ザ・ベスト FIFAフットボールアウォーズ(FIFA最優秀賞)では、前年度の男女サッカー界のベストプレイヤーや最優秀ゴールキーパー、最優秀監督が表彰される。その年のベストゴールをたたえる「プスカシュ賞」も発表される。
2023年のザ・ベストは、9月にノミネート候補が、さらに12月にファイナリストが発表された。授賞式は現地時間2024年1月15日にイギリスのロンドンで行われる。
ここでは、ザ・ベストの歴代受賞者を振り返る。
ザ・ベスト FIFAフットボールアウォーズ(FIFA最優秀賞)とは?
ザ・ベスト FIFAフットボールアウォーズ(FIFA最優秀賞)は、2016年シーズンを最初の対象とした2017年から続いている。比較的新しい賞だ。
かつてはFIFAが『France Football』誌と提携し、バロンドールを授与していた。だが、2016年でこのパートナーシップが終了。FIFAが独自の賞を授与するようになった。
バロンドールは1956年に始まった賞だけに、FIFAがザ・ベストを同等の格にするためには、まだやるべきことがあるだろう。だが、FIFAが直接授与するだけに、トップレベルの賞と見なされている。
ザ・ベスト男子最優秀選手
最もポピュラーなのは、男子の最優秀選手賞だ。これまではほぼ毎回、フォワードの選手が選ばれている。唯一の例外は、2018年にバロンドールとダブル受賞したルカ・モドリッチだけだ。
2023年ファイナリスト:アーリング・ハーランド、キリアン・エムバペ、リオネル・メッシ
歴代受賞者
年 | 選手 | クラブ | 国 |
2022 | リオネル・メッシ | パリ・サンジェルマン | アルゼンチン |
2021 | ロベルト・レバンドフスキ | バイエルン・ミュンヘン | ポーランド |
2020 | ロベルト・レバンドフスキ | バイエルン・ミュンヘン | ポーランド |
2019 | リオネル・メッシ | バルセロナ | アルゼンチン |
2018 | ルカ・モドリッチ | レアル・マドリー | クロアチア |
2017 | クリスティアーノ・ロナウド | レアル・マドリー | ポルトガル |
2016 | クリスティアーノ・ロナウド | レアル・マドリー | ポルトガル |
ザ・ベスト男子最優秀ゴールキーパー
2016年は授賞がなく、2017年に始まった最優秀ゴールキーパー賞は、世界最高の守護神に贈られる。
2023年ファイナリスト:ヤシン・ブヌ、ティボー・クルトワ、エデルソン
歴代受賞者
年 | 選手 | クラブ | 国 |
2022 | エミリアーノ・マルティネス | アストン・ビラ | アルゼンチン |
2021 | エドゥアール・メンディ | チェルシー | セネガル |
2020 | マヌエル・ノイアー | バイエルン・ミュンヘン | ドイツ |
2019 | アリソン | リバプール | ブラジル |
2018 | ティボー・クルトワ | チェルシー/レアル・マドリー | ベルギー |
2017 | ジャンルイジ・ブッフォン | ユベントス | イタリア |
ザ・ベスト男子最優秀監督
男子最優秀監督は毎年、勝利の模範となり、チームを新たな高みに押し上げた指揮官に贈られる。初年度の受賞者クラウディオ・ラニエリは、前年度のプレミアリーグでレスター・シティを優勝に導いた。スポーツの歴史における最も偉大なシンデレラストーリーのひとつだ。
2023年ファイナリスト:ジョゼップ・グアルディオラ、シモーネ・インザーギ、ルチアーノ・スパレッティ
歴代受賞者
年 | 監督 | チーム | 国 |
2022 | リオネル・スカローニ | アルゼンチン | アルゼンチン |
2021 | トーマス・トゥヘル | チェルシー | ドイツ |
2020 | ユルゲン・クロップ | リバプール | ドイツ |
2019 | ユルゲン・クロップ | リバプール | ドイツ |
2018 | ディディエ・デシャン | フランス | フランス |
2017 | ジネディーヌ・ジダン | レアル・マドリー | フランス |
2016 | クラウディオ・ラニエリ | レスター・シティ | イタリア |
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ザ・ベスト女子最優秀選手
女子の最優秀選手では、アレクシア・プテジャスが2022年に初の複数回受賞を達成している。
2023年ファイナリスト:アイタナ・ボンマティ、リンダ・カイセド、ジェニファー・エルモソ
歴代受賞者
年 | 選手 | クラブ | 国 |
2022 | アレクシア・プテジャス | バルセロナ | スペイン |
2021 | アレクシア・プテジャス | バルセロナ | スペイン |
2020 | ルーシー・ブロンズ | リヨン/マンチェスター・シティ | イングランド |
2019 | ミーガン・ラピノー | レインFC | アメリカ |
2018 | マルタ | オーランド・プライド | ブラジル |
