なぜサッカー選手はソックスに穴をあける? ベリンガムやサカのストッキングが破れている理由

Dom Farrell

坂東実藍 Miran Bando

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近年、サッカー界ではストッキングの後ろが破れた状態でピッチに立つ選手が増える傾向にある。

かつてはレアル・マドリーでガレス・ベイルがやっていた。現在はジュード・ベリンガムがその後を追っている。プレミアリーグでは、ブカヨ・サカやコナー・ギャラガー、カイル・ウォーカーといった選手たちだ。

『beIN Sports』のアンカーを務めるリチャード・キーズは、ソックスの穴が明らかなギャラガーの画像を投稿し、「このバカげたことはもうたくさんだ」と述べた。かつて『Sky Sports』で司会を務めた彼は、この流行を取り入れている選手たちのプロ意識に疑問を呈している。

なぜ、一部の選手はソックスに穴をあけているのか。どんなメリットがあるのか。どの選手がやっているのか。『スポーティングニュース』がまとめる。

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なぜサッカー選手はソックスに穴をあけている?

この興味深い流行の先駆者のような存在は、マンチェスター・シティのウォーカーだ。

ベリンガムやギャラガーが好むような、大きめの切れ込みがいくつか入ったものとは違う。2017-2018シーズン、ウォーカーは小さな穴がいくつかあいたソックスを使い始めた。

ウォーカーは2021年に「ソックスがきつすぎて、ふくらはぎの圧迫につながっていたんだ。だからふくらはぎを解放するため、緊張をほぐすためだった」と話している。

「ソックスに穴をあけたら、突然何試合かうまくやれたんだ。『OK、これを続けよう』となったよ」

この現象が広まっていることは、ウォーカーが言うゲン担ぎだけではないことを意味している。多くの選手たちが、ウォーカーのように、ふくらはぎの筋肉の循環を良くするメリットがあると主張する。

そしてこの傾向は、チェルシー、マドリー、インテル、マンチェスター・ユナイテッドなどで指揮を執ってきたジョゼ・モウリーニョ監督が、インスタグラムで反対の投稿をするほど一般的となった。

当時ローマの指揮官だったモウリーニョは、穴のあいたソックスの白黒画像とともに、「美しいゲームには美しいソックスを。サッカー界の権威が承認」と投稿した。

だが、サッカー選手がふくらはぎのあたりに穴をあけたソックスを使用する傾向は、今のところ続きそうだ。

ソックスに穴をあけているサッカー選手は?

ウォーカー、サカ、ギャラガー、ベリンガムといった選手たちは、ソックスからふくらはぎをのぞかせている。

ラ・リーガの規則では、選手は破れているキットを着用することができず、試合中に破れた場合は交換しなければいけないことになっている。だが、ベリンガムはマドリーでも続けてきた。

そのマドリーに在籍していたころに、ベイルも同じようにしていた。

一方、元アルゼンチン代表のエセキエル・ガライは、バレンシアでプレイしていた2018年、服装規定に適していないからと、破れたソックスの交換を命じられている。

穴のあいたソックスは、イギリスだけの現象ではない。世界的なスターでは、キリアン・エムバペやネイマールにも見られた。

※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。
翻訳:坂東実藍
編集:スポーティングニュース日本版編集部

Dom Farrell

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Dom is the senior content producer for Sporting News UK. He previously worked as fan brands editor for Manchester City at Reach Plc. Prior to that, he built more than a decade of experience in the sports journalism industry, primarily for the Stats Perform and Press Association news agencies. Dom has covered major football events on location, including the entirety of Euro 2016 and the 2018 World Cup in Paris and St Petersburg respectively, along with numerous high-profile Premier League, Champions League and England international matches. Cricket and boxing are his other major sporting passions and he has covered the likes of Anthony Joshua, Tyson Fury, Wladimir Klitschko, Gennadiy Golovkin and Vasyl Lomachenko live from ringside.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。