【3点解説】西武が首位も5位まで貯金と混戦模様!パ・リーグ前半戦の振り返り

Satoshi Katsuta

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開幕前は優勝の大本命とされていた福岡ソフトバンクホークスが苦しんでいる。デニス・サファテ、岩嵜翔のふたりが離脱し、試合終盤でひっくり返された試合も多い。そのソフトバンクを横目に首位を快走するのが埼玉西武ライオンズだ。

★ポイント1:西武が開幕から1度も首位を譲らず折り返し

西武が絶好のスタートダッシュを切った。開幕戦をエース・菊池雄星でモノにすると、そこから8連勝を記録し首位を走り続ける。途中、北海道日本ハムファイターズに並ばれたことはあったものの、前半戦終了前まで一度も首位から陥落することなく走り続けた。これは2リーグ制開始以来6例目で、過去同じことを成し遂げたチームは、すべて2位以上でうち3チームは優勝と、かなり幸先のよい結果だ。

浅村栄斗、秋山翔吾、山川穂高らを軸とする、西武ご自慢の「山賊打線」や、菊池、多和田らの盤石の先発投手陣は12球団屈指の戦力であることは間違いない。しかし、守護神の増田達至が不振、代役を務めるファビオ・カスティーヨも不安定と中継ぎ陣には課題がある。チームとしてこの課題に取り組むことが最優先だろう。後半戦も辻発彦監督の采配に注目が集まる。

<パ・リーグ順位>
1位:西武
2位:日本ハム(2.5)
3位:ソフトバンク(4)
3位:オリックス(0)
5位:ロッテ(0)
6位:楽天(11)

★ポイント2:5位までが貯金ありの混パ

東北楽天ゴールデンイーグルスが少し離され最下位となっているパ・リーグだが、その他の5チームは熾烈な順位争いを繰り広げている。

前半戦終了時点で5位の千葉ロッテマリーンズまでが貯金を持っており、一時期はオリックス・バファローズ、ソフトバンク、ロッテの3チームが同率で3位に並び、楽天以外の5球団がAクラスという珍事も起きた。

2位の日本ハムと3位のソフトバンクの差は4ゲームだが、まだまだ順位は流動的に入れ替わるだろう。各チームともこの大混戦から脱落しないよう、連敗は避けたいところ。そのためには、それぞれの先発ローテーションの再編も重要となりそうだ。混戦から抜け出すチームはどこになるか、後半戦も目が離せない。


★ポイント3:梨田監督の辞任に清宮の一軍デビュー

パ・リーグに限らず、球界全体に衝撃を与えたのが梨田昌孝監督の辞任だろう。6月16日の敗戦後に楽天の監督を辞任し、翌日からはヘッドコーチを務めていた平石洋介が監督代行として指揮を執ることになったのだ。昨シーズンは3位で終え、「今シーズンこそ優勝を! 」と意気込んでいただけに、悔いの残る結果になってしまった。

5月2日、大物ルーキーの清宮幸太郎(日本ハム)が一軍デビューを果たした。デビュー戦の対戦相手は球界を代表するピッチャー、岸孝之(楽天)だったが、その岸から初打席でフェンス直撃の二塁打を放ち、衝撃的なデビューを飾る。そこからルーキーとしては史上最長(ドラフト制後)の7試合連続安打を記録した。

新記録となる7試合目では初本塁打を放ち存在感を残したが、その後は打撃の調子があがらず、二軍へ降格。前半戦終了間際の2試合で再昇格を果たしたが、3打数無安打。後半戦は二軍スタートとなるが、デビュー時のような活躍を期待したい。

※数字は2018年7月11日終了時点

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。