痛すぎるMVP丸佳浩の移籍…広島に後継者は現れるのか

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FA移籍により今季から丸佳浩が巨人でプレーすることになった。2年連続MVPを獲得するなど、広島3連覇最大の立役者といえる存在だっただけに、当然チームとしてのダメージは大きいだろう。果たして広島に丸の穴を埋めるような選手は現れるのだろうか。

 

 

 

西川の外野コンバートは妥当な選択

まず、昨季の丸と同レベルの貢献を果たす選手が今季中に現れるかといえば、ほぼありえないと考えてよいだろう。昨季の丸の活躍はプロ野球史でも稀な程に傑出したものであった。このレベルの選手の穴はそう簡単には埋まらない。人的補償で獲得した長野久義でもそれは難しいだろう。丸のかわりに中堅に入る選手だけでなく、ほかのポジションの選手も昨季以上の成績を残し、全員で穴を埋める必要がある。

 

ただその中でも特に期待がかかる選手はいる。今季三塁から外野にコンバートされている西川龍馬はその一人だ。西川は昨季打率3割を記録し、広島の強力打線で重要な役割を果たした。ワンバウンドになりそうなボール球でも簡単にヒットにしてしまうバットコントロールが魅力の好打者だ。

 

だが西川には大きな弱点がある。それは内野守備の能力である。昨季守った三塁ではフルシーズンの半分強である687イニングで17個の失策を記録した。特に、処理が簡単なゴロにもかかわらず一塁へ悪送球をしてしまうプレーが多く、シーズンを通して改善が見られなかった。

 

 

 

2018年600イニング以上を守った三塁手のUZR

選手 守備イニング 三塁UZR
松田宣浩 1247 2/3 13.5
B・レアード 1038 2.1
大山悠輔 776 1.2
鈴木大地 1154 2/3 -1.3
C・マギー 1004 -2.6
中村剛也 798 2/3 -3.4
福田永将 963 2/3 -4.5
西川龍馬 663 -11.1
宮﨑敏郎 1157 -11.3

セイバーメトリクスにおける代表的な守備指標であるUZR(Ultimate Zone Rating)で西川の三塁守備力を見てみよう。この指標は同ポジションの平均的な守備力を持ったNPBの選手と比較して、守備でどれだけ失点を防いだかを表したものだ。UZRで見ると、昨季の西川は663イニングを守り、平均的な三塁手に比べ11.1点も多く失点を増やしてしまったと推定できる。宮﨑がより低い-11.3を記録しているものの、西川のほうが守っているイニング自体は少ないため、失点増加ペースとしては上だった。

 

このように三塁で守備難を抱えていた状況から考えると、外野へのコンバートは妥当であるように思える。外野手は内野手に比べて送球する機会自体が少なく、また内野ほどの精度も求められない。送球に課題がある西川にとってはよい決断になるのではないだろうか。丸が抜けた中堅の穴を埋めるという意味でも、西川の能力を生かすという意味でもこのコンバートの意味は大きい。

 

 

 

将来的に丸の穴を埋める可能性のある坂倉

ただ仮に西川の中堅コンバートがうまくいったとしても、丸の穴を埋めるまでには至らないだろう。それほどまでに昨季の丸の打棒は凄まじかった。チームとしては西川の外野起用などで退団の穴を小さくとどめながら、将来的に丸の後釜になるようなスケールの大きな選手を育てたい。

 

現在の広島で将来的に大きなスケールの選手に育ちそうな選手はいるだろうか。その最有力候補として挙げられるのが坂倉将吾だ。今季3年目を迎える選手だが、すでにオープン戦で3番打者として起用されるなど、首脳陣の期待も非常に大きいようだ。

 

 

 

2018年ファームでの打撃成績

選手 打率 出塁率 長打率 OPS
坂倉 将吾 .329 .372 .547 .919
清宮 幸太郎 .244 .324 .606 .930
村上 宗隆 .288 .389 .490 .879

坂倉の昨季におけるファームでの成績を、昨季注目を浴びた新人スラッガー・清宮幸太郎、村上宗隆と比較してみよう。坂倉のOPS(On-base Plus Slugging/出塁率と長打率を足して算出した、打撃による総合的な貢献状況を示す数字)は.919。清宮の.930、村上の.879と比べても遜色ない値だ。もちろん坂倉の年齢が一つ若いという事情もあるが、それでも球界屈指の若手スラッガーと同等の成績を残しているのだ。

 

またこれに加えて坂倉には大きな強みがある。それは坂倉が守るポジションが捕手であるという点だ。現在、広島の正捕手には非常に打力の高い會澤翼が君臨している。そのため坂倉はこの春から外野に挑戦し、オープン戦でも左翼手としての出場が増えている。ただ、それにより捕手での出場がなくなっているわけではない。首脳陣はオープン戦の序盤で坂倉を積極的に捕手として起用していた。将来的には捕手として育てるというプランは持っているように見える。

 

捕手は他のポジションに比べて打力の低い選手が集まりやすい。キャッチング、スローイング、リード、投手とのコミュニケーションなど、多岐に渡る能力を備えている選手は少ないため、捕手を務められる選手はどうしても少なくなってしまうのだろう。ただそれだけに捕手に打力のある選手を配置できたとき、他球団には大きな差をつけることができる。昨季、森友哉と會澤という打力のある捕手を擁した2チームが優勝を果たしたのは偶然ではない。坂倉が順調に成長し、将来的に捕手としてレギュラーに定着するようなら、丸のように他球団に大きな差をつけられる選手になるかもしれない。

 

 

 

UZRに関する詳細な解説はこちら▼

各ポジションの平均的な選手と比べどれだけ多くの打球をアウトにしたか、などのデータをベースに算出された守備でのはたらきを、得点の単位に換算したもの。総合的に守備でどれだけの失点を減らしたかを表す。打球処理以外にも併殺に数多く参加したり、外野手ならば走者の進塁を食い止めたり、失策を少なく抑えることでも評価は高まる。

さらに詳しい説明はこちらから。

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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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