エリザベス女王崩御にスポーツ界のスターやチームが哀悼の意を表明

Joe Wright

Peter Marshall

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スポーツ界とも深い関わりがあったエリザベス女王

英国で最も長く君主を務めたエリザベス二世が96歳で死去した。それを受け、世界中のスポーツ界のスターたちが、女王に哀悼の意を表している。

1952年の即位以来、70年以上にわたり英国王室の君主を務めてきた女王が崩御したというニュースは、9月8日(日本時間9日)にバッキンガム宮殿の公式声明で発表された。

女王は生涯を通じてスポーツ界と深い関わりがあった。彼女が長年情熱を注いできたもののひとつが競馬で、数々の名馬を所有・育成し、体調を崩すまではロイヤルアスコット開催(Royal Ascot Race Meeting:イギリスのアスコット競馬場で英国王室が主催する競馬開催)に欠かさず参加していた。そのほかにも、2012年のロンドン・オリンピックの開会式でも役割を果たすなど、スポーツは彼女の治世において一貫して欠かせないものであった。

「今日、私たちはエリザベス女王二世の生涯と彼女の競馬への愛情を祝います。彼女が2007年のケンタッキー・ダービーに訪れたことは、私たちの最も大切な思い出の一つです」(ケンタッキーダービー)

だからこそ、スポーツ界のスターやチーム、アスリート、選手たちがこぞって敬意と哀悼の意を表したことは、さほど驚くことではなかった。

「女王との出会いは人生で最大の栄誉のひとつ」

女王の訃報は、UEFAヨーロッパリーグのマンチェスター・ユナイテッドFC対レアル・ソシエダの一戦のキックオフまで90分を切った頃に発表された。クラブは、サッカー協会(FA)およびUEFAとの合意により、キックオフ前に1分間の黙祷を捧げ、 オールド・トラッフォード(マンチェスター・ユナイテッドのホームスタジアム)に半旗を掲揚し、選手は黒い腕章を付けて試合を実施することを決めた。

同クラブは「マンチェスター・ユナイテッドは、バッキンガム宮殿からの女王陛下崩御の発表を受けて、全国民と悲しみを同じくしています」と述べている。

「クラブは、ここ英国、英連邦、そして世界中の、スポーツを含む社会生活への彼女の計り知れない貢献を評価しています」

「マンチェスター・ユナイテッドの関係者全員が、より広いサッカー・ファミリーとともに、王室に深い哀悼の意を表し、心からのお悔やみを申し上げます」

その後、マンチェスター・ユナイテッドのプレミアリーグのライバルであるリバプールFCは「女王陛下、エリザベス二世崩御を受け、悲しみに暮れています。ロイヤルファミリーに心からの哀悼の意を表します」とツイッターを通じて述べている。

クリスティアーノ・ロナウドは、マンチェスター・ユナイテッド時代に「女王に対する英国国民の永遠の愛を感じた」と述べ、「何ものにも代えがたい喪失」と悼んだ。

「私はキャリアの7年をプレミアリーグでプレイし、英国での生活は8シーズン目になります。この間、私は英国女王に対する国民の永遠の愛と、女王陛下が英国国民にとっていかに重要であり、今後もそうあり続けるかを感じてきました。私は女王の思い出に敬意を表し、私が故郷と呼ぶようになった国とともに、この何にも代えがたい喪失を悼みます。王室の皆さまに心よりお悔やみ申し上げます」

英スポーツ界の大物たちも女王を追悼

スポーツ界では英国の大物たちがそれぞれの追悼コメントを寄せている。元イングランド代表のストライカーであるギャリー・リネカーは、女王を「尊厳と忠誠心と優雅さをもって国に仕えた、真に素晴らしい女性」と称え、「我々の生活の中に常に存在する安らぎ」であったと加えた。

イングランド代表でトッテナム・ホットスパーFC所属のストライカーであるハリー・ケインは、「この非常に困難な時期に、王室のことを思っています。女王は素晴らしいインスピレーションを与えてくれ、この国に対する長年にわたる素晴らしい奉仕は記憶に残るでしょう。安らかにお眠りください、女王陛下」とコメントしている。

同じイングランド代表のチームメイトでチェルシーFC所属のフォワードであるラヒーム・スターリングは、インスタグラム上で「非常に悲しいこの時期に、英国王室に深い哀悼の意を表します」と述べている。

4度のオリンピック金メダリストであるモハメド・ファラー卿は、爵位を授与された日の写真をツイッターに投稿し、次のようにコメントした。

「この大変悲しいときに、英国王室に哀悼の意を表します。女王は世界中で愛され、多くの人に多くの影響を与えました。女王にお会いできたことは、私の人生において最大の栄誉のひとつです。治世を通じて英国国民に温かく接し、献身的に尽くした彼女のことを忘れないでしょう」

