高梨沙羅が北京五輪後初のW杯で復活V…W杯通算勝利数は62に

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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ノルディックスキーのジャンプ女子のワールドカップ(W杯)個人第14戦が現地時間3月2日、ノルウェーのリレハンメル(ヒルサイズ140メートル)で行われ、北京五輪後初の公式戦となった高梨沙羅が優勝した。自身が持つ男女合わせた歴代最多W杯通算勝利数は62となった。

北京五輪では、個人ノーマルヒルは4位に終わり、混合団体では1回目のジャンプでスーツ規定違反をとられ、泣き崩れた高梨。一時は競技を離れるような言動もあり、復帰が遅れる憶測もあったものの、高梨のもとには国内外から励ましのメッセージが届いた。これを受け、日本オリンピック委員会を通じて「現状を鑑みて前進していきたい」という言葉を五輪閉幕後に公表。それでも今後の大会出場については未定とされ、前節のドイツ・ヒンツェンバッハ大会は欠場したが、リレハンメル大会前、マラソン復帰を決めた大迫傑に刺激を受けたことを自身のInstagramで明かし、気持ちを新たに復帰戦に臨んだ。

1回目の高梨は、130.0メートル(72.6点)を飛び全体2位となると、2回目も見事なフォームで132.0メートル(76.2点)をマークした。北京五輪・女子個人銅メダルのニカ・クリズナーが1回目、同金メダルのウルサ・ボガタイ(ともにスロベニア)が2回目で飛形点を落とすなか、2本とも高得点を維持した高梨が合計291.5点で優勝をつかんだ。

復活勝利で歴代最多となるW杯通算勝利数は62となり。表彰台入りも通算111回に到達。高梨は表彰台で笑顔をみせ、インタビューでは「今回の優勝はとても満足しています。何を言っていいかわからないほどです」と英語で答えた。五輪後は緊張し、どうしたらいいかもわからなかったというが、「この場所(スキージャンプ)が大好きで、今日はうまくいったので、とにかく嬉しいです」と微笑んだ。

「自分の力ではなく、周りの人たちの力で勝ち取れた」とも話し、伊藤有希ら女子代表チームや関係者、ファンに対して感謝した。好調のまま3日の第15戦に臨む。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。