大坂なおみが大手事務所IMGを離れ、自身の新会社設立

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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女子テニスの大坂なおみが、これまで所属していた大手スポーツマネジメント会社『IMG』との契約満了を機に、長年代理人を務めてきたスチュアート・デュギッド氏と共同で新たなマネジメント会社を設立する。現地時間の5月11日、欧米複数メディアが報じた。

スポーツマネジメントのほかテニスアカデミーなどを運営する『IMG』は、錦織圭もアカデミー出身者として所属するなどテニスを中心に世界的な選手が契約する大手事務所だ。最近では日本人選手も増え、卓球の東京五輪団体銅メダルの張本智和も木下グループから移籍したばかりで、同じく北京五輪スノーボードハーフパイプ金メダルの平野歩夢やゴルフアマチュア世界1位の金谷拓実、フィギュアスケートの2022年世界選手権女王の坂本花織や紀平梨花、ペアの三浦璃来・木原龍一など、世界を舞台に活躍する選手を多く抱える。

女子テニスの四大大会(グランドスラム)通算4勝の大坂なおみは、同事務所の稼ぎ頭だったが、報道によると2021年で契約が満了しており、これまで7年間代理人を努めてきたデュギッド氏と共同で新たなスポーツマネジメント会社「Evolve(エボルブ)」を設立するという。

テニスで世界1位を経験する一方、コート外ではオピニオンリーダーとして、あるいはスポンサーのブランドの顔として活動してきた大坂は、米スポーツビジネスメディア『Sportico』の取材に対し、IMGとの契約満了を明かし、新会社設立への意図について、アスリート、女性実業家としての自然な成り行きであり、自分らしさを貫き通すためとした。自身が体現してきたように、アスリートにとってスポーツだけに収まらない活動の受け皿になる企業にしたいという。大坂は近年ジュニア世代との交流に力を入れるなど、育成面にも目を向けており、同社によるキャリアの還元も期待される。

現在、女子シングルス世界ランキング36位の大坂は、全仏オープン(5月22日開幕、クレー、グランドスラム)に向けて苦手なクレーシーズンに挑んでいるが、5月1日のマドリード・オープン(クレー、WTA1000)2回戦でサラ・ソリベス・トルモ(スペイン、同47位)にストレート負け。試合後に左足アキレス腱負傷を明かし、療養に努めていた。イタリア国際(クレー、WTA1000)開幕前日の8日には練習を再開するまで回復したものの、全仏を見据えてか、大事を取って出場を断念することになった。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。