ゴルフは精神をすり減らすメンタル・スポーツだ。一打の価値が高くつき、最小限の成果でさえ小さな奇蹟のように感じられる。
▶スポーツ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
困難を極めるゴルフという競技をマスターするのはほぼ不可能に思える。それでも、10年以上もの歳月をかけて14個ものメジャー・タイトルを勝ち取り、PGAツアーの大会でかなりの財産を手に入れて若手に道を開いてきたタイガー・ウッズは、限りなくその域に近づいたと言えるだろう。
1997年から2008年にかけて、ウッズは32歳にしてメジャー・トーナメントを14回勝った。ヒザを悪くして最後の優勝から遠ざかっても、メジャーを18勝したジャック・ニクラウスの記録を破ると見られていた。
しかしウッズは崩れ落ちるように立ち止まった。
プライベートの不倫スキャンダルと4度の背中の手術がウッズのゴルフをぐしゃぐしゃにしてしまった。
次の獲物を探すようにフェアウェイを自信満々に闊歩し、「勝つかどうか」ではなく「どう勝つのか」を気にかけられていたウッズの凋落を誰が想像できただろうか。
全盛期の彼はインタビューに短く簡潔に答え、表情を変えず感情をあまり表に出さなかった。しかし、今のウッズはオープンだ。試合を観れば彼が何を考えているかわかるし、何を喜び、何を悲しむかもわかる。ファンにとって魅力的な一方で、試合の内容を物語りすぎていた。
7月22日の全英オープン最終日、2013年以来初めてウッズはメジャーのトーナメントをリードした。だが11番(前日までの3ラウンドともにバーディーを取っていたホール)で乱れてダブル・ボギーを叩き、続く12番のボギーによって混戦のリーダーボードで2打差をつけられた。
11番ホール、ティーショットをアイアンでこわごわ打ったウッズは(フェアウェイも外した)、グリーンの左に外れた2打目は幸運にもグリーン近くに留まり、タフなチップショットを要求された。彼のぎこちないフロップ・ショットはグリーンを捉えきれず、カップに入れるまでそこから3打を要した。
ウッズの名前が、ましてやメジャー大会のリーダーボードのトップに載ること自体が久しぶりのことで、ラウンドを重ねていくことが今年の彼にとって重要な問題だった。
「状況を正しく捉える必要があるね」最終日を71打のイーブンパーでまわり、優勝したモリナリと3打差の5アンダー6位タイで大会を終えたウッズは話した。「今年のはじめに全英オープンに出るのか聞かれたら、そうなったらとてもラッキーだと言っていただろうからね」。
「素晴らしいチャンスだったよ。とにかくもっときれいなゴルフをしないと。あとはそれからだね」
ゴルフファンにとって喜ばしきことに、ケガが全快したウッズにはさらなるチャンスが待っている。希望の兆しのひとつは、先週の敗北によって得たWGC(8度優勝したブリヂストン招待)の出場権だ。
ウッズは今年、見事に期待を上回ってみせた。世界ランクを50位まで上げる間、上位12人の中に入った大会は6度を数えた。次のステップはトーナメントを優勝することだ。
ゴルフそれ自体が厳しいスポーツだが、世界最高の選手たちと自分の内なる敵との戦いがそれに拍車をかける。戦線に戻ってきたウッズも世界最高のゴルファーだ。ひとつの勝利が水門を開けるかもしれない。
しかしそれには問いが残る:彼は本当にやってのけるだろうか?
【DAZN関連記事】
● 【必読】DAZN(ダゾーン)の"トリセツ" 最新・2018年版!
● ネットでプロ野球中継を視聴する方法を紹介
● DAZNでのプロ野球の放送予定や試合スケジュール
● DAZNでF1放送を視聴する方法は?
● 【最新・2018年版】F1の放送予定・レース日程まとめ
● ネットでMLB中継を視聴する方法を紹介
● MLBの試合日程・放送予定|テレビでの視聴も可能?/2018シーズン
原文:Tiger Woods needs to re-learn how to win
翻訳:Kaito Kato