誹謗中傷受けるロシア出身のメドベージェフやルブレフが反戦メッセージ…大坂なおみらも発信

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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Daniil Medvedev and Andrey Rublev

ロシアによるウクライナ軍事侵攻の影響がテニス界にも及び、男子シングルス世界1位が確定しているダニール・メドベージェフやアンドレイ・ルブレフらロシア出身選手らが心無い誹謗中傷を受けているという。

現在、メキシコ・オープンに出場中のメドベージェフは、ドバイ・デューティーフリー選手権で復帰したノバク・ジョコビッチ(セルビア)が敗れたことで男子シングルス世界ランキング1位が確定したが、母国ロシアのウクライナ侵攻の余波を受け、インターネット上で誹謗中傷にさらされているという。事実、メドベージェフのTwitterの投稿には、今や賛否入り混じったテニスと関係ないミーム画像やメッセージが連なっている。

子供の頃から夢見ていた世界1位が確定しながらも、素直に喜べない状況を「ジェットコースターのような日々」と形容。ジュニア時代から世界中を旅してきたことから、どの国とて大事な場所だとし、「平和こそがすべてだ」と訴え、母国によるウクライナ侵略行為に対して懸念を表明した。

また、ジョコビッチが敗れたドバイ選手権ではルブレフが決勝入りを決めているが、メドベージェフ同様に誹謗中傷を受けており、準決勝勝利後には苦しい立場にあることを認識したうえで、「自分の試合なんて重要ではないことを思い知らされる。世界の平和がいかに大切か、何があろうと互いを尊重し、団結することが大事だ。お互いがお互いを大切にしなければならないんだ」と話していた。

準決勝でホベルト・ホルカシュ(ポーランド)に勝利した後には、恒例のカメラへのメッセージ記入の際、「No War Please」と記し、頼むから戦争をやめてくれと訴えた。

女子テニスでは、ウクライナのオデッサ出身のスビトリーナが「ウクライナには戦争は不要」と題して反戦メッセージ動画を自身のSNSで公開した。現在はロンドン在住のスビトリーナは、「私はウクライナ人であることが誇りです。平和と国家の未来のため、このとても困難な時期に団結しなければなりません。 ウクライナに栄光あれ」と祈った。

また、大坂なおみもTwitterで反戦メッセージを投稿。「今、私たちの生きる世界が、“去る者日々に疎し(親しい関係が日々を経て疎遠になる意味合い)”を極端にしたような世界になってしまっていることが不思議でなりません。私たちがあなた方(ウクライナ)のことを考え、祈っていることを知っていてほしい」とつづった。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

神宮泰暁 Yasuaki Shingu Photo

日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。