レブロン・ジェームズのベストな移籍先は? サンダーが完璧にマッチするのはなぜか?

Stephen Noh

YOKO B

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レブロン・ジェームズの去就はこの夏最大の話題となりそうだ。

ジェームズには5140万ドル(約81億2100万円/1ドル=158円換算、以下同)のプレイヤーオプションがあるが、今シーズンずっと彼はこのオプションについては口を閉ざしてきた。もし彼がオプションを行使すれば、1年契約でレイカーズに戻ることになる。行使しなければ、無制限フリーエージェント(FA)となり、どのチームとも自由に契約できるようになる。

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はっきりさせておこう。最も可能性の高いジェームズの道筋は、ロサンゼルスに戻ってより大きな契約を獲得することだ。ジェームズはロサンゼルスを愛しているし、レイカーズは良いチームだ。ただ、彼が求めているものを満たしてくれる選択肢はほかにもある。

その筆頭が、ジェームズに魅力的なオファーを出せる立場にいるサンダーだ。

レブロン・ジェームズとサンダーが完璧にマッチする理由

サンダーならレブロンが息子のブロニーとプレイできる可能性がある

ジェームズは、キャリア最後に息子のブロニーとプレイしたいと何度も公言している。

「本気で言ったし、今でも本気だ」と、彼は昨年『ESPN』のラモーナ・シェルバーン記者に語った

ジェームズはそう宣言し続けている。シーズン序盤に『ESPN』がアトランタ・ホークスがブロニーを獲得すると予想すると、彼は自身のインスタグラムでアトランタに引っ越すとジョークを飛ばした。最近はそういうことは少し控えているようだが、願望は残っている。

彼の代理人のリッチ・ポールが『ESPN』に語ったところによると、「レブロンはブロニーに自分とは関係なく一人前になってほしいと思っている」が、レブロンは「もしチームメイトになることが自然に起きたらそれはそれで大喜びするだろう」と付け加えている。

ブロニーはドラフトに名乗りを上げてはいるが、2年目のシーズンで大学に戻るかどうかは未定だ。もし彼がこのままドラフトにエントリーした場合、サンダーにはブロニー獲得の手段をいくつかある。サンダーは2024年のNBAドラフトで12位指名権を持っているが、それは高過ぎるだろう。サンダーは今年の2巡目指名権は所有していないが、将来の2巡目指名権は19個(!)あるため、それをパッケージにしてトレードすることは容易だ。

ポールは『ESPN』に対し、ブロニーが「上位指名を受けることよりも、適切な育成状況で適切なチームに入団させること」を重要視していると語っている。サンダーは明らかにそういうチームのひとつだ。彼らの育成スタッフはリーグで高く評価されており、多くの逸材を輩出している。

オクラホマシティは居住地としてはロサンゼルスとは正反対だが、キャリアの観点からは父子ともにフィットするだろう。

Shai Gilgeous-Alexander and LeBron James
(Getty Images)

サンダーはレブロン獲得に適したアセットを持つ数少ないチームである

無制限FAになるかもしれないとはいえ、それでもジェームズの行き先は限られる。彼は5000万ドル(約79億円)以上のサラリーを要求するだろう。そのような契約を提示できるだけのキャップスペースを持つチームは、デトロイト・ピストンズとフィラデルフィア・76ersだけである。

サンダーには推定3500万ドル(約55億3000万円)のキャップスペースがあるが、5000万ドル(約79億円)以上の空きを作ることは容易だ。そのためには、ルー・ドートを移籍させる必要がある。

ドートを残しながらジェームズを獲得する方法もある。1つは、レイカーズとサラリーの釣り合わないサイン&トレードを行うことだ。サンダーはキャップスペースがあるため、ほとんどの状況で金額を考慮したトレードルールに制限されることなくこの種の動きが取れる。

サイン&トレードでは、ジョシュ・ギディーやそのほかの何人かの有望な若手選手と、(数え切れないほどある)ドラフト指名権をジェームズと交換することもあり得る。もし、レイカーズが本当にジェームスを失う場合、その条件は即座に再建する最良のトレードとなるだろう。ラグジュアリータックスもまぬがれ、大金を節約することにもなる。

フリーエージェントであれサイン&トレードであれ、ジェームズとの契約を成立させる手段の多さではサンダーが群を抜いている。ジェームズがそこに行くことを望めば簡単に実現するだろう。

レブロン擁するサンダーは優勝候補になるだろう

ジェームズはこれまで十分なシューターとプレイできていないと不満を漏らしてきた。サンダーなら、今季3ポイントショット成功率37%以上の先発メンバー4人をジェームズの周りに置くことができる。ジェームズ自身、キャリア後半には脅威の3Pシューターに変貌を遂げている。ディフェンスがヘルプを送る余地はないだろう。

39歳のシーズンでも、レブロンのドライブやリムでのフィニッシュは素晴らしかった。破壊的ポストプレイヤーでもあり、もちろんリーグ屈指のパサーでもある。このサンダーのメンバーなら、ジェームズは間違いなくオフェンスをトップ3に導くだろう。

サンダーなら、ジェームズは自身の負担を軽減してくれる選手を得ることにもなる。彼はまだ試合を支配することができるが、今はより慎重に自分の役割を選ばなければならない。シェイ・ギルジャス・アレクサンダーは今季MVPレベルでプレイし、その責任のほとんどを担えるはずだ。十分休んだレブロンが試合を締めくくれば、止めることは不可能だろう。

このグループのディフェンス能力も凄まじいものになるだろう。ジェームズとチェット・ホルムグレンは素晴らしいフロントコートを形成し、ドートはオンボールのストッパーになれる。ジェイレン・ウィリアムズは堅実であり、SGAはスティールで混乱を引き起こし、密かにオール・ディフェンシブ候補と化している。

それでもまだ足りないというなら、サンダーにはマーク・デイグノートというリーグ最高のコーチもいる。ジェームズはコーチするのが簡単な選手ではないが、サンダーの若きコーチはすでにジェームズの尊敬を得ている。ジェームズは、自身のポッドキャスト『Mind the Game』でデイグノートを絶賛し、「彼は自分のやってることをしっかりとわかってる良いコーチだ」と指摘した。

サンダーのコーチングとタレントのコンビネーションは、ウェスタン・カンファレンスでベストだろう。ジェームズがブロニーと一緒にプレイすることと5つ目のリングを手にするベストチャンスの両方を優先したいなら、オクラホマシティがその場所だ。

原文:LeBron James and Thunder are a perfect match: Bronny James isn't only reason OKC is best landing spot for star
翻訳:YOKO B

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Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

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静岡県出身。大学卒業後渡米し、オクラホマ大学大学院修士課程修了。2014年よりオクラホマシティ在住。移住前にNBAのオクラホマシティ・サンダーのファンとなり、ブログで情報発信を始める。現在はフリーランスライターとして主にNBA Japan/The Sporting Newsに寄稿。サンダーを中心に取材するかたわら、英語発音コーチも務める。