サッカーのVARや半自動オフサイドテクノロジーとは? ビデオ判定の対象やメリット・デメリットなど【カタールW杯】

Sporting News Japan Staff

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VARとは「ビデオアシスタントレフェリー(Video Assistant Referee)」の略で、フィールドで起こった判定を映像で確認するビデオ判定専門の審判のこと。サッカー界では、この判定方法の是非について多くの議論が巻き起こっている。

W杯でVARが導入されるのは前回のロシア大会に引き続き2度目だが、まだサッカーでビデオ判定が行われることに慣れていないファンも多いだろう。混乱を呼びやすいこのシステムについて解説する。

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VARシステムが利用されるシーン

試合中にVARが介入できるのは、以下4つの場合に限られる。

  • ゴール判定
  • PK判定
  • 直接のレッドカード(イエロカード2枚の場合はなし)
  • 誤審(レフェリーが誤った選手を退場させた場合)

VARは「VARルーム」と呼ばれる別室で常に試合映像をチェックしており、映像を確認した上で主審に助言を与える。

VARは主審が判定を下した後にのみ介入ができる。つまり、主審が何らかの判定をする前にビデオ判定が行われることはない。いかなる場合においても、最終的な決定は主審が下す。

もし主審がVARの助言だけでは判定を変えるかどうかの判断ができない場合は、「オンフィールドレビュー」としてピッチ脇に設けられたモニターで主審自らが該当シーンの映像を確認する。

賛否呼ぶVAR…導入のメリットとデメリット

VARの導入により一つの判定に大して多面的なチェックができるようになり、誤審のリスクは大きく軽減した。が、それでも誤審をゼロにするのは難しく、欧州の主要リーグで最も早くVARを導入したイタリアのセリエAでも、導入1年目のシーズンにいくつかの判定ミスがあったとされている。

また、VARの介入によって試合が中断される場面が増え、導入前と比べてロスタイムが長くなる傾向にある。試合のテンポが悪くなることに対し「スポーツとしての魅力が失われている」という批判もある。

これらの問題をどう解決していくかが課題となりそうだ。

機械によってオフサイドを検出…半自動オフサイドテクノロジーとは

カタールW杯では審判がより公正な判定を下せるよう、VARとは別の新技術も導入された。それが「半自動オフサイドテクノロジー」だ。

半自動オフサイドテクノロジーは、12台のカメラと人工知能を用いてオフサイドを自動で検出するというもの。FIFAは「主審とVARが最高の舞台でより速く、より正確で、より再現性の高いオフサイド判定を行うためのサポートツール」と説明している。

半自動オフサイドテクノロジーはカタールW杯の開幕戦のカタール対エクアドルのカードで早速活用され、エクアドルFWのエネル・バレンシアのゴールを取り消して話題を集めた。

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。