サッカー日本代表はFIFAワールドカップ・カタール2022の決勝トーナメント1回戦(ノックアウトステージ/ラウンド・オブ・16)でPK戦の末にクロアチアに敗れ、ベスト16敗退となった。PK戦では南野拓実、三笘薫、吉田麻也の3選手が失敗。キッカーを選ぶ際に選手の立候補制としたことへの是非や、PK戦の経験値などが議論を呼んでいる。
だが、今大会でPKに泣いたのは森保ジャパンだけではない。日本敗退の翌日には、指揮官がキッカーを選び、選手に練習も課していたというスペイン代表が、まさかの3人全員失敗でモロッコに敗れて敗退している。
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英紙『Daily Mail』は、今大会の決勝トーナメント1回戦までのデータとして31本のPKの成功率が58%(18本成功)と、前回大会の71%から大きく低下していると指摘した。
「日本がPK戦で敗退したとき、評論家は彼らの経験不足を指摘した。だが、今回のワールドカップではロベルト・レバンドフスキ(ポーランド)やリオネル・メッシ(アルゼンチン)もPKを失敗している」
キッカー優位とされるPKが、蹴る者にとって重圧となるのは当然だ。失敗が敗退を招く恐れのあるPK戦では、そのプレッシャーがどんどん増していく。同紙は、PK戦の1人目の成功率が75%なのに対し、4人目は64%に落ちていると伝えた。
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一方で、守る側の向上もあるだろう。同紙は、1966年大会から2018年大会までのセーブ率が17%だったのに対し、今大会は35%と倍増していることを指摘し、プレミアリーグではないイングランドのあるクラブのGKコーチの分析を紹介している。
「現代のPKではGKがダイブするの待ち、反対側に決めるのが重要だ。GKが動かず、キッカーに先に動かせるようにトレーニングできれば、シュートを失敗させる確率は高まる」
また、スポーツサイエンスの教授は「GKに気をそらされないようにし、自分の呼吸に集中して、時間をかける」ことが大切だと述べた。
「レースじゃないんだ。主審の笛はスタートのピストルじゃない」
なお、12月9日(日本時間10日)に行われた準々決勝2試合も、ともにPK戦にもつれ込む接戦となったが、こちらは合計19人中14人(73分のメッシのPK成功を含む)のキッカーがシュートを成功させ、成功率73.6%だった。両試合の延長戦後に行われたPKに限ると、クロアチア対ブラジルはキッカー8人中6人、オランダ対アルゼンチンは同10人中7人がPKを成功させている。
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