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2019年シーズンの2位から、2020年はセリーグ制覇を目指したDeNAは、Aクラスに入ることができず、2年ぶりのBクラスとなる4位に終わった。その結果を受け、5年間に渡ってチームを率いたラミレス監督が退任となり、2021年シーズンからは三浦大輔新監督体制で優勝を目指すことになった。
主将に抜擢された佐野が大ブレイク
2020年シーズンを振り返ってみると、チーム打率.266(リーグ1位)、135本塁打(同1位タイ)と打線は好調だった。なかでも佐野恵太の活躍が目立った。佐野は2019年シーズンまで規定打席に到達したことがなかったにもかかわらず、ラミレス監督が「4番・主将」に任命。MLBのレイズに移籍した筒香嘉智の後釜を託された。
佐野はその期待にこたえ、開幕から9試合連続安打を記録する好スタートを切った。開幕から1カ月経っても本塁打が出なかったことで批判も受けたが、7月22日に初本塁打を記録すると、そこから3試合連発と好調を維持した。10月には球団タイ記録となる5試合連続本塁打もマークしている。
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終盤戦に故障で離脱があったものの打率.328、20本塁打、69打点の好成績で自身初の打撃タイトルとなる首位打者を獲得。さらには260票を集めてベストナインも受賞した。丸佳浩(巨人/186票)や鈴木誠也(広島/161票)らを抑え、最多得票だった。
すでにFAで巨人への移籍が決まっている梶谷隆幸も、ここ数年の不振を吹き飛ばす活躍を見せ、リーグ2位の打率.323に19本塁打とリードオフマンとしては、文句なしの成績を残している。また、宮﨑敏郎も打率.301と結果を出した。打率3割を超える打者が3人以上揃ったのは12球団でもDeNAだけである。
外国人勢ではソトがチームトップの25本塁打を記録し、存在感を放った。2020年シーズンから新たに加わったオースティンは2度の離脱がありながらも、65試合で20本塁打とパワーを見せている。ちなみにオースティンの本塁打率(打数/本塁打)11.90は、12球団でトップの数字(5本塁打以上)だった。
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一方で、在籍6年目となるロペスはおよそ1ヶ月間の登録抹消があり、キャリアワーストの81試合の出場にとどまった。そのなかで10月にはイチローと松井秀喜以来3人目となる日米の両リーグで1000本安打を達成。また、来日以来8年連続となる2桁本塁打(12本)も成し遂げたが、OPS.665は来日以来ワーストの数字であり、シーズン終了後に自由契約となっている。
大貫がブレイクするも、エース今永が離脱
投手陣では2年目の右腕・大貫晋一が規定投球回未到達ながら、10勝6敗、防御率2.53と大ブレイクをはたした。開幕から2試合連続で5回持たずに降板していたが、自身3試合目の登板から5試合連続で白星の好投。その後も安定した投球を見せ、1年間を走りきった。
途中離脱のあった平良拳太郎も14試合の登板で4勝6敗、防御率2.27と開花の兆しを見せた。開幕から8試合連続でQSを達成するなど、QS率71.4%はチームトップと安定感を見せた。
井納翔一はチーム2位の89回を投げ6勝7敗、防御率3.94と最低限の結果を残している。ドラフト2位の坂本裕哉が10試合の登板で防御率5.67と苦しみながらも4勝1敗と貯金を3つ作った。
一方で、濱口遥大、上茶谷大河、今永昇太、東克樹といった近年のドラフト1位選手たちは不振や怪我に悩まされ、2020年シーズンは結果を残すことができなかった。
なかでも、エースの今永は開幕から2ヶ月で離脱し9試合の登板にとどまった。シーズン終了前に肩へメスを入れ、2021年シーズンへ備えることを選んだ。少ない登板数のなかで5勝3敗と貯金を2つ作ってはいるものの、先発ローテーションを回りきれなかったのはチームとして大きな痛手となったことは間違いない。
