ナダルが全米OP出場辞退。収まらぬコロナ禍を懸念「私たちはコントロールできているとは言えない」

Peter Thompson

ナダルが全米OP出場辞退。収まらぬコロナ禍を懸念「私たちはコントロールできているとは言えない」 image

▶テニスを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

■関連コンテンツ

新型コロナウイルス感染拡大への懸念から、全米オープン前年度優勝者のラファエル・ナダルは今年の大会には出場しない。

グランドスラムの1つである全米オープンは8月31日(日本時間9月1日)から無観客で開催されるが、現在世界ランキング2位のナダルは、会場であるニューヨークまで移動することについて、ずっと不安を口にしていた。

8月4日(同5日)、来月に延期されていたマドリッド・オープンが世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて中止されると発表されたわずか数時間後、ナダルはフラッシング・メドウズ(全米オープン会場)でプレイする準備ができていないと表明した。

ナダルのツイートから:

「じっくり考えた結果、私は今年の全米オープンに出場しないことを決めました。世界中で新型コロナウイルスの感染は広がっており、状況は極めて深刻です。私たちはまだこれ(感染症)をコントロールしているとは言えません」

「皆が知っている通り、テニスの大会が開かれなくなってから既に4か月にもなり、今年のテニス界のカレンダーは酷いことになっています。関係者の方々が多大な努力を払って大会を開催しようとしていることは理解していますし、感謝もしています。マドリッド・オープンも今年は中止になると、ついさきほど発表がありました」

「テニス選手たちと世界中のファンたちに、テレビを通してこの大会を届けようとしている全米テニス協会(USTA)、全米オープンの大会運営者、そして男子プロテニス協会(ATP)の皆さんに心から敬意を表します」

「私はこの決断を下すことをけっして望みはしませんでしたが、今回は私の気持ちに従って、移動をしないことに決めました」

このスペインが生んだレジェンド級王者がニューヨークで行われるこの大会に出場しないと決めたことは、スイスのロジャー・フェデラーが持つグランドスラム優勝回数20回に並ぶことを諦めることを意味する。そのフェデラーもまた膝の手術が原因で2020年シーズンを欠場している。

また、女子世界ランキング1位のアシュリー・バーティも全米オープンを欠場することを先週明らかにしている。バーティは米国へ移動することは「多大な危険」が伴うことを理由にしている。

男子ランキング1位のノバク・ジョコビッチが今大会の優勝候補筆頭に挙げられるが、ジョコビッチも新型コロナウイルス検査で陽性となる前から、出場するかどうかを迷っていると発言している。

パリで行われる全仏オープンは9月27日に開始が予定されているが、この大会で圧倒的な強さを誇るナダルが出場するかどうかはまだ不明だ。

(翻訳:角谷剛)

▶テニスを観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

Peter Thompson