「女王陛下は国技の支持者」

プレミアリーグ(イングランドサッカー1部)は、ソーシャルメディアの投稿を停止する前にツイッターに次のような声明を出している。

「プレミアリーグは、女王陛下、エリザベス二世の訃報に接し、深い悲しみを覚えています。私たちの思いと哀悼の意は、王室と女王陛下の喪失を悼む世界中の人々と共にあります」

EFL(イングリッシュ・フットボールリーグ:イングランド2部~4部)のリック・パリー会長は、エリザベス女王と英国サッカーとのつながり、特に1966年にウェンブリー・スタジアムでイングランド代表キャプテンのボビー・ムーアにワールドカップのトロフィーを贈呈したときのことについて熱く語っている。

彼は、「女王は、サッカーなどのスポーツに強い関心をお持ちでした。女王陛下は在位中、数多くのFAカップの決勝戦にご出席され、長年のご公務を通じて我々の国技の支持者でした」と話す。

「1966年にウェンブリー・スタジアムでイングランドが西ドイツを破ってワールドカップで優勝し、おそらくわが国のサッカーで最も有名な瞬間を迎えたとき、ジュール・リメ・トロフィー(FIFAワールドカップ・トロフィー)をキャプテンのボビー・ムーアに贈呈するために女王はそこにいらっしゃいました」

「リーグとクラブを代表して、私たちは国民や世界中の人々とともに、エリザベス二世女王の崩御を悼みます」

「我が国にとって悲しいこの時期に、EFLと各クラブの全員が英国王室に心からの哀悼の意を捧げます」

英国テニス協会(LTA)の最高責任者であるスコット・ロイド氏は、女王について「女王は英国全土から称賛と尊敬を集め、多くの慈善団体や組織を惜しみなく支援されました」と述べている。

「2007年には、ローハンプトンのナショナル・テニス・センター開設やイギリス人選手との交流のために、快くご自身の時間を割いてくださいました。彼女を失ったことは、国全体、そして英連邦全体で痛感されることでしょう」

チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム・ホットスパーの監督として過去15年の大半を英国で過ごし、現在はASローマの監督を務めるポルトガル出身のジョゼ・モウリーニョは、『Sky Sport Italia』の取材にこう答えている。

「とても残念です。私は英国では外国人ではない。英国は私の故郷なのです。私の家族はずっとそこに暮らしています」

「この偉大な女性に感謝の念を抱かない人はいないと思います」

「彼女のレガシーは永遠に続く」

イングランド出身のプロボクサーであるタイソン・フューリーは、アンソニー・ジョシュアに英国ヘビー級戦への挑戦を受けるよう公的に呼びかけるのをやめ、ツイッターにこう投稿した。

「今夜は私の女王に祈りを捧げます。神があなたとともにありますように」

ジョシュアはバッキンガム宮殿の公式発表をリツイートし、シンプルに「Rest in peace」(安らかにお眠りください)と添えている。

2012年のロンドン大会で女性ボクサーとして初めてオリンピック金メダルを獲得したニコラ・アダムスは、「2012年のロンドン・オリンピックで金メダルを獲得した後、女王陛下からMBE(大英帝国勲章)を授与されたときの喜びは一生忘れられないでしょう」と当時を振り返った。

F1の新星であるマクラーレンのジョージ・ラッセルは、女王の「我が国への献身とその気高いリーダーシップは、英国と世界の多くの世代の人々にインスピレーションを与えました」と述べた。さらに、「私と私の家族は、英国王室と、70年にわたるわが国への女王の尽力を賞賛するすべての人々に、深い哀悼の意を表します」と付け加えている。

サッカー元ブラジル代表の偉大なスターであるペレは、1968年のマラカナン・スタジアムでのリオデジャネイロとサンパウロのオールスター戦に夫のエディンバラ公(フィリップ殿下)と出席した女王に会って以来、女王を「とても敬愛している」と語った。

ペレは、「彼女の偉業は何世代にもわたって刻まれてきました。このレガシー(遺産)は永遠に続くことでしょう」と述べている。

原文:Queen Elizabeth II dies: Global sports stars, teams, players and athletes among those to pay tribute
翻訳:YOKO B Twitter:@yoko_okc

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Joe Wright

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Joe is a Senior Editor at Sporting News. He was previously a sub editor and writer for Goal.com before spending six years as part of the Stats Perform editorial news service, covering major global sports including football, tennis, boxing, NBA, rugby union and athletics. Joe has reported live on some of the biggest games in football, including two UEFA Champions League finals, Euro 2016, the Confederations Cup 2017 and the 2018 World Cup final at the end of a month in Russia.

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Peter Marshall has worked in sports media for more than two decades, covering everything from boxing, F1 and tennis to the World Cup and Olympics.