女子テニスS・ウィリアムズ出演のナイキCMがアカデミー賞授賞式で上映、「女性に間違った生き方はない」

Ron Clements

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セリーナ・ウィリアムズが出演しているナイキのCMが3月4日に開催された第90回アカデミー賞授賞式で戦略的に放送され、強いメッセージを伝えた。

CM中にウィリアムズは「私は男みたいで女性らしくないと批判された」と言い、「身体が大きすぎて、自信過剰。笑顔を見せなかったら意地悪だと言われる。白いテニスシューズは黒人の私には似合わない。母親には向いていないと批判されても、女性には“間違った生き方はない”ことを何度も証明してみせるわ」と語っている。

3月8日の国際女性デーに向けて、ナイキは“世界中の女性たちの功績を讃える”メッセージを伝えたかったと発表している。

ナイキは発表文で「国際女性デーが近づいていることもあり、ナイキは世界中の女性たちの功績を讃えると共に、男女の平等を訴えるメッセージを発信したかった」と説明した。更に、「今回は最も偉大なアスリートであるセリーナ・ウィリアムズに出演していただいた。大勢の視聴者が観ているアカデミー賞でこの映像を初公開するのが最適だと判断した」。

「我々は性的暴行問題がハリウッドで揺さぶられていることは十分認識している。この映像を放送することで、セリーナ・ウィリアムズという1人の女性が今まで数々の障壁を打ち破って、世界中の女性を元気づけていることを伝える良い機会だと思った」

ナイキのCMの後、アカデミー歌曲賞でノミネートされた映画『グレイテスト・ショーマン』の主題歌『ディス・イズ・ミー』(原題"This is Me")が歌われた。

ディス・イズ・ミーの歌詞も女性の権限というメッセージが込められており、ナイキのCMと似ている。“ひげもじゃ女役のレティ・ルッツ”を肥満体型のキアラ・セトルが演じており、外見がどうであれ、ありのままの自分を受け入れることを歌っている。

「例え鋭い言葉が私を切りつけても、私は洪水を起こして流れ出してみせるわ。私には勇気がある、私は傷ついている。私は私がなるべくしてなった存在、それが私」

と、合唱が始まる。

「外を見て。ほら私が来るわ。ドラムを叩きながら行進するの」

「見られても怖くない。何も言い訳はしない。これが私なの」

この1年でセクハラ問題が明るみになったことを契機に、授賞式では映画の中の女性たちを振り返る場面が設けられた。ハリウッドの大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインが80人を超える女性からセクハラを告発され、自身で設立した映画会社を解任されている。この騒動によって『#MeToo』(私も)ムーブメントが一気に拡散し、1月から3月にかけて断続的に行われた一連の授賞式でも「Time’s up」(もう終わりにしよう)のセリフが話題になった。

今回、映画『スリー・ビルボード』で主演女優賞を受賞した女優フランシス・マクドーマンドは受賞後のスピーチで、「ここにいる女性の皆さん、一緒に立ち上がってください」と促した。

「みんな、見渡してください。私たちには伝えたい物語があります。そして、資金を必要としているプロジェクトもあります」と呼びかけた。

原文:Serena Williams ad during Oscars celebrates 'contributions and achievements of women'
翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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Ron Clements