『ESPN』社長が薬物依存症治療のため辞任

Michael McCarthy

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スポーツ専門チャンネル『ESPN』のジョン・スキッパー社長は12月19日、薬物依存症の治療に専念することを理由に辞任を発表した。突然の発表に、スポーツメディア業界は騒然となった。

スキッパー氏は2012年の1月1日から社長を務めており、先ごろ、契約を更新したばかり。今後3カ月間は、前社長のジョージ・ボーデンハイマー氏が社長代理を務め、同社の親会社であるウォルト・ディズニーの最高経営責任者ボブ・アイガー氏と共に後任人事を行う。

 

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声明の中でスキッパー氏は、以下のように述べた。

「私は長年、薬物依存と闘ってきましたが、治療に専念できるのは今しかないと思い、会社に辞任の意向を伝えたところ、承諾を得ることができました。いつも私を理解し、今回の決断を受け入れてくれたボブには本当に感謝しています。

今回の公表に当たっては戸惑いや不安もありました。社員たちもがっかりしていることでしょう。ですが薬物依存という問題を抱える私自身と家族にとって、今は静かな環境が必要だということを少しでも理解していただければと思います。ESPNのみなさん、あなたたちと仕事ができて光栄でした。これまでの数々の実績は本当に素晴らしく、みなさんが今後もESPNを発展させていくことを私は確信しています」

1997年にESPNの一員となったスキッパー氏に対し、アイガー氏は以下のように語った。

「ジョン・スキッパーを囲む全ての人々と共に、彼がこの試練を乗り越えて元気になることを願っています。彼の率直な告白に敬意を表すと同時に、自身の健康と家族を優先した彼の決断を私は支持します。彼の辞任に伴って、ジョージ・ボーデンハイマーが3カ月間の社長代行と、後継者の人選、そして引き継ぎといった業務を引き受けてくれました。私は彼の気持ちに感謝するとともに、この短期間に彼と再び仕事ができることを楽しみにしています」

ボーデンハイマー氏は、以下のように述べた。

「ジョンは指導者として本当に素晴らしいと思います。そして自身が抱える問題を率直に告白することで示した彼の勇気を、私はたたえたい。彼と家族にとって今一番大事なのは、その問題を克服することであり、社員一同見守っています。ジョンとは密に連絡を取っているので、会社の方針についての彼の考えはよくわかっています。彼が組織した社内のシンクタンクは、私もよく知っている優秀な社員で構成されているので、この3カ月間、彼らとともに頑張って進めていきたいと思っています」

原文:ESPN boss John Skipper resigns to deal with substance addiction problem

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

Michael McCarthy

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Michael McCarthy is an award-winning journalist who covers Sports Meda, Business and Marketing for Sporting News. McCarthy’s work has appeared in The New York Times, Sports Illustrated, The Wall Street Journal, CNBC.com, Newsday, USA TODAY and Adweek.