炭谷加入、阿部復帰で激化する巨人の正捕手争い。レギュラーをつかむのは誰だ

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ここ数年、巨人の正捕手には小林誠司が定着し、その高いスローイング能力で多くの走者の盗塁を阻止してきた。だが昨季は打撃が売りの大城卓三が台頭。オフには西武から炭谷銀仁朗を獲得したほか、阿部慎之助まで捕手に復帰するとの報道が入ってきた。

 

 

 

ワンバウンド処理の能力で比較

正捕手の座をつかむのは誰になるだろうか。現在、阿部は故障の影響もあり捕手として試合に出場することができていない。今季捕手として出場することもあるかもしれないが、正捕手としてコンスタントに先発する可能性は低いのではないだろうか。炭谷、小林、大城の争いになりそうだ。

この中で誰を優先して起用するべきだろうか。各捕手が昨季残した成績を比較してみたい。まずは守備力からである。ただ捕手の守備力といっても、さまざまなものがある。盗塁を阻止するスローイング。投球をいかにストライクに見せられるかのキャッチング、どのような球種やコースを選択するかのリード。多くの能力を求められるだけに総合的な評価を下すのは難しい。

ここでは一つの例として、3人の正捕手候補が昨季、ワンバウンド投球をどれだけ暴投や捕逸にしてしまったかの数字を見てみたい。暴投・捕逸の恐れがある走者がいる場面と、振り逃げの可能性がある2ストライクの場面でのワンバウンド投球が対象だ。

捕手 捕手イニング ワンバウンド 暴投・捕逸 暴投・捕逸率
炭谷銀仁朗 342 244 10 4.1%
小林誠司 794 719 21 2.9%
大城卓三 366 254 8 3.1%

 

これを見ると、昨季に関しては小林が最もワンバウンド投球をうまく処理していたようである。上記の状況でのワンバウンド投球719球に対して、暴投・捕逸は21。2.9%に抑えた。炭谷は小林、大城よりは少し高い値となった。だがこれは球界屈指のスピードボールを投げる菊池雄星とのバッテリーが多かったことも関係しているだろう。菊池のスピードのあるスライダーがワンバウンドになった場合、処理は非常に難しくなるはずだ。総合的な守備力については不明だが、ワンバウンド処理においてはそれほど差がついていないと考えて良いのではないだろうか。

 

 

 

捕手だからこそ重要な打撃能力。頭一つ抜けるのは大城

捕手の評価というと、どうしてもまず守備力が基準にされがちだが、打撃能力も同じように重要である。高い守備力が求められるポジションであるだけに、打撃にまで優れた選手を配置するのは難しい。それだけに、打力のある捕手を確保できれば他球団に大きな差をつけることができる。2010年前後に巨人は6度の優勝を果たしたが、これは守備的な選手が集まりがちな捕手と遊撃に、攻撃力の高い阿部と坂本勇人を据えることができたことが大きな要因である。

打者 打席 打率 出塁率 長打率 OPS
炭谷銀仁朗 135 .248 .265 .310 .575
小林誠司 313 .219 .30 .275 .575
大城卓三 202 .265 .320 .395 .715
セ平均   .259 .331 .399 .730

昨季の3捕手のOPS(On-base Plus Slugging/出塁率と長打率を足して算出し打撃による総合的な貢献状況を示す数字)を比較すると、炭谷と小林が.575とリーグ平均に大きく引き離される中、大城は.715と捕手ながらリーグ平均レベルの値を記録している。202打席と少ない機会の中での記録であるため、シーズンを通して維持できるかどうかはわからないが、2人に対して攻撃面でアドバンテージがある可能性は高い。昨季の正捕手である小林対新加入の炭谷という構図にせず、大城を起用するオプションはとっておくべきではないだろうか。打力が高いからと捕手以外で起用するのではなく、打力が高いからこそ捕手で起用できるよう検討すべきだ。

巨人のオープン戦での起用法を見ていると、開幕からしばらくは3人の捕手を併用する形が多くなることが予想される。炭谷の先発起用が有力かと思われたが、最近ではエース・菅野智之先発試合では小林が先発。オープン戦最終試合となった24日の試合では大城卓三がマスクをかぶった。先発投手によって使い分ける方針になるかもしれない。少なくとも特定の捕手の実力が図抜けているという状況ではないため、併用を続け起用を固めていくというのは悪くない選択なのではないだろうか。

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※記事はIOC公式サイト『Olympic Channel』提供

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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。