7月4日の米国独立記念日に、米ニューヨークのコニーアイランドにおいて毎年行なわれている『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』。2022年の今年も、女子は日系人の須藤美貴が自己ベストの48.5個には及ばなかったものの10分間で40個を完食し8度目の優勝で話題となった。男子部門はジョーイ・チェスナットが63個を食べきり、絶対王者として15度目の優勝を飾った。
『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』といえば、日本人フードファイターの小林尊が米国内でも知られることになった大会だ。
そのホットドッグ大食い競争の現在の絶対王者チェスナットと小林は、友人同士であり、元ライバル同士であり、そして2人ともが大食い競争(フードファイト)界でのアイコンと呼ぶべき存在である。
だが、この両者が直接対戦する機会はもう10年以上途絶えている。恒例の『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』を運営する組織である『メジャーリーグ・イーティング(MLE)』と小林の契約問題がその原因だった。
2010年、小林はMLE運営以外の大会への出場を禁止する契約内容に反発。結果、MLE運営大会からも排除された小林が、同年の『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』大会ステージに無断であがろうとしたとして逮捕される大きな騒動があった。以降小林はMLEを離脱、『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』から姿を消し、チェスナットの独壇場となった。
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しかし、この2人のアイコンが2009年以来、もう一度相まみえるチャンスはあるとチェスナット自身が示唆した。最近、スポーツ関連サイト『Barstool Sports』の動画「Pardon My Take」に出演したチェスナットは、自身とMLEとの契約が2022年シーズン後に終了すると発表した。
このことは、チェスナットと小林のライバル対決が再び実現するためのドアを開けることになる。早ければ2023年には。
「そうなれば、本当に久しぶりに小林と競い合うことができる。MLEが子供じみた態度で小林との契約をこじらせたおかげで、小林は2度と彼らの舞台に上がることはできない。しかし、私が彼と戦うチャンスはほかにあるかもしれない」
The biggest rivalry in eating may be returning. @joeyjaws
— Pardon My Take (@PardonMyTake) July 13, 2022
Presented by @Visible pic.twitter.com/LAotHSbVHO
小林が離脱した後、チェスナットはホットドッグ大食い競争の絶対王者として君臨している。今年のコンテストでもファンがステージに乱入するといったハプニングにめげず15度目の優勝を達成した(小林の7連覇を阻止した2007年以降、2015年に唯一、マット・ストーニーに敗れている)。
チェスナットは小林の世界記録を2016年に更新し、2021年には76本を記録している。しかし、そのチェスナットや多くのトップフードファイターが今も採用する、パンを水に浸し、ソーセージと別々に食べる方法『ソロモンメソッド』は、小林が21年前に発案した方法だ。
絶対王者チェスナットとオリジネイター・小林が再戦する可能性は大食いコンテストのファンに大いなる期待を抱かせるに違いない。
原文:Joey Chestnut teases possible 2023 eat-off against old rival Takeru Kobayashi: 'There's a chance(翻訳:角谷剛、編集:スポーティングニュース日本編集部)
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