過去に大成した選手が多いドラフト4位! 近年は誰がいる?

Satoshi Katsuta

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過去、イチロー(シアトル・マーリンズFA/1991年オリックス・ブルーウェーブ4位 ※現・オリックス・バファローズ)、金本知憲(現・阪神タイガース監督/1991年広島東洋カープ 4位)、前田智徳(元・広島東洋カープ/1989年4位)、赤星憲広(元・阪神タイガース/2000年4位)らドラフト4位から大成した選手は多い。

さて、現時点では開花していないものの、今後に期待がかかる近年のドラフト4位にはどのような選手がいるのだろうか。ここで振り返ってみたい。

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2015年:阿部の後継者候補に甲子園優勝投手

3年前にあたる2015年のドラフトを見ると宇佐見真吾(読売ジャイアンツ)、平沼翔太(北海道日本ハムファイターズ)らが4位指名でプロ入りを果たしている。

宇佐見は昨シーズン8月に一軍デビューを果たし21試合に出場。打率.350、4本塁打をマークするなど打撃面でアピールを果たし、正捕手小林誠司のライバルに名乗りを上げた。昨秋に左手首を痛めた影響もあり、今年のキャンプは三軍スタートとなったものの順調に回復している。すでに打撃面では小林を上回っており、リードなど守備面でアピールできれば正捕手奪取も夢ではない。現時点では、全てにおいて阿部に及ばないものの『打てる捕手』として後継者になることを期待したい。

敦賀気比高校時代に甲子園優勝投手となった平沼。プロ入り後は投手ではなく遊撃手としてプレーしている。日本ハムの高卒野手は中田翔、西川遥輝、中島卓也らを見ても2軍で数年の育成期間を経てから一軍でプレーすることが多い。平沼も先輩たちと同様の流れに乗り、まずは一軍定着を目指したいところだ。

2016年:高卒プロ入りの2人に期待

2016年のドラフト4位には坂倉将吾(広島)がいる。ルーキーイヤーとなった昨シーズンは二軍で優秀選手賞、新人賞、期待賞、ビッグホープ賞と4つもの表彰を受ける活躍をみせ、大きな期待を持たせてくれた。現在、一軍の捕手は石原慶幸、會澤翼が併用されており、三番手には磯村嘉孝がいる。また、後輩として2017年ドラフト1位で中村奨成が入団してきた。ライバルは多いものの、打撃でアピールし、まずは三番手捕手の座を勝ち取り、レギュラーを目指したい。

オリックスに4位指名された山本由伸は昨シーズン、ルーキーながら初勝利をマーク。球団では1994年の平井正史以来23年ぶりの快挙となった。今年の春季キャンプでは一軍の座を勝ち取り、開幕ローテーション入りを争っている。金子千尋、西勇輝、山岡泰輔、ディクソンら好投手の多いオリックス先発陣に割って入ることを期待されている。最速150キロを超える19歳の右腕はさらなる進化を遂げて2年目のシーズンに挑む。

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2017年:赤星の後継者にミスター二塁打

今年のルーキーを見ると島田海吏(阪神)と菅野剛士(ロッテ)がキャンプから好調だ。赤星の背番号『53』を受け継ぐなど球団からの期待が大きい島田は中谷将大、高山俊らと中堅のレギュラー争いに加わっている。オープン戦でも1番・中堅で出場するなど金本知憲監督もレギュラー候補として見ていることは間違いない。開幕一軍を勝ち取り、赤星の後継者としてレギュラーだけでなく、新人王を目指していきたい。

明治大から日立製作所を経てプロ入りを果たした菅野。社会人出身ということもあり、即戦力としての期待が大きい。2月中旬から行われている対外試合でも、ドラフト1位の安田尚憲に注目が集まる中で結果を残し、レギュラー争いに踏みとどまっている。東京六大学記録となる28二塁打をマークした『ミスター二塁打』は開幕一軍、そしてレギュラーを勝ち取ることができるだろうか。井口資仁新監督の判断に注目したい。

もちろん、今回取り上げた選手たちも現時点ではイチロー、金本、前田といった大打者には遠く及ばない。しかし、イチローがブレイクしたのも高卒3年目だった。各選手の将来的な活躍を楽しみにしたい。

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Satoshi Katsuta

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かつた・さとし/東京都出身。複数の業界で営業、経営管理を行ったのち2015年に独立。同年よりNPB、MLBなの記事作成、2022年からメディアのSNS運用など野球関連の業務を行っている。