【テニス】四大大会グランドスラム歴代最多優勝者一覧:史上最も多く大会を制したのは誰?

Joshua Thomas

Sporting News Japan Staff

石山修二 Shuji Ishiyama

角谷剛 Go Kakutani

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テニスの世界四大大会を意味する『グランドスラム』のタイトルを獲得することは、すべてのテニス選手が子どもの頃に初めてラケットを振ったときからずっと夢に見る偉業である。グランドスラム大会で優勝することは極めて困難であるにもかかわらず、それを長年にわたって何回も達成してきた選手たちがいる。

とくにこの20年ほどはグランドスラムの史上最多優勝回数記録を更新する選手たちが次々と現れている。2024年もこの記録を巡る戦いは続いている。

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ここでは、グランドスラムの概要、歴代最多優勝者について解説する。

テニスの四大大会『グランドスラム』とは

テニスの『グランドスラム』とは、例年行われる全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権、そして全米オープンの4つの大会のことだ(開催時期順)。

全仏オープンはクレイ(土)コート、ウィンブルドン選手権は芝生コート、残りの2つはハードコートで試合が行われる。

1877年に始まったウィンブルドン選手権が最も古く、全米オープンはその4年後に始まり、1891年に全仏オープン、そして1905年に全豪オープンと続いた。

グランドスラム優勝を最も多く成し遂げた選手は誰?

現在のところ、男子はノバク・ジョコビッチ、女子はマーガレット・コートがグランドスラムのシングルス部門で最多優勝回数記録を保持している。

ジョコビッチは2023年に3度目の全仏オープン制覇を果たし、怪我のために連覇を成し得なかったラファエル・ナダルに代わって単独トップに躍り出た。

ナダルは2022年全豪オープンで優勝し、その時点でフェデラーとジョコビッチを抜いて男子シングルス部門の最多優勝回数記録者になった。ナダルはその後の全仏オープンでも優勝して通算22回の優勝とリードを広げたものの、ジョコビッチがウィンブルドン選手権に優勝して、その差を1に縮めると、2023年には全豪、全仏と連覇を果たし、ナダルから首位の座を奪った。

その後、ジョコビッチは、2023年全豪オープンの決勝でステファノス・チチパスを破り、ナダルと並んで男子トップとなった。ウィンブルドンの決勝ではカルロス・アルカラスに5セットの末に敗れたが、全米オープンではダニール・メドベージェフをストレートで下している。

これで、ジョコビッチはこの年3度目のグランドスラムを達成し、コートの優勝回数24回に並んだ。

通算20回の優勝を誇るフェデラーは、2022年9月のレーバーカップを最後に現役引退することを発表したため、このスイスの英雄がこれ以上グランドスラム優勝回数を増やすことはもうない。ナダルも2024年に引退する可能性を口にしているため、再び首位に返り咲くことはかなり疑わしい。

男女通じて史上最多記録となる24回のグランドスラム優勝を誇るコートは、セリーナ・ウィリアムズに追いつかれそうなところであったが、現在も首位を維持している。通算23回の優勝を記録したウィリアムズは、グランドスラム決勝戦で4連敗した後に、フェデラーと同じように現役を引退した。

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男子シングルス部門グランドスラム歴代最多優勝回数選手

選手優勝回数
ノバク・ジョコビッチ24
ラファエル・ナダル22
ロジャー・フェデラー20
ピート・サンプラス 14
ロイ・エマーソン12
ロッド・レーバー11
ビヨン・ボルグ11
ビル・チルデン 10
ジミー・コナーズ 8
フレッド・ペリー8
アンドレ・アガシ8
イワン・レンドル8
ケン・ローズウォール 8

*太字は現役選手

女子シングルス部門グランドスラム歴代最多優勝回数選手

選手優勝
回数
マーガレット・コート24
セリーナ・ウィリアムズ23
シュテフィ・グラフ22
ヘレン・ウィルス19
クリス・エバート18
マルチナ・ナブラチロワ18
ビリー・ジーン・キング12
モーリーン・コノリー9
モニカ・セレシュ9
スザンヌ・ランラン8
モラ・マロリー 8

グランドスラム4大会を同一年にすべて優勝した選手は誰?

本来、『グランドスラム』という言葉そのものは同一年に四大大会をすべて優勝することを指す。

1大会に優勝することだけでも十分に大変であるが、4大会連続優勝となると極めて困難だ。

アメリカ人のドン・バッジが1938年にこの年間グランドスラムを達成した史上初めての選手となった。その後この偉業を果たしたのは、男子シングルス部門ではオーストラリア人のロッド・レーバーしかいない。

女子シングルス部門ではモーリーン・コノリーが1953年に年間グランドスラムを達成した。その後にマーガレット・コートとシュテフィ・グラフが続いている。

直近で年間グランドスラムを達成した選手は2021年、車いすテニスの男子シングルス部門のディラン・オルコットがこの偉業を達成している。

Dylan Alcott

ゴールデンスラムは何を意味する? 達成した選手は誰?

年間グランドスラムでも十分な偉業であるが、さらに『ゴールデンスラム』という言葉もある。これは、グランドスラム4大会優勝に加えて同じ年のオリンピックで金メダルを獲得することを意味する。

シュテフィ・グラフが1988年に史上初めてゴールデンスラムを達成した。その後に車いすテニスのディーデ・デ・グロートとディラン・オルコットが続いている。

※当記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。翻訳:角谷剛、編集:スポーティングニュース日本版編集部

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Josh has been covering sport for nearly a decade now having fallen in love with football at a young age. A UTS graduate, Josh has previously worked for GOAL and now covers football closely for The Sporting News.

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。

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スポーティングニュース日本版アシスタントエディター

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米国・カリフォルニア州在住。慶應義塾大学卒。主に米国でIT関連の会社員生活を経て、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つ。コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得。現在は州内の2つの高校で陸上長距離走部の監督と野球部コーチを務める。スポーツ、旅行、文化に関する多くのウェブサイトで執筆中。