WBC2023優勝予想丨侍ジャパン・野球日本代表の評価、海外ブックメーカーのオッズは？

Sporting News Japan Staff

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国・地域別の野球世界一決定戦「ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）」が3月8日に開幕する。決勝は21日。世界を股にかけた約2週間の一大決戦が、いよいよ火ぶたを切る。日本代表・侍ジャパンの初戦は9日、東京ドーム（東京都文京区）で行われる中国代表戦となる。

侍ジャパンの目標は原辰徳監督が率いた2009年以来、3大会ぶりとなる優勝のみ。今回の日本代表メンバーは小学生の頃、ダルビッシュ有やイチローが世界一に輝く姿を見たという選手も多く、さらに今回も代表に選ばれたダルビッシュが当時のイチローのようにリーダーシップを発揮するなど、チームの士気は高い。

二刀流の大谷翔平に、最年少三冠王の村上宗隆。胸躍るメンバーがそろっているが、日本のファンは優勝を楽観視していないようだ。ここではWBCの侍ジャパンに関するオッズから、その評価を読み解く。（※オッズは『遊雅堂』を参照）

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ワールド・ベースボール・クラシック-日本の最終順位オッズ一覧

優勝 3.50
準優勝 2.50
準決勝に進出 2.87
準々決勝に進出 8.00
予選落ち 34.00

ワールド・ベースボール・クラシック-1次ラウンド・プールB 日本の勝利数オッズ一覧

4勝 1.40
3勝 2.50
2勝 15.00
1勝 26.00
0勝 51.00

ワールド・ベースボール・クラシック-優勝オッズ一覧

ドミニカ共和国 3.00
アメリカ 3.50
日本 3.50
プエルトリコ 11.00
ベネズエラ 11.00
韓国 13.00
キューバ 21.00
メキシコ 26.00
オランダ 51.00
チャイニーズ・タイペイ 51.00
カナダ 61.00
オーストラリア 81.00
パナマ 81.00
イスラエル 101.00
イタリア 101.00
コロンビア 101.00
イギリス 201.00
ニカラグァ 201.00
中国 201.00
チェコ共和国 251.00

※以上、オッズは全て2月27日時点

オッズから見える侍ジャパンのWBCシナリオ（1次ラウンド）

プールBの日本は、中国、韓国代表、チェコ共和国代表、オーストラリア代表と対戦する。日本の勝利数のオッズは4勝全勝が1.40で、3勝が2.50。2勝は15.00で、ガクンと落ちる。このことから、日本に土を付ける可能性のあるチームが1つあると見られていることが分かる。この1チームとは、韓国だろう。

“主砲”と目されていたチェ・ジマン（ピッツバーグ・パイレーツ）は負傷により離脱したものの、キム・ハソン（サンディエゴ・パドレス）とトミー・エドマン（セントルイス・カージナルス）は健在。総合力では日本の方が上かもしれないが、1試合に限れば、どちらが勝ってもおかしくない。WBCにおける日韓戦の成績は4勝4敗と互角。ほかの競技となるが、昨年12月に行われたサッカーW杯では、優勝したアルゼンチン代表も、準優勝のフランス代表も、グループステージでは1敗を喫していることを付け加えておく。

なおWBCでは日本のプロ野球とは異なり、引き分けは存在しない。9回を終えて同点の場合はタイブレークを採用し、無死2塁から試合再開。勝敗が決まるまで、試合が行われる。

オッズから見える侍ジャパンのWBCシナリオ（準々決勝ラウンド）

韓国に負けた場合でも、1次ラウンド2位までが準々決勝に進出するため、日本が1次ラウンド敗退する確率は極めて低い。そのことは予選落ちのオッズが34.00であることからも分かる。

東京ドームで行われる準々決勝で、日本は1次ラウンドの成績に関わらず、16日19時からプールA（チャイニーズ・タイペイ開催）の突破チームと対戦する。対戦相手は優勝オッズ21.00のキューバ代表か、同51.00で並ぶチャイニーズ・タイペイ代表、もしくはオランダ代表になる。

キューバは、日本が優勝した第1回大会のファイナリストで、オランダは直近2大会の成績が日本と同じベスト4。チャイニーズ・タイペイはWBSC（世界野球ソフトボール連盟）世界ランキングで日本に次ぐ2位となっている。いずれも、あなどれない相手であることは間違いない。

1試合決着。どんな常勝軍団でも先発が誤算、中継ぎが崩れる、打線がタイムリー欠乏症になるという事態は想定できるため、日本の敗退も十分にありえる。とはいえ日本の最終結果予想を見ると、優勝が3.50に対して、準々決勝敗退が8.00。ホームアドバンテージを加味すれば、日本が決勝ラウンドに進むと考えるのが“順当”だ。

オッズから見える侍ジャパンのWBCシナリオ（決勝ラウンド）

決勝ラウンドは19日から、マイアミ・マーリンズの本拠地、ローンデポ・パーク（アメリカ合衆国フロリダ州）で行われる。日本との時差は14時間。移動による不利を考慮し、同会場の準々決勝ラウンドは17日、18日開催となっているが、ここから日本は“アウェイ”となる。

対戦相手は予想オッズ3.00で優勝候補筆頭のドミニカ共和国代表、もしくは日本と同率3.00の米国代表のいずれか。予想オッズを読み解くと、準決勝で米国と対戦して勝利を収めるも、決勝でドミニカ共和国に敗れて準優勝というシナリオになるが、予想オッズは僅差。この3チームが優勝候補筆頭と見て間違いなさそうだ。

ちなみにカタールW杯の事前予想では、ブラジル代表が優勝候補筆頭で、アルゼンチンとフランスが次点だった。ブラジルがクロアチア代表に敗れ、モロッコ代表が4強入りを果たすことを予想できた人はわずかだが、優勝と準優勝が優勝予想の3強に入っていたことから、ファンの予想はかなり精度が高いと分かる。