西武をデータで分析。昨季の“弱点隠し”を今季も再現できるか?

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昨季、圧倒的な得点力で10年ぶりのパシフィック・リーグ制覇を果たした西武。だがこのオフは菊池雄星、浅村栄斗、炭谷銀仁朗といった主力選手が次々と退団。特に投手陣に弱点がある西武にとって、エース・菊池の退団は痛手となるだろう。

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図抜けた得点力が余裕のある投手運用を生んだ

内海哲也, 西武ライオンズ, デルタ

昨季の西武の1試合平均得点は5.54点。リーグ平均が4.26点と差が1点以上あることから、西武の攻撃力がどれだけ圧倒的だったかがわかる。この攻撃力は当然勝敗に大きく作用した。これは勝敗だけでなく、投手起用においても良い影響をもたらしていたようだ。攻守が分かれている野球において、攻撃力が投手起用に影響をもたらすとはどういうことだろうか。

多くの球団は基本的に投球数で先発を管理している。多くの投手コーチは先発の投球数が100~120球となった時点で投手交代を告げるだろう。だが試合によっては投球数が100球に達していない状態でも交代を決断しなくてはならない。例えば試合終盤、逆転のピンチであれば、投球数が100球に満たずとも継投策に出なければならないときもある。勝敗の分かれ目となるような場面では、悠長に投球数のみを見て判断するわけにはいかないのだ。

 

2018年のパ・リーグ球団の先発投球回と救援防御率

球団 先発投球回 救援防御率
西武 858 1/3 4.38
楽天 857 2/3 3.59
日本ハム 847 1/3 3.19
ロッテ 836 1/3 3.72
オリックス 828 3.56
ソフトバンク 827 2/3 3.70

昨季の西武は序盤で大量リードを奪う試合展開が非常に多かった。4回終了時点で5点以上リードしていた試合は12球団最多の17試合。パ・リーグで2番目に多いソフトバンクが11であるため、他球団に比べて序盤から楽に試合を進められる展開が多かったことがわかる。

これにより西武は、投球数がまだ少ない先発投手を、試合展開上の理由で交代せざるをえない、という状況をつくらずに済んだ。これが先発を長く引っ張ることにもつながり、決して充実していたわけではない先発陣がパ・リーグで最も多い投球回を記録した。

また高い攻撃力により生まれた大量点差は、救援陣にも効果的に作用した。西武の救援陣は昨季、パ・リーグで唯一防御率が4点台を大きく超えるなど、不安定な状況にあった。だが上述したように、昨季の西武は先発がリーグ最多の投球回を記録。これにより不安な救援陣の出番は最小限で済んだ。さらに大量点差試合が多いため、救援陣も勝敗に大きく関わらないケースで起用することができた。いわばうまく弱点を隠したのだ。圧倒的な得点力がチーム全体の好循環を生んだといえる。

 

内海の獲得は、連覇を狙う上で妥当な選択

だが、このように救援の弱点を隠すことができたのも、そもそも長いイニングを担当する能力のある先発が一定数いたおかげだ。序盤に大量失点を喫してしまっては、先発を長く引っ張ることはできない。西武は昨季終了後、菊池に加えてブライアン・ウルフも退団となり、イニングを計算できる投手が2人もローテーションから消えた。炭谷のFAの人的補償で内海哲也を獲得したのはこうした状況を受けてのことだろう。

 

球団 2018年先発投球回 現所属投手の2018年先発投球回
西武 858 1/3 710 2/3 -147 2/3
ソフトバンク 827 2/3 798 -29 2/3
日本ハム 847 1/3 837 1/3 -10
オリックス 828 521 1/3 -306 2/3
ロッテ 836 1/3 811 -25 1/3
楽天 857 2/3 901 43 1/3

上の表は、昨季の球団別先発投球回数と、現在それぞれの球団に所属している投手の、昨季における先発投球回数を比較したものだ。つまり昨季イニングをこなした先発がどの程度残っているかを表している。これを見ると、やはり金子弌大と西勇輝が退団したオリックスが828回から521回2/3へ、306回2/3もイニングを減らしており、イニングを計算できる投手が少ない状態といえるだろう。

一方、西武も-147回2/3減少している。内海加入前はこの数字が-229回2/3だった。これだけのイニングを昨季の実績がない投手に任せるのはかなりリスキーだ。内海はここ数年少し力を落としているとはいえ、まるで稼働できていないシーズンは一度もない。おそらくプロテクトから漏れた投手の中にはより将来性のある投手もいたはずだが、内海よりイニングが計算できる投手はいなかったのだろう。西武は将来よりも、今季の投手陣の状況をより問題視し内海を選択した。連覇を目指すには良い選択だったといえるのではないだろうか。

松本航, 西武ライオンズ, デルタ

しかし、内海を加えてもなお西武の先発要員は不足している。連覇を達成するには新外国人のザック・ニールや新人の松本航、また昨季苦しんだ高橋光成や高木勇人などの活躍が不可欠となるだろう。浅村が退団したとはいえ、打線は今季も依然として高い得点力を発揮することが予想される。昨季のように序盤逃げ切りの試合を多くつくるためには、先発陣の整備は欠かせない。

 

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※記事はIOC公式サイト『 Olympic Channel 』提供

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