ジョコビッチ、全豪OP出場でもワクチン・健康状態は秘匿か

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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来年1月17日開幕のテニス全豪オープン(OP)の大会責任者クレイグ・タイリー氏が、新型コロナウイルスのワクチン接種問題で渦中にあるノバク・ジョコビッチ(セルビア)について、同大会に出場した際はワクチンを接種したか、医学的免除で入国したかになるが、いずれの場合でも個人情報として秘匿されることを明言した。

全豪OP出場者に対しては、大会開催地のビクトリア州がワクチン接種を義務付けており、体質や持病の関係から接種できない場合の医学的な免除を受けない限り出場できないとタイリー氏や州関係者が繰り返し周知してきた。

ワクチンについてもオーストラリア当局の認可品のみとなっており、女子テニス世界ランク194位のナタリア・ビクトリアンセワ(ロシア)はロシア製のワクチン接種を終えていたものの不認可品だったため、入国が許可されず、全豪OP出場を断念せざるを得なかった。

ジョコビッチは現段階でも接種状況について公に開示していないものの、シドニーで開催されるATPカップ(1月1日開幕)と全豪OPにエントリーしており、ステータスとしてはワクチンを接種したか、医学的免除を得たかになる。

英紙『Express』のWeb版によると、タイリー氏は通常、医学的免除を受けることは難しく、対象となる選手は極わずかであることを示したが、もし医学的免除で出場したとしても、そのことについて公にはされないと明言した。

「(医学的免除に該当する要因を)私たち全員が持っているかもしれないし、持っていないかもしれない。どんな状態・症状であっても、私的で個人的な情報を秘密にすることは彼の選択です。私たちは彼に強制したり、彼にそれを開示するように頼んだりするつもりはありません」

ジョコビッチはワクチン問題に関して"プライベート=私的な個人情報"を理由に多くを語っていない。今後も本人が公表しない限りは秘匿されることになる。タイリー氏はジョコビッチ当人と話したことも明かしたが、どこにいるのかも健康状態についても話そうとしなかったと英紙『Express』は伝えた

オーストラリアテニス協会のCEOでもあるタイリー氏は、「今後、世界をまたいで大会に出場するならワクチン接種を受けないことには困難になるでしょう。けれども、最終的には彼ら(ツアー選手ら)次第ですし、私はノバクにそれを尋ねるつもりはありません。それは私の仕事ではないので」とやや皮肉めいたコメントを残した。

また、ここ数週間の内に陽性反応が出たラファエル・ナダル(スペイン)、ベリンダ・ベンチッチ(スイス)、エマ・ラドゥカヌ(英国)についても、出場可否についての最終判断は「今がタイミング」と話し、ここ数日中に声明がだされることを示唆した。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。