開催まで2週間を切った東京五輪だが、テニス競技では男女トッププレーヤーの辞退が続いている。日本時間7月14日未明には、元男子世界1位のロジャー・フェデラー(スイス)の辞退表明があった。現世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)も可能性は50%だとしている。
ラファエル・ナダル(スペイン)に続き、男子テニスビッグ3の1人で、元世界1位・4大大会通算20回優勝のフェデラーが、東京五輪テニス競技欠場を自身のInstagramで表明した。
2018年の膝の故障から2度の手術を経て万全の体制で臨んだ今年のウィンブルドン選手権は無念の準々決勝敗退だったフェデラー。東京五輪出場についてもチームと話し合うとしていたが、ウィンブルドンで「膝の故障がぶり返した。東京五輪を辞退することにした」と欠場理由を述べた。「スイス代表として出場することは、自身のキャリアの中でも名誉なことでハイライトでもあった。とても残念です」と苦しい胸の内を綴っている。
五輪出場4回、最高成績銀メダルのフェデラーにとっては最後の五輪金メダル獲得のチャンスだったが、膝の状態悪化により叶わなかった。男子では他にもドミニク・ティーム(オーストリア)、ニック・キリオス(オーストラリア)ら大物が欠場を決めている。
女子では元女王セリーナ・ウィリアムズ(米国)、元世界1位シモナ・ハレプ(ルーマニア)、リオ五輪女子テニス単金メダリストのモニカ・プイグ(プエルトリコ)らの辞退が決まっているが、新たに女子世界5位のビアンカ・アンドレースク(カナダ)が新型コロナウイルス感染を懸念して辞退を発表。
元世界4位のジョアンナ・コンタ(英国)は6月下旬に陽性反応が出たこともあり、ウィンブルドンに続き東京五輪も棄権となった。英国はコンタに代わる選手が出せないという。
ビッグ3で唯一残ったジョコビッチについては、今季ウィンブルドン制覇で4大大会通算20回優勝のタイ記録に並び、1988年のシュテフィ・グラフ(ドイツ)に次ぐ史上二人目、男子では初の「年間ゴールデンスラム」を意識し、東京五輪出場に前向きだった。だが、12日に「東京五輪出場は50/50(50%)」というジョコビッチのコメントが報じられた。
キリオスと同じように無観客で行われることに難色を示していることや、自身のチームスタッフの帯同人数制限もあり、パフォーマンスを発揮できないという懸念があるようだ。
日本人選手では、錦織圭(日清)は現時点で男子シングルス、男子ダブルス代表として出場する予定に変更はないようだ。会見拒否とうつ公表で全仏オープンを棄権した女子世界2位の大坂なおみ(日清)は出場の意向を示しており、米国で調整を終えたあと、大会直前に帰国予定となっている。
▶テニスを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう