【インタビュー】ウルブズのフィンチHCが語るビッグマンコンビやエドワーズのさらなる成長

Steve Aschburner, NBA.com

坂東実藍 Miran Bando

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立ち上げに失敗した。

2年連続でプレイオフ進出を果たしたものの、昨シーズンのミネソタ・ティンバーウルブズはそれが問題だった。

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フロントオフィスはカール・アンソニー・タウンズがいるフロントコートにルディ・ゴベアを加えるという大胆な動きに出た。だが、ウェスタン・カンファレンスのトップクラスのセンター2人を擁したスーパーサイズのフロントコートは、成功も失敗もしなかったのだ。

それは単純に、開幕から21試合でタウンズがふくらはぎを負傷し、軌道に乗ることなく終わったからである。タウンズは3月末に復帰し、プレイイン・トーナメントやデンバー・ナゲッツとのプレイオフ・ファーストラウンドの前に7試合に出ただけだった。

そのため、ウルブズはゴベアとタウンズを組ませる実験のリセットボタンを押すことになるだろう。一方で、ファンは42勝40敗という昨季の成績からの向上や、チーム内のダイナミクスの進化を見たいと望んでいる。

そこに含まれるのは、オールディフェンシブチーム入りから漏れたジェイデン・マクダニエルズや、36歳ながらいまだ不可欠の先発ポイントガードであるベテランのマイク・コンリー、もうひとりの才能あるビッグマンであるナズ・リード、何人かの魅力的な若手たち、そして2023-2024シーズンにブレイクしそうなアンソニー・エドワーズだ。

フルシーズンで指揮を執るのが3年目となるクリス・フィンチ・ヘッドコーチが、先日シカゴで行われたNBCA(コーチ協会)の会議の際に、新シーズンについて『NBA.com』に話してくれた(※以下の質疑応答は要約・編集されている)。

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――ウルブズのオフシーズンをどう思うか。

シェイク(ミルトン)とトロイ(ブラウンJr.)が来て、少しバックコートやウィングの層を厚くできたのは気に入っている。彼らは多才で、ロスターに必要なことを満たすのに役立つよ。もちろん、健康であること、タウンズが健康に戻ることが大事だ。それから、昨季一緒にやれた時に学んだことを生かし、そこから築いていって、2人のビッグマンで戦う今季に向けてより良い準備をする。この夏に国際舞台で戦った選手たちのことは本当にうれしく思っているよ。もちろん、そこでアンソニーが引き続き頭角を現したこともね。

――タウンズがより健康だったら、彼とゴベアがどれほどかみ合うのか、もっと分かっていたはずだ。まだ確実ではないのでは?

そうだね。昨季に向けては、本当にすべてのリズムをつかむのに、40~50試合かかると思っていた。その間に守備やスキーム、カバーなど、調整しなければいけないことを見ていこうとね。それが以降の枠組みになるはずだった。だが、本当にそれを手に入れることができなかった。

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彼がケガをした時に我々は理解しようとして、良いこともあれば悪いこともあった。シーズン終盤に彼が戻ってきた時は、文字どおりに『入れてみて、合わせてみて、臨機応変に対応していこう』という感じだったんだ。

――その時最も大切だったのは、それまでうまくいっていたことが、タウンズの復帰によって中断されないようにすることだったのでは。

タウンズはとにかく自分のリズムを見つけようと、大半で良い仕事をしてくれたよ。妨げにはならなかった。ただ、我々は最適化することができなかったんだ。

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――この夏はFIBAバスケットボールワールドカップ2023でのエドワーズの活躍が大きく話題となった。飛躍する準備が整ったように感じられる。それは、タウンズやほかの誰もが序列の変化を強いられていると感じることなく、組織的にできるだろうか。

私はそう信じている。彼のパーソナリティーもあって、自然にこういったダイナミクスに対処できると思う。

――では、エゴの移り変わりではないと?

まったくそう思っていない。彼は自然にチームメイトのためにハードワークするんだ。チームの成功を見たいと望むんだよ。自分の成功でチームに成功をもたらしたい、と。それに彼は自分にまだ成長の余地があると分かっていると思う。すべてを把握しているわけではなく、すべてを理解しているわけではないとね。同時に、そこにたどり着くにはチームメイトの助けが必要とも知っている。

原文:Q&A: Chris Finch on optimizing the Wolves' big lineup, Anthony Edwards' rise & more(抄訳)

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。