森友哉、東克樹が躍動! 低身長選手の逆襲

Satoshi Katsuta

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千葉ロッテマリーンズの小坂誠(167cm)、近年では読売ジャイアンツの松本哲也(168cm)といった守備型の選手に多かった低身長選手。打撃型の選手といえば「小さな大打者」と呼ばれたヤクルトスワローズの若松勉くらいだろうか。しかし、今シーズンは守備型の選手だけではなく、打撃型・万能型の選手が多い印象だ。

◎森友哉は低身長でもパワーあり!

今シーズン開幕から勢いに乗っている埼玉西武ライオンズ。その強力打線は凄まじく、打率ランキング上位にズラリと名を連ねている。そのなかのひとりが森友哉だ。2013年ドラフトで単独1位指名され、大阪桐蔭高から西武へと入団。複数球団の指名が予想されたが、低身長などの理由で敬遠され、結果的に指名したのは西武のみだった。

2年目には17本塁打を放つなど、早くからその実力の片鱗を見せていた森。その後は故障もあり、大ブレイクするには至っていない。しかし、今シーズンは開幕から主に5番で出場するとここまで打率.347、1本塁打、10打点と絶好調。身長を感じさせない力強い打撃で、好調な西武打線の中でも打率トップの活躍を見せている。

その他の野手に目を向けると東北楽天ゴールデンイーグルスの茂木栄五郎、広島東洋カープの田中広輔、菊池涼介といった選手たちもそれぞれ171cmと小柄だ。しかし、攻守ともにチームになくてはならない存在となっている。

◎頼れるサウスポーが2人

横浜DeNAベイスターズのドラフト1位ルーキー東克樹が躍動している。開幕ローテーションに入るとここまで4試合に登板し2勝1敗、防御率2.28。体格的には170cmと小柄な部類に入るが、それを感じさせない堂々とした投球を見せている。

東の活躍が目につく低身長投手だがそれだけではない。西武の中継ぎ左腕である野田昇吾も167cmと小柄ながら奮闘中。ここまで9試合に登板し、防御率1.35と西武投手陣の中で最も安定した投球を見せている。昨シーズンも38試合に登板し防御率1.98とチーム躍進の一端を担っていた。

また、野田と同じく167cmの小兵ながら、現役最多の158勝をマークしているのが、東京ヤクルトスワローズの石川雅規だ。昨シーズンこそ4勝14敗と大きく負け越してしまったが、今シーズンは防御率5.75と不安定な投球内容ではあるが、ここまで2勝0敗。ここから投球内容を伴わせたいところだ。

もちろん、ロサンゼルス・エンゼルスに移籍した大谷翔平(193cm)のような大柄な選手も結果を残しているが、このように小柄な選手も負けていない。メジャーリーグで昨シーズンのアメリカンリーグMVPに輝いたのは、身長約168cmであるヒューストン・アストロズのホセ・アルトゥーベだった。

もしかしたら、今年は低身長選手の逆襲! となるかもしれない。

※数字は2018年4月26日終了時点 

Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。