2017 | リーケ・マルテンス | ローゼンゴード/バルセロナ | オランダ |
2016 | カーリー・ロイド | ヒューストン・ダッシュ | アメリカ |
ザ・ベスト女子最優秀ゴールキーパー
女子の最優秀ゴールキーパーは、2019年に始まった新しい賞だ。だが、これまでに輝かしい守護神たちがノミネートされてきた。2021年の受賞者クリスティアーネ・エンドレルは、初年度から4年連続でノミネートされている。
2023年ファイナリスト:マッケンジー・アーノルド、カタ・コル、メアリー・アープス
歴代受賞者
年 | 選手 | クラブ | 国 |
2022 | メアリー・アープス | マンチェスター・ユナイテッド | イングランド |
2021 | クリスティアーネ・エンドレル | パリ・サンジェルマン | チリ |
2020 | サラ・ブアディ | リヨン | フランス |
2019 | サリ・ファン・フェーネンダール | アーセナル/アトレティコ・マドリー | オランダ |
ザ・ベスト女子最優秀監督
男子と同じで女子の最優秀監督も、前年度のトップと認められた指揮官に贈られる。2016年に母国をオリンピック金メダルに導いたドイツ代表監督のジルフィア・ナイトが最初の受賞者だった。
2023年ファイナリスト:ジョナタン・ヒラルデス、エマ・ヘイズ、サリナ・ヴィーフマン
歴代受賞者
年 | 監督 | チーム | 国 |
2022 | サリナ・ヴィーフマン | イングランド | オランダ |
2021 | エマ・ヘイズ | チェルシー | イングランド |
2020 | サリナ・ヴィーフマン | オランダ | オランダ |
2019 | ジル・エリス | イングランド | アメリカ |
2018 | レイナルド・ペドロス | リヨン | フランス |
2017 | サリナ・ヴィーフマン | オランダ | オランダ |
2016 | ジルフィア・ナイト | ドイツ | ドイツ |
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FIFAプスカシュ賞(ベストゴール)
プスカシュ賞は男女を問わず、暦年のベストゴールを決めた選手に贈られる。ザ・ベストのその他の賞と違い、プスカシュ賞は2009年に独立した賞としてFIFAに創設され、その後ザ・ベストに個見込まれた。
通算514ゴールをあげ、歴代最高のスコアラーのひとりと称されるハンガリーの伝説的フォワード、フェレンツ・プスカシュの名にちなんだ賞だ。
2023年ファイナリスト:フリオ・エンシソ(マンチェスター・シティ戦)、ギリェルメ・マドルーガ(ノボリゾンチーノ戦)、ヌーノ・サントス(ボアビスタ戦)
歴代受賞者
年 | 選手 | チーム | 対戦相手 |
2022 | マルチン・オレクシー | ヴァルタ・ポズナン | スタル・ジェシュフ |
2021 | エリク・ラメラ | トッテナム | アーセナル |
2020 | ソン・フンミン | トッテナム | バーンリー |
2019 | ダニエル・ジョーリ | デブレツェニ | フェレンツバロシュ |
2018 | モハメド・サラー | リバプール | エバートン |
2017 | オリビエ・ジルー | アーセナル | クリスタル・パレス |
2016 | モハマド・ファイズ・スブリ | ペナン | パハン |
2015 | ウェンデル・リラ | ゴイアネージア | アトレチコ・ゴイアニエンセ |
2014 | ハメス・ロドリゲス | コロンビア | ウルグアイ |
2013 | ズラタン・イブラヒモビッチ | スウェーデン | イングランド |
2012 | ミロスラフ・ストッフ | フェネルバフチェ | ゲンチレルビルリイ |
2011 | ネイマール | サントス | フラメンゴ |
2010 | ハミト・アルティントップ | トルコ | カザフスタン |
2009 | クリスティアーノ・ロナウド | マンチェスター・ユナイテッド | ポルト |
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FIFAファン賞
FIFAの専門家パネルによって選出されるFIFAファン賞は、サポーターによる最高の瞬間やジェスチャーをたたえて贈られる。
2023年は、バラカス・セントラルとの試合中に赤ちゃんを抱っこしながら哺乳瓶を飲ませていたコロンのファンや、オーストラリアのゴールドコーストからシドニーまで、32日間をかけて毎日平均32キロでドリブルするというチャリティー活動を行ったフラン・ハーンダル、病気で亡くなる前にトップチームのメンバーに会うという最後の望みをかなえたミジョナリオスのファン、ミゲル・アンヘルが候補となっている。
※この記事はスポーティングニュース国際版の記事を翻訳し、日本向けに一部編集を加えたものとなります。
翻訳:坂東実藍
編集:スポーティングニュース日本版編集部