2018年の顔:英国代表FWハリー・ケイン

Mike DeCourcy

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トッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインは、2017年に56ゴールをマークした。それも練習でのことではない。審判と相手がおり、スタンドに観客がいる実際の試合でのことだ。

2017年に50ゴール以上を記録したのは、世界に彼ひとりというわけではない。だが、それを達成した数少ない選手の中で、おそらく彼はもっと知られていない選手であり、最も若い。それはつまり、彼にはまだ素晴らしい未来が待っているかもしれないということだ。

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例えば、2018年のワールドカップ(W杯)において、ケインのゴールでイングランドが勝ち進んだら、サッカー界はどうなるだろうか。ケインは世界中で名を知られる選手のひとりとなるかもしれない。

イングランド代表のガレス・サウスゲイト監督は12月上旬、W杯に向けて報道陣に「それこそハリーが目指しているものだと確信している。そして彼がそれを目標としているなら、W杯がそれを示す舞台だ」と述べた。

「選手はクラブでの出来で評価されることが多いが、結局のところ、世界的なスターというのは最終的に主要大会における代表での出来で評価される。そしてW杯は、我々の選手たちがその能力レベルを見せつける舞台だ」。

2017年にクラブと代表で通算50ゴールを達成したのは、ケインのほかにレアル・マドリーのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、バイエルン・ミュンヘンのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ、そしてパリ・サンジェルマンのウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニだ。メッシとC・ロナウド以外が欧州年間得点王になったのは、じつに8年ぶりのことである。

イングランド代表がグループを圧倒したW杯予選の6試合で、ケインは5ゴールを挙げた。本大会ではグループGでベルギー、チュニジア、パナマと同組。6月18日のチュニジア戦が初戦だ。

W杯優勝だけが2018年のケインの目標ではない。前線で彼が見事なパフォーマンスを披露したことで、トッテナムはチャンピオンズリーグでも快走している。レアル・マドリー、ボルシア・ドルトムントと同組という厳しい組み合わせだったが、5勝1分けでグループ首位通過を果たしたのだ。

この6試合で、トッテナムは15得点を挙げ、失点はわずか4に抑えた。その中でケインは6ゴールをマークしている。決勝トーナメント1回戦ではイタリア王者ユヴェントスと対戦するが、グループステージでのパフォーマンスはトッテナムに自信を与えた。

5位につけるプレミアリーグではやや苦戦しており、すでに上位4チームよりも多い5敗を喫している。ただ、それはおそらくケインの責任ではないだろう。ケインは先発出場19試合で18ゴールを挙げている。

世界有数のゴールスコアラーの仲間入りを果たすパフォーマンスを見せてきたケイン。ただ、それを再現するのは、本当に途方もないことだろう。

原文:Kane takes place among world-class company, now ready to take on the world(抄訳)

翻訳:Hiroaki Nakamura

Mike DeCourcy

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Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 35 years and covered 32 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.