タイガー・ウッズ対フィル・ミケルソン「ザ・マッチ」から学んだ3つのこと

Alexis Mansanarez

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ゴルフ界の将来を提示するどころかファンはいいプレーさえあまり見られなかったが、「ザ・マッチ」は多くの話題を提供してくれた。

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ラスベガスのシャドークリーク・ゴルフコースで行われた賞金900万ドルの大会で、タイガー・ウッズとフィル・ミケルソンはラウンド終盤にいくつか盛り上がる場面を演じてみせた。試合は22ホール戦った末にミケルソンが勝利を収めたものの、そこにドラマはなかった。

 パーオンした17番ホールで、3メートル超のパットを沈めたミケルソンが高額賞金と相手に自慢できる権利を獲得したかに見えた。しかし、チップインバーディーを決めたウッズが彼の代名詞ともなっている拳を高く上げるガッツポーズを見せて、試合は延長ラウンドに突入した。

その瞬間こそが、試合を通じて待ち望まれていた熱狂だった。ファンは選手自身の実況コメンタリー付きで100万ドルもの大金が賭けられたユニークな試合を初めて見る機会を得られた。

ウッズのパターはその場を盛り上げるのと同じくらい冷め切らせることもできるのだということを19番ホールで知らされ、ミケルソンも簡単に勝ちたがらず22番ホールよりもっと先まで決着を持ち越そうとした。

「マイクチェック、ワンツーワンツー」

今回の試合では、ゴルフファンが2度と経験できないような珍しい光景が見られた。マイクをつけてラウンドしたウッズとミケルソンの声を聴くことができたのだ。ウッズが(なかなか見ることのできない)サミュエル・L・ジャクソンの選手紹介をぽかんと見つめれば、ミケルソンはキャディーになった弟とカレッジ・フットボールの話をした。そして、彼の荒い呼吸さえもがマイクに拾われ続けた。

ライバル同士が友情とスポーツマンシップを見せた姿も珍しかった。しかし、試合展開と同様に番組にもいくつか欠陥が見られた。

解説者たちの話と並行してウッズとミケルソンの言葉もノンストップでマイクに拾われ続けた、という大きなミスがあった。ウッズとミケルソンと2人のキャディーに加えて複数の解説者たちの声が同時に流れたこともあった。

その根底には、ツアープロがキャディーと次のショットについて意見を交わすだけの最小限の会話でコースをまわるという固定観念があり、放送は明らかにぎこちないものになってしまった。ラウンド後半には、試合に集中するよりもたくさん話せばよかったと、ウッズがミケルソンに話していた。

素晴らしいゴルフではなく、いいゴルフでさえなかった

今回のような前例のない戦いで観たものをはっきりと言い表すのは難しい。

ウッズもミケルソンも900万ドルの賞金がかかった試合で苦戦した。ウッズのドライバーは何度もフェアウェイを外れ、パットはカップに嫌われることも大きく外れることもあった。一方、ミケルソンは前半でバンカーからバンカーに入れてしまうショットがあり、さらに後半でもバンカーにつかまった。

今大会ではウッズがトーナメント最終日に見せるような勝負強さも見られなかったし、ミケルソンが不可能なショットを成功させて雄たけびを上げる姿も見られなかったが、それは期待されていたものだろうか? PGAツアーではマッチプレー形式の大会がほとんど開催されず、ライダーカップやプレジデントカップでのわずかなプレー機会しかないことを頭に置いておいたほうがいいだろう。

自国の選手が威信をかけて競い合って大きなトロフィーを掲げる姿を観るのはいつでも楽しいものだが、大会後半から延長ラウンドにかけての盛り上がりは果たしてさらなる有料番組の製作を保証するものだっただろうか?

少し様子を見てみよう。

大会についてのジョークは殺到

一進一退の戦いを繰り広げていたのはウッズとミケルソンだけではない。この試合のコメンテーターでありNBA選手から解説者に転身したチャールズ・バークレー氏は、2017年にワールドシリーズを優勝したヒューストン・アストロズのエース投手ジャスティン・バーランダーから戦いを挑まれた。

調子の悪い2人なら自分でも倒せるとバークレー氏が番組で豪語するや、バーランダーはすかさずツイッターに投稿した。

「バークレーがいいゴルフではないって言っているんだけど」と彼は絵文字付きで書き込んだ。「タイガーとフィルが彼と賭けゴルフをするところが見たいね。1番ホールでダブルボギーを取ることに10万ドルを賭けるよ。チャールズ、虚勢を張っちゃダメだよ」。

それだけでは終わらず、彼はなおもツイートを重ねた。

「引退後の余暇を生かしてスイングを改善できたのかもしれないけど、ダブルボギーがいいとこだろう」

番組にツッコミを入れて楽しんでいたのはバーランダーだけじゃなかった。

現役プロゴルファーのリッキー・ファウラーは「ザ・マッチ」を「枕投げ」と呼び、ジョン・ファウラーは試合中のルール調整を勧めた。

「後半はティーショットの位置を前にしてバーディーが観れるようにしたらいいんじゃないかな。」

原文:Tiger Woods vs. Phil Mickelson: Three things we learned from 'The Match'

翻訳:Kaito Kato


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