FIFAワールドカップ・カタール2022で、日本代表は素晴らしい堅守を見せてノックアウトステージ（決勝トーナメント）進出を決めたが、ベテラン揃いのクロアチア相手には、攻撃しなくてはいけない。
元イングランド代表で、Jリーグのジュビロ磐田と北海道コンサドーレ札幌でもプレイしたジェイ・ボスロイド氏が、『スポーティングニュース』の読者のために、大一番を控える日本代表を分析した。
キーマンは三笘薫。彼を出場させるべき
日本は劣勢なときに最高のサッカーをする。次戦はワールドカップ前回大会の準優勝チームが相手なので、そういう見方をする人もいるだろうが、クロアチア戦では何も恐れることはない。
ドイツとスペインに勝てるとは誰も思っていなかった。日本にお金を賭けた人は大金を手にしただろう！ 欧米では、もう日本は格下チームとして見られてはいない。みんな私にメッセージをくれたり、電話をくれたりして、私が言った素晴らしい選手たちの話はすべて正しかったと言ってくれている。
ドイツ戦やスペイン戦の後半のようなプレーを、クロアチア戦では90分通して見せてほしいと思っている。臆病になって、その場しのぎのプレーをするのは見たくない。
前回と同じになるが、キーマンは三笘薫だと思う。彼を出場させるべきだ。なぜ彼が今大会でまだ一度も先発していないのか、私にはわからない。出場すれば必ず、違いを生み出す選手だ。
スペイン戦ではアシストを記録したが、守備でも素晴らしかった。スペインのベストプレーヤーの一人であるマルコ・アセンシオを相手に、ミドルシュート1本を放たれたことを除いては、ほとんど何もやらせていなかった。
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前線は攻撃的に
いつも言っていることだが、前線は攻撃的にするべきだ。鎌田大地、三笘、右に伊東純也、そして1トップに浅野拓磨を起用してほしい。
クロアチアは高い技術を持ったチームだが、若いチームではないので、日本は攻撃的になるべきだ。3、4日おきに試合をしていると、体に負担がかかるものだ。
スペイン戦でのボール支配率が17.7％しかなかったので、（守備に走らされた）日本がそこからどう体力を回復するかは重要だ。だが、持ち前のスピードと敏捷性で、クロアチアの疲労を利用するべきだ。日本の選手たちはとても調子がいいので、森保一監督が、相手の鉄壁を突破しろと言えば、それを実行できる。
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日本がうまくいっているとき堂安は必ずピッチにいる
ワールドカップもこのステージにくると、控え室で起きる様々な問題が噂される。今回は、ベルギーが話題に上った。そこにはエゴがあり、何人かの選手たちは、大会に参加できることを喜んでいるのと同時に、「自分が出場するべきだ」と思っている。
日本代表の選手たちはこのような考え方はしないだろうし、堂安律はその象徴のような存在だ。彼はベンチスタートだった2試合で、途中出場から重要なゴールを決めた。
彼がホテルの自室で拗ねたりすることは1分たりともないだろう。彼は、陰の英雄だ。日本代表について語るとき、真っ先に名前が挙がる選手ではないものの、ここまで本当に素晴らしい活躍をしてきている。日本がうまくいっているとき、彼は必ずピッチに立っている。
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日本にはクロアチアを圧倒する力がある
日本はスペイン戦で見事な忍耐力を見せた。4年前、ロシア大会でのベルギー戦の失敗から、本当に大きく進歩した。ときに、陣形を整えて守りに徹しなくてはいけないことがある。日本はそれで結果を残した。
試合前のウォーミングアップ中、森保監督は選手たちをポジションにつかせて、ボールが動くタイミングに合わせてピッチを移動する練習をしていた。試合の最後の15分間は、まさにそれを実践していた。コンパクトにゴールを守りながら、カウンター攻撃を仕掛けた。
だが、私は彼らの実力を知っている。日本には、クロアチアを圧倒する力がある。だから、それを見せてほしい。
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