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また、東は2月にトミー・ジョン手術を受けた影響で1試合も登板することができなかった。新外国人のピープルズも10試合(先発7試合)の登板で2勝2敗、防御率4.97と期待以下の数字だった。
先発投手陣の相次ぐ故障や不振の結果がリーグ5位の先発防御率3.92に表れている。開幕前の計算通りにいかなかったことがチームの低迷に直結した。
山﨑が守護神を外れる大誤算も、三嶋が救いに
一方の中継ぎ陣はシーズン途中から守護神に抜擢された三嶋一輝を中心に奮闘した。その三嶋をはじめ、エスコバー、石田健大、平田真吾、伊勢大夢の5人が30試合以上登板と防御率2点台以下を同時に達成している。それ以外にも国吉佑樹が42試合の登板で防御率3.13と2点台には届かなかったものの、結果を残した。
なかでも、ドラフト3位の伊勢はおよそ33試合の登板で防御率1.80と活躍。K/9が10.03と高水準をマークしているのも心強い。これは、10試合以上に登板した投手の中でパットンに次いでチーム2位。奪三振能力が高いだけに、2021年シーズンは開幕から勝ちパターン入りを目指したいところ。
一方では苦しんだ。例年通り守護神として開幕を迎えたものの、打ち込まれるケースが増え7月半ばには配置転換された。その後も調子は上がらず、10月には登録抹消。シーズン最終盤に一軍に復帰したが、登板は1試合だけ。結局、40試合の登板で防御率5.68と入団以来ワーストの成績に終わっている。
すでに退団が決まっているパットンは防御率こそ4.92だったが、チーム最多タイの56試合に登板して19ホールドを記録している。
中継ぎの防御率はリーグ2位の3.54。山﨑の不振を三嶋やエスコバー、新人の伊勢らがカバーした格好だ。
梶谷の穴を神里で埋めることができるかが来季のカギに
三浦新監督体制となる2021年シーズンは、梶谷と井納が流出したことで大きなマイナスからのスタートとなる。
まず野手陣では梶谷が抜けた外野の布陣が気になるところ。現時点の陣容を見ると、左翼の佐野と右翼のオースティンは大きな故障さえなければ当確だろう。
そして中堅は神里和毅が務めることが濃厚だ。2020年シーズンは規定打席に到達しなかったが、80試合の出場で打率.308とキャリアハイの数字を残した。また、出塁率も前年の.323から.370へと大幅に上昇させている。
本塁打は3本と梶谷の19本には及ばないが、打率と出塁率は1番打者として納得のいく数字だったと言える。もし神里が2021年シーズンも同様の活躍をすれば、梶谷の穴は手当てできそうだ。
内野陣ではロペスが退団した。これにより、二塁、左翼と内外野で併用されていたソトが一塁に固定されることになる。ポジション固定により負担が軽くなれば、本人にとって大きなプラスとなるはずだ。
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二遊間は大和、柴田竜拓の主軸に加えて伊藤裕季也、そしてドラフト2位の牧秀悟(中央大)の争いとなりそうだ。伊藤と牧は長打力に優れており、二塁のポジションを奪うことができれば打線強化が期待できる。
三塁は2020年に引き続いて宮﨑が守ることになる。捕手は伊藤光、戸柱恭孝、嶺井博希らの争いか。
一方の投手陣は今シーズンブレイクした大貫と、故障からの復帰を目指す今永が中心となる。その他では濱口、平良、坂本、上茶谷ら若手と新外国人のロメロ、残留したピープルズの外国人勢が加わるかたちだ。ドラフト1位で獲得した入江大生(明治大)も争いに入ってくると層は厚くなる。
今永がシーズンを通して投げることができれば、井納の穴の大半は埋まる。先発投手はやはり今永の復活がカギとなるだろう。
中継ぎ投手陣はパットンが退団したもののエスコバーは残留。三嶋や石田、山﨑と実績のある投手も豊富に揃っている。山﨑の状態がどこまで戻るのかが大きなポイントとなりそだ。
2020年シーズンに結果を残せなかった今永と山﨑のふたりが、本来の力を発揮することが上位争いをする必要条件となりそうだ。