【全仏オープン】ナダルの試合が延期など……ローラン・ギャロスでの悲喜こもごも

Harry West

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ラファエル・ナダルは全仏オープンの1回戦でシモーネ・ボレッリと対戦した。11つ目のタイトルを狙うナダルは最初の2セットを先取した。しかし第3セットを0-3でリードされた後、天候が悪化し、「コート・フィリップ・シャトリエ(※試合が行われていたコート)」での試合継続が困難であると判断が下され、雨天順延を余儀なくされた。ナダルは勝機を逃さないために、試合続行を望んでいたようだが、結局試合は延期となった。

2016年の優勝者であるノバク・ジョコビッチは、ロジェリオ・ドゥトラ・シルバにストレート勝ちを決めた。一方で2015年の優勝者であるスタン・ワウリンカはギリェルモ・ガルシア=ロペスと対戦し、初戦敗退を喫した。

ノバク・ジョコビッチの苦悩

ノバク・ジョコビッチの2017年はケガの影響で厳しいものとなったが、現在は回復に向かっている。しかし、今年もケガと戦いながらプレーする1年になると本人は考えている。

「テニスは他のどのスポーツよりもシーズンの期間が長い」とジョコビッチは言う。「またこの事実が多くの選手を苦しめている。私自身も昨年、同じ経験をした。私たち選手は最高レベルのパフォーマンスをするために、常に最高のコンディションでいなければならない。しかし、これができない時もある。1月から11月までの長いシーズンで、コンディションは変化していく。でも、私たちは素晴らしいスポーツをしているわけだし、最終的には(ケガをしたとしても)感謝しなければいけない」

初戦敗退もポジティブなスタン・ワウリンカ

昨年の全仏オープンで2位に終わったワウリンカは、ガルシア=ロペスとの対戦後ランキングを落とす事になってしまった。 6-2 3-6 4-6 7-6 (7-5) 6-3で敗退したワウリンカは、今季ワイルドカードを使っていく事が予想される。しかし彼はこの状況下でも、落ち込んでいない。

「システム(※ランキングのこと)自体は良いものだ」と彼は言う。「キャリアを通して言える事は、ランキングは嘘をつかないと言う事だ。プレーをしなければランキングは落ちる。確かに今年ワイルドカードを使う事になるだろう。でも挑戦者として出場する事に関しては、何の抵抗もない。自分が何を目指しているのかはっきりと理解している。今までに3つのグランドスラムを手にしているし、何をすれば良いのか分かっている。自分の目標に向かって行くだけだ。今日私は負けたし、それに伴って変動するランキングについて注目が集まっているが、自分のプレーを振り返ると、ランキングどうこうよりも、自分の目標に近づいているという事が分かる」

悲しみを乗り越えるロベルト・バウティスタ・アグート

ロベルト・バウティスタ・アグートは悲しみを乗り越えて勝利を手にした。先週母親を亡くしたばかりにもかかわらず、デニス・イストミンを6-2 6-7 (3-7) 1-6 6-4 6-4で敗ったのだ。

「大変な1日だったし、気持ちの整理をするのが難しかった」と30歳の彼は言う。「家に籠っているよりも、ここでプレーして前を向く事が一番だと思った」

原文:French Open: Rafael Nadal delayed by rain as Novak Djokovic eases through
翻訳:TATSUYA SATO

Harry West