかったからね」と答えて笑い合っている。
"Where is Shaq in that list? Is Shaq in that list?" 😂😂
— NBA on TNT (@NBAonTNT) May 10, 2023
The Joker came for Shaq after passing Wilt for the most Playoff triple-doubles by a center 🤣 pic.twitter.com/lc0fCeGLFG
その後もヨキッチはトリプルダブルを連発しており、ロサンゼルス・レイカーズとのウェスタン・カンファレンス・ファイナル第1戦では34得点、21リバウンド、14アシストという圧倒的な活躍を見せた。
プレイオフで30-20-10のトリプルダブルを記録したのはヨキッチはNBA史上初だ。
第2戦でもトリプルダブルを記録し、シリーズ突破を決めた第4戦でも記録。これが今年のプレイオフで通算8回目となり、ウィルト・チェンバレンが持っていた1回のプレイオフでの通算プレイオフ回数記録を更新した。
KCP gives Denver the lead!
— NBA (@NBA) May 23, 2023
Jokic now up to 10 assists, giving him a triple-double and breaking the record for triple-doubles in a single postseason 👏
Game 4 | Q3 on ESPN pic.twitter.com/qj1pSiW8dE
NBAファイナルに入ってからもヨキッチのトリプルダブルは止まらず、第1戦と第3戦で記録。第3戦では、NBAファイナル史上初となる30得点以上、20リバウンド以上、10アシスト以上という偉業を達成した。
NBAプレイオフの歴史で最も多くのトリプルダブルを達成した選手は誰なのか。以下で見てみよう。
NBAプレイオフの最多トリプルダブル記録
30回でトップに立つのはマジック・ジョンソンだ。レブロン・ジェームズが28回と迫っている。
2023年のプレイオフでトリプルダブルを連発しているヨキッチが現在14回で歴代3位。
4位は通算トリプルダブル回数で歴代トップに立つラッセル・ウェストブルックの12回、5位はジェイソン・キッドの11回。10回で6位タイに並んでいるのが、ドレイモンド・グリーン、ラジョン・ロンド、ラリー・バードだ。
順位 | 選手 | トリプルダブル回数 |
1位 | マジック・ジョンソン | 30 |
2位 | レブロン・ジェームズ | 28 |
3位 | ニコラ・ヨキッチ | 16 |
4位 | ラッセル・ウェストブルック | 12 |
5位 | ジェイソン・キッド | 11 |
6位タイ | ドレイモンド・グリーン | 10 |
ラジョン・ロンド | 10 | |
ラリー・バード | 10 | |
9位 | ウィルト・チェンバレン | 9 |
10位 | オスカー・ロバートソン | 8 |
ヨキッチにはNBAプレイオフ2023で順位を上げる可能性が残っている。