日本時間6月4日の全仏オープン準々決勝で、世界ランキング2位のラファエル・ナダルに敗れた錦織圭。3-0のストレート負けで完敗したことについて、自ら敗因を語った。米大手メディアの『FOX News』などもその敗戦コメントから錦織の弱点について触れている。
ナダル戦に挑む前の「試合時間が長すぎた」(錦織)
通算11度の全仏王者であるラファエル・ナダルに挑むには、錦織圭は理想的な状況になかったと米大手メディア『FOX News』は伝える。日本時間の6月4日、ナダルとの戦いが行われるフィリップ・シャトリエ・コートに足を踏み入れる前に、錦織はすでに疲れ切っていた。
「先週、今週のプレーした時間が長すぎたことは間違いない」とは、錦織自身の言葉だ。
かつて錦織は一度だけ、ナダルを相手に圧倒的なゲーム展開で第1セットを奪ったことがあるが、ここ数年の錦織のプレーは、ストレート勝ちに持ち込めず長期戦になりがちである。今年の全仏でも3回戦のラズロ・ジュレ、4回戦のブノワ・ペールとフルセットマッチだった。4回戦に至っては、日没順延により2日間に渡ってプレーすることになり、1日早く4回戦進出を決めていたナダルは体力的にも余裕がある一方で、錦織は体力回復もままならぬまま準々決勝に臨むことになった。
対戦したナダルも「彼(錦織)はいつもより少し疲れていた。それは疑いようがないね」と指摘している。
テニス専門メディアの『Tennis365』によれば、錦織自身の言葉として「今日ラファ(ナダル)には、僕がやりたいプレーをさせて貰えなかった。彼とプレーするためには、僕自身が万全の体調でなければ一筋縄ではいかない」と伝えている。1-6、1-6、3-6というスコアが物語るように、ワンサイドの完敗だった。
「ストレートセットで終わらせるために努力し続けなければならないと思う。でもそれは、テニス的にも精神的にも良くはない」
ストレート勝ちによる短期戦で体力を温存するのは理想ではあるが、それが簡単にできれば苦労はないだろう。そこだけにこだわれば自身のテニスも、精神面にも乱れがでることを錦織自身も懸念しているようだ。
それでも『FOX News』は、錦織が1968年のオープン時代開幕以来、最も優れたファイナルセットプレーヤーであるとし、錦織の弱点は強みでもあると評価する。実際のところ、ナダルが錦織のプレースタイルに付き合わずに、非情ともいえる圧勝劇を見せたのは、長年の宿敵ロジャー・フェデラーとの準決勝に向けて、肉体的疲労を最小限に抑えるためだろう。錦織をトーナメント後半で対戦を避けたい“嫌な相手”と捉えている証拠である。
After running our of steam at yet another Grand Slam, @JamesTennis17 analyses what Kei Nishikori must to in order to be someone to be taken seriously by the elite.https://t.co/e7N9AtzORA
— Tennis365 (@T365Official) 2019年6月5日
この弱点を強みに転換するには、より良い条件下で戦う必要がある。『Tennis365』の別の記事でも、錦織が改善すべき点として肉体改造を挙げ、フェデラー、ナダル、ノバク・ジョコビッチのようにストレート勝ちで序盤戦を勝利するしかないとする。グランドスラム大会において、後半戦に向けた体力温存は最大の勝因になり得るというシンプルな理由からだ。
ただ、錦織は2014年の全米オープンで準優勝し、後に準決勝に2度到達したが、ほかのグランドスラム大会(全豪、全仏、ウィンブルドン)ではベスト8以上の経験がない。ストレート勝ちへの努力を続けながら、己のテニスと精神面を保つには、やはりグランドスラムで結果を出すこと以外ない。
「それが次のステップになると思います。準決勝か決勝に出ることでしょうね」
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