米女子プロバスケットボールリーグWNBAのワシントン・ミスティックスに入団した町田瑠唯が、チーム合流から約1週間が経過した現地5月3日のチーム練習後に記者会見に応じ、チームの雰囲気やチームメイトとの関係、英語でのコニュニケーション、日米の練習の違いなどについて語った。
今春、Wリーグ(WJBL)のシーズン終了後に富士通レッドウェーブからミスティックスへ移籍した町田は、現地4月25日(日本時間26日)に入団会見を行い、その2日後には入団後初の実戦となるプレシーズン戦(対ミネソタ・リンクス)に出場し、18分42秒間のプレイで2得点、1リバウンド、2アシストを記録した。
ミスティックスは日本時間5月7日 午前8時(現地6日)に本拠地エンターテインメント・アンド・スポーツ・アリーナ(ワシントンDC)でインディアナ・フィーバーと2022年シーズン開幕戦を戦う(町田が出場すれば、日本女子バスケットボール選手として史上4人目のWNBA公式戦出場選手となる)。
以下、町田とメディアの一問一答(※前半は英語での質問に対して通訳を挟んで日本語で回答したもの。後半は日本語での質疑応答。質問は要約)。
緊張のほうが大きいが、楽しみながら
――今日の練習はどうだった?
チームのオフェンスの確認が多め。(私は)新しく入ってきたので、頭をよく使いました。
――トレーニングキャンプは楽しんでいる?
本当に初めての経験なので、緊張のほうが大きいですけど、楽しみながらやっています。
――日本のミスティックスファンへのメッセージ。
本当にミスティックスというチームはいいチームなので、そのチームに入れたことをまずは嬉しく思います。このチームにしっかり貢献できるように頑張りたいと思うので、応援よろしくお願いします。
――言葉の壁があるが、チームメイトとどう信頼関係を築いている?
言葉は通じないんですけど、頑張って自分とコミュニケーションを取ろうとしてくれる選手がたくさんいるので、すごく助かっています。言葉がなくてもプレイでお互いのやりたいことはわかってくると思うので、やり続ければ合ってくるのかなとは思います。
――同じガードのナターシャ・クラウドとはどう噛み合っている?
一緒にプレイをしていてすごく心強いですし、いろんなことを学べるので、言葉通じればもっとたくさん質問をしたいところです。練習中もリーダーシップをとってやってくれているので、一緒にプレイできるのが楽しいです。
※以下、日本語での質疑応答。
――合流して約1週間が経つが、仲間との関係は?
ミスティックスというチームは誰がとかじゃなくてみんなが本当にいい人で、スタッフから選手からみんな温かいチーム。言葉が通じないんですけど、常にコミュニケーションを取ってくれるようなチームなので、すごく助かっていますし、自分も頑張って英語をちょっとでも喋れるようにやっていきたいなと思っています。
――おせんべいを配っているところがツイッターに投稿されていたが。
初日からずっと持っていたんですけど、なかなか渡せるタイミングがなくて、昨日のタイミングになってしまいました。マイーシャ(ハインズ・アレン/#2 Myisha Hines-Allen)っていう選手が一緒に配ってあげるよっていう感じで配ってくれていたんで、良かったです。日本のお菓子は好評だよって言われていたんで、それはもう配ろうっていう気持ちで、よろしくお願いしますっていう気持ちで、渡しにいきました。
本日のミスティックスの練習後には #町田瑠唯 選手がみんなに日本のお菓子を配りました。
— ワシントン ウィザーズ (@washwizardsjp) May 3, 2022
チームメート、そして”英語の先生”の@Mooks_22 がお手伝い🤝😏@WashMystics|@machiruipic.twitter.com/ckPNPBatb0
スピードは自信を持っても良いのかなとは思っています
――エースのエレーナ(デレ・ダン/#11 Elena Delle Donne)へのパスなど、PGが出すべきパスがわかってきた?
エレーナ選手は本当に素晴らしい選手なので、自分がどんなパスをしてもたぶん決めてくれると思う。それでも自分はどれだけやりやすいタイミングで、打ちやすいパスを出せるように練習からやっていきたいと思います。(エレーナは)自分的には感覚は似ているかなと思うので、1回試合をやりましたけど、すごくやりやすい選手というか、自分的には好きなプレイヤーだなと思います。
――世界のトップのリーグの練習、試合で日本との違いを感じた?
まず練習の仕方だったりとか、練習への持っていき方とか、1日が日本とは全然違うので、まずそこにしっかりアジャストしていかなきゃいけないなと思います。日本と全然違うのはチーム全員がコミュニケーションを取るっていうこと。ミーティングとか講演中とかでも、疑問に思ったことを積極的に発言する。発言しすぎてその講演がすごい長引いてしまうっていう、日本ではたぶんないんだろうなっていうことがあったんで、そこはすごいなって感じています。
――講演とはミーティングのこと?
ミーティングとか、あとレフリーの説明みたいなやつがあったんです。そのときの講義というか、話し合いがすごかったなと。
――1日の使い方の違いとは具体的にどんなこと?
私は日本では午前中にトレーニングとかバスケットをやって、午後に練習っていうのが基本なんですけど、こっちでは1回練習が普通。午前11時半くらいから午後1時、2時とかまでっていうスケジュールで、その間にウェイトだったり自分に足りないことだったりをやるっていう感じです。食事をとるタイミングも違いますし、自分のコンディションの持っていき方っていうのは、練習中から意識してやらないといけないなというのはすごく感じます。
――シーズン終盤ではリーダーシップを求められることもありそうだが、コミュニケーションの自信や不安は?
正直、今、パッと英語で言葉を発せるかと言ったらそうじゃないので、今の時点ではあまり自信はないですけど、まだこっちに来て一週間くらいしか経っていないので、シーズンが終わるころにはしっかり自分から発言できるようになっていたら良いかなと思います。
――パス以外で感じる自身の強みは?
やっぱりスピードは自信を持っても良いのかなとは思っています。スピードだけでは守られてしまうところがあると思うので、緩急を大事に、そのスキルをもっと磨けるようにしていけたらいいかなと思います。
――シューティングの自信は?
コーチ陣にもシュートは狙っていけと言われているので、そこは自分の強みを生かすためにも、意識して挑戦していきたいと思っています。
※取材、一問一答構成:杉浦大介 @daisukesugiura
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