パリオリンピック2024の男子バスケットボールは、グループフェーズが終了し、8チームが決勝トーナメントに勝ち進んだ。8月6日からは負ければ終わりというサドンデスゲームが始まる。金メダルを争う決勝戦は8月10日(日本時間11日)に行われる予定だ。
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アメリカ代表は圧倒的な有力候補だ。グループフェーズは3戦全勝。大会最多の得失点差+64を記録した。だが、こういった形式の大会では、どんなことも起こり得る。ここでは、勝ち残った8チームをランキング化した。
オリンピック男子バスケットボール、ベスト8のパワーランキング
1. アメリカ
アメリカは支配的だった。ロスターを見ればその理由も容易に分かる。レブロン・ジェームズは今でも世界最高のバスケットボール選手のひとりであり、ケビン・デュラントはオリンピックでの実績がある。ジェイソン・テイタム、ジョエル・エンビード、タイリース・ハリバートンがなかなか出場時間を得られないほど、選手層が厚いロスターだ。
そして世界のその他の人々にとってさらに恐ろしいのは、アメリカがまだ完全にスイッチを入れているわけではないということ。ステフィン・カリーは3ポイントショット成功率26.3%、フィールドゴール成功率32.0%と本領を発揮していない。だが彼は、それほど長くスランプが続くことがないほどの優れたシューターだ。カリーがリズムをつかめば、他チームにとっては厳しい相手がさらに増え、もっと心配しなければいけなくなるだろう。
2. カナダ
カナダは今大会で最も厳しいグループを戦ってきた。だが、それはたいしたことではなかったようだ。ギリシャ、オーストラリア、スペインという優れたチームたちを倒し、無敗で勝ち進んだ。
シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは国際舞台で真のスター選手となっている。平均19.0得点はオリンピックで7位。FG成功率は58.1%と卓越している。
ダイナミックなバックコートの相棒となるはずだったジャマール・マレーは、ひどいスランプに陥っている。ここまで3P成功率はわずか10%だ。
それでも、RJ・バレット、ディロン・ブルックス、ルーゲンツ・ドート、アンドリュー・ネムハードらの素晴らしいプレイのおかげで、カナダは大会で2番手のチームと思われる。優れたNBA選手たちがそろっているのだ。ただ、最高級のビッグマンがいないことがアキレス腱かもしれない。
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3. ドイツ
ドイツもグループフェーズを無敗で突破した3つ目のチームだ。昨夏のFIBAバスケットボールワールドカップでの優勝を考えれば、あまり驚くことではないだろう。
そのワールドカップで間違いなく大会最優秀選手だったデニス・シュルーダーは、国際舞台で素晴らしいプレイを続けている。平均19.7得点、9.0アシストを記録し、ドライブと成功率40.9%の3Pで相手を混乱させてきた。
しかし、ドイツは決してワンマンチームではない。フランツ・バグナーはいくつかの試合で活躍しており、ダニエル・タイス、イサック・ボンガ、ヨハネス・フォクトマンは素晴らしいサイズをもたらしている。素晴らしい継続性で、チームとしてより機能している。
4. セルビア
ニコラ・ヨキッチはいつものように頼れる存在だ。平均18.7得点、11.0リバウンド、7.0アシストでここまで2勝1敗のセルビアをけん引している。
ただ、セルビアトップの得点をあげているのは、アトランタ・ホークスのボグダン・ボグダノビッチだ。成功率52.9%の3Pと素晴らしいドライブで、平均19.0得点をマークしてきた。
ロスターのそのほかの選手たちは、浮き沈みがある。バシリイェ・ミチッチは世界有数のパサーで、マイアミ・ヒートのニコラ・ヨビッチは有望な若きビッグマンだ。ヨキッチを擁するセルビアは常に危険な存在だろう。ただ、上にあげたチームたちほどの層の厚さはない。
5. フランス
フランスはオリンピックで有数のチームと期待されていた。ただ、最初の3試合ではそれが証明されていない。ぎりぎりの決勝トーナメント進出だった。突破するのに、日本戦でオーバータイムの末に94-90で勝利する必要があったのだ。
ビクター・ウェンバンヤマは世界最高の選手のひとりだ。平均17.0得点とフランスをけん引し、FG成功率52.4%を記録している。しかし、ボールを止めすぎるとコーチから批判された。センターのルディ・ゴベアとのフィット感もぎこちない時がある。ただ、彼らの守備は強力だ。
フランス最大の問題はバックコートにある。エバン・フォーニエは効率が悪く、チームの高齢化もあまり助けになっていない。
6. オーストラリア
ここまでオーストラリアのベストプレイヤーだったのは、ジョシュ・ギディーだ。新たにシカゴ・ブルズに移籍した彼は、平均15.0得点、8.7リバウンド、6.7アシストを記録している。NBAでは3Pが素晴らしい選手ではないが、この夏は42.9%の成功率だ。
ギディーを支えるのが、ベテランのパティ・ミルズとジョック・ランデール。また、ダイソン・ダニエルズもショットが良く、素晴らしい守備を見せている。
オーストラリアはグループフェーズで1勝2敗だった。だが、カナダがスペインを下し、得失点差で決勝トーナメントに滑り込んだかたちだ。
7. ギリシャ
ヤニス・アデトクンボは今夏有数の優れた選手だ。平均27.0得点は他を圧倒している。FG成功率は68.9%と、とんでもない数字だ。
そのアデトクンボの支配力にもかかわらず、ギリシャはグループフェーズを1勝2敗で終えた。オーストラリアを下したが、カナダとスペインに敗れている。得点面でアデトクンボに続くチーム2位は、Vasilis Toliopoulosの平均13.0得点。だが、それ以外に平均二桁得点の選手はいない。
ギリシャは1試合平均得点が勝ち残っているチームの中で最少だ。メダルを競うラウンドに進むだけの攻撃力はないかもしれない。
8. ブラジル
この中で最も厳しい試練に直面しているが、準々決勝でアメリカと対戦するブラジルだ。元NBA選手のブルーノ・カボクロを筆頭に、才能ある選手たちはいる。NBAで長くプレイしたベテランのハウル・ネトや、マルセリーニョ・ウエルタスといった選手たちは好調だ。ギー・サントスは昨季、ゴールデンステイト・ウォリアーズで少し良いプレイを見せた。だが、タレントという点でかなりの不利だ。準決勝に勝ち進むには奇跡が必要だろう。
原文:Olympics men's basketball quarterfinals rankings: Who has the best chance of upsetting Team USA?(抄訳)
翻訳:坂東実藍
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