世界で最も重大なスポーツ・トーナメントに出場する32カ国を遠くから眺めることになったアメリカは、2018年、新しいリーダーを迎えそうだ。
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2006年からアメリカ合衆国サッカー連盟(USSF)の会長を務めてきたスニル・ガラッティ氏は月曜日、ESPNの取材に対して、来年の会長選挙には立候補しない意向を示した。これまで彼は明言を控えていたが、10月にアメリカがW杯出場権を失うという結果を受けての決断は、驚くべきことではなかった。
「長い時間をかけて考え、色々なポジションの人とも意見を交わした。その多くは私に立候補を勧めてくれた」とガラッティ氏は言った。「しかし最終的には、私にとって、USSFにとって、一番良いのは新しい人を見つけることだと思った」。
ガラッティ氏は、アメリカのサッカー界において目覚ましい進歩の時代をもたらした。特に女子代表チームにおいてその進歩は顕著だったが、やはり、2018年のロシア大会への出場権を手に入れられなかったのは彼の大きな失敗だった。
アメリカは、ワールドカップに向けて2度目の挑戦だったユルゲン・クリンスマン氏を監督として起用した。しかし、2016年11月に北中米カリブ海予選の最終ラウンドで2敗した彼は解任されることとなった。その後、ガラッティ会長はブルース・アリーナ氏に再び指揮を任せることにした。しかし、今年10月、トリニダード・トバゴ戦で敗戦してからは、完全に一新された米サッカー連盟を求める声が高まった。アリーナ氏は予選敗退が決まった数日後に辞任を表明。しかし、ガラッティ氏はあとに続くことなく、任期を全うすることを明らかにした。
2026年W杯開催地として共同立候補したアメリカ、メキシコ、カナダの3ヶ国のチェアマンを務め、FIFAの理事会メンバーでもあるガラッティ氏の発言力は弱まることはない。しかし、アメリカ代表チームの軌道修正をするのは、彼の役目ではないようだ。
ガラッティ氏は先日発表された次期会長候補者で支援している人物はいないとESPNに伝えている。その候補者には、元アメリカ代表選手のエリック・ウィナルダ、カイル・マルティノー、ポール・カリジウリらが含まれている。
原文:Sunil Gulati will not seek another term as U.S. Soccer president
翻訳:渡邉剛