昨季、西武との得点差は107点。上林がソフトバンク得点力アップへのカギを握る

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昨季2年連続の日本一は達成したものの、リーグ制覇を逃したソフトバンク。首位・西武が総得点792得点を記録したのに対し、ソフトバンクは685得点。本塁打数で西武を6本上回ったにもかかわらず、107点もの得点差をつけられてしまった。

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柳田の前に走者がいない状況を引き起こした出塁率不足

得点差が広がってしまった原因はどこにあるのだろうか。これは明確に出塁能力の差といえる。昨季のパ・リーグ平均が.325の出塁率で、西武は.352とトップの数字を記録した。一方のソフトバンクは.326。長打率が同程度だった2チームにこれだけの得点差がついたのは、この出塁率に原因がある。

この差をより具体的に把握するため、走者を置いた状況の打席がどれだけまわってきたか、西武とソフトバンクの打者で比較してみたい。ここでは、より多くの走者を貯めた状況で打席に立つことが好ましい、中軸の打者で比較する。

打者 打席 走者なし 1人 2人 3人
浅村栄斗 640 49.5% 36.3% 11.9% 2.3%
山川穂高 647 50.1% 32.9% 13.9% 3.1%
森友哉 552 56.0% 23.6% 16.1% 4.3%
           
NPB平均   55.7% 29.1% 12.5% 2.7%
           
柳田悠岐 550 56.0% 32.0% 10.4% 1.6%
A・デスパイネ 469 56.7% 30.1% 11.1% 2.1%
松田宣浩 580 55.2% 27.8% 14.1% 2.9%

 

昨季のパ・リーグ打点数1位、2位の西武の浅村栄斗、山川穂高は、走者なしで迎えた打席が全体の約50%だった。NPB平均の55.7%と比較しても、走者を置かずに立つ打席が5%以上少なかったようだ。

一方、ソフトバンクの柳田悠岐、アルフレド・デスパイネ、松田宣浩の割合はNPB平均程度。特に現在のNPBにおける最高の打者である柳田の前に、平均並にしか走者を貯めることができていないのは問題だ。

わずか数%の差だが、シーズンを通してみればかなりの打席数になる。柳田と山川の走者なしで打席に立つ割合の差5.9%に、フルシーズンの目安である600打席を掛けると35.5打席。昨季ほぼ同じ打席数だった森友哉と柳田の満塁の場面での打席数を比較すると森が24、柳田が9。西武とソフトバンクの出塁率の差.027は、こういったところに現れていたのである。

ソフトバンクの主砲、柳田悠岐

 

見極めに課題を抱える上林。だがスタイルの変化にはリスクが伴う

こうした状況を改善するには柳田の前に出塁率の高い打者を配置する必要がある。ただソフトバンクは柳田以外に出塁に長けた打者が少なく、昨季の西武のように中軸の前に走者を貯めるのはなかなか難しそうだ。今いる選手がより出塁能力を伸ばすことで、この状況を改善する必要がある。

そんな中、注目したいのが、今季で6年目を迎える上林誠知である。上林は昨季、1番打者としてチーム最多の226打席、2番打者としてもチームで2位の111打席に立った。柳田の前で多くの打席に立った打者の一人である。だがシーズン全体の出塁率は.315。NPB平均を下回る数値に終わった。


▼2018年NPBスイング率降順(300打席以上の打者を対象)

打者 スイング率 ボール球スイング率
上林誠知 55.9% 38.7%
J・ロペス 55.8% 40.0%
雄平 53.9% 34.2%
今江年晶 53.1% 40.4%
S・ロメロ 51.3% 33.0%


上林の出塁率の低さはその積極的な打撃によるものだ。投球に対してスイングを仕掛ける割合は55.9%。これは昨季NPBで300打席以上に立った打者の中で最も高かった。積極的にスイングすると聞くと悪いことのようには思えないが、上林はボール球に対しても積極的にスイングをしてしまっていた。ボール球スイング率はNPB平均を10%以上も上回る38.7%。ボール球を振れば当然四球を獲得することは難しくなるため、出塁率が上昇してこない。

だが上林がスイングを控えるスタイルに変更すべきなのかというと、一概にそうはいえない。投球を見極め、スイングするかどうかを判断する。この作業は打撃の根幹といえる部分である。意識を変えるのは、打撃フォームに大幅な改造を加えることよりも難しいだろう。無理に変えようとすることで打撃全体の歯車が狂い、極端な不振に陥るということも考えられる。上林は現時点で長打力のある優れた打者なのだ。急激な変化はリスクを伴うため、慎重に判断すべきである。

ただ上林が目標とする柳田レベルの打者になるには、この部分の改善は欠かせない。そしてもし見極めが改善されるようなら、ソフトバンクの出塁事情も大きく変わってくるだろう。出塁力を増した上林が1、2番で出場するようなら、柳田の前に走者を置く状況も増えてくるに違いない。上林が今後、自らの打撃スタイルとどのように向き合っていくかが、ソフトバンクの得点力向上のカギを握る。

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※記事はIOC公式サイト『 Olympic Channel 』提供

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