順位を一気に上げる「ひとり勝ち」のチャンスも。 交流戦はレギュラーシーズンの順位にどれほどの影響を与えるか

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05年に行われた初めてのセ・パ交流戦はロッテが優勝を果たした。ロッテはこの年、そのままパ・リーグ優勝を達成。日本一にも輝く素晴らしいシーズンを送っている。こうした歴史から交流戦はレギュラーシーズンの順位にも大きく影響を与えるといわれるが、実際はどれほどのものなのだろうか。過去の事例を振り返り考察を行う。

 

交流戦でどれほどのゲーム差が発生したか

過去14年間行われてきた交流戦で優勝した14チームのうち、7チームはレギュラーシーズンでも優勝を果たしているようだ。交流戦はレギュラーシーズンの勝敗にもかなり大きな影響を与えていることがわかる。

 

<交流戦優勝チームのレギュラーシーズン順位>

年度 交流戦優勝 シーズン順位
05 ロッテ 優勝
06 ロッテ 4位
07 日本ハム 優勝
08 ソフトバンク 6位
09 ソフトバンク 3位
10 オリックス 5位
11 ソフトバンク 優勝
12 巨人 優勝
13 ソフトバンク 4位
14 巨人 優勝
15 ソフトバンク 優勝
16 ソフトバンク 2位
17 ソフトバンク 優勝
18 ヤクルト 2位

 

その一方で、交流戦優勝チームがそれぞれのリーグで下位に沈んだ例もある。08年のソフトバンクは交流戦を15勝9敗と大きく勝ち越しながら、64勝77敗3分でパ・リーグ最下位となった。交流戦もシーズンの一部でしかないため、この期間の成績が必ずしも順位に結びつくわけではない。

また交流戦の試合数が変化していることも見逃せない。当初各球団36試合制ではじまった交流戦だが、07年からは24試合制、15年からは18試合制と試合数が減少している。

 

<交流戦試合数と1位から最下位までのゲーム差>

年度 交流戦試合数 1位から最下位までのゲーム差
05 36 13.5
06 36 11.0
07 24 13.0
08 24 9.0
09 24 12.5
10 24 10.0
11 24 12.0
12 24 8.0
13 24 8.5
14 24 7.0
15 18 8.5
16 18 8.5
17 18 6.5
18 18 6.0

 

これに伴い交流戦で生まれるゲーム差もそれほど大きくなくなっているのも事実だ。36試合制だった頃は、交流戦優勝と最下位で10ゲーム以上の差が生まれていたが、18試合制になってからは6.0~8.5ゲームと、以前ほど大きな差は生まれていない。14チーム中7チームが優勝していると聞くと高確率に感じるが、試合数が少なくなった現状、それほどの影響力があるかは不明だ。

ただ影響力が小さくなったとはいえ、シーズンが半分にも満たない時点での6.0~8.5ゲーム差は非常に大きな意味をもつ。交流戦開始前の時点で、パ・リーグ最下位のオリックスから1位の楽天までのゲーム差は8.5。わずか18試合でこれがひっくり返る可能性を交流戦の歴史は示している。

 

ランダム性が強い18試合制では実力で劣る球団の浮上も?

交流戦は他リーグとの対戦になるため、同リーグの他球団が負け越した場合、リーグ内でひとり勝ちの状況が生まれることになる。これが多く発生した場合、単純な試合数で想像するよりも大きな差がつく可能性は考えられる。

昨季こうしたひとり勝ちでうまく順位を上げたのがヤクルトだった。ヤクルトは昨季交流戦開幕時点でリーグ最下位。1位まで9.5ゲーム差、5位までも3.5ゲーム差つけられる状況にあった。

 

<2018年交流戦開幕時点のセ・リーグ順位表>

チーム 勝率 ゲーム差
広島 27 17 1 0.614 -
阪神 23 21 0 0.523 4.0
DeNA 21 21 2 0.500 5.0
読売 22 23 1 0.489 5.5
中日 22 24 1 0.478 6.0
ヤクルト 17 26 1 0.395 9.5

 

しかし、交流戦に入るとヤクルトは2試合目から7連勝を記録するなど大躍進。6月5日のソフトバンク戦に勝利した際には、この日あったほかの4試合でセ・リーグ球団が全敗したため、リーグ内全球団とのゲーム差を詰めた。

 

<18年交流戦順位>

チーム 勝率 ゲーム差
ヤクルト 12 6 0 0.667 -
オリックス 11 6 1 0.647 0.5
ロッテ 11 7 0 0.611 1.0
ソフトバンク 11 7 0 0.611 1.0
日本ハム 10 8 0 0.556 2.0
西武 10 8 0 0.556 2.0
巨人 8 10 0 0.444 4.0
DeNA 8 10 0 0.444 4.0
中日 7 11 0 0.389 5.0
広島 7 11 0 0.389 5.0
阪神 6 11 1 0.353 5.5
楽天 6 12 0 0.333 6.0

 

結果的にヤクルトが昨季の交流戦でつくった貯金は6。それ以外のセ・リーグ5球団が負け越したこともあり、ヤクルトは18試合で全球団との差を4.0ゲーム以上詰め、交流戦開幕時点の最下位から4位まで順位を上げた。ヤクルトは交流戦から調子を上げ、最終的に2位でシーズンを終えている。

ヤクルトは今季も16連敗を喫するなど低調だが、実は交流戦開幕時点での成績は昨季とほとんど変わらない。昨季の交流戦での戦いが再現できれば今季も上位進出は十分可能だろう。

また、試合数の減少が差を生みにくくなっていると説明したが、これは勝負のランダム性がより強まっていると考えることもできる。プロ野球は143試合も戦えばおおむね実力どおりの順位に落ち着いていくが、1カード単位でみるとチーム力の優劣がそのまま勝敗に反映されないことも多い。交流戦も36試合制であればある程度順位にチーム力が反映されていただろうが、18試合制ではその前に終わってしまうだろう。

こう考えるとチーム力に劣る、思いもよらぬ球団が勝利を重ねる可能性は以前以上にありそうだ。そしてこれに同リーグ球団の負け越しがが重なるなら--。交流戦を意外な球団が制し、そのままリーグ戦で優位に立つシナリオは十分考えられる。

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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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