昨季は貧打に泣いた中日、大変革で上位を狙う…中日ドラゴンズの2023年展望

Sporting News Japan Staff

昨季は貧打に泣いた中日、大変革で上位を狙う…中日ドラゴンズの2023年展望 image

昨シーズンは最下位に沈んだ中日ドラゴンズは、このオフシーズンは例年になく積極的な補強を行った。立浪政権2年目を迎える今シーズン、大きく変わりそうな予感はある。

本塁打数アップへ大砲候補のアキーノを獲得

昨シーズンの中日は貧打に泣いた。414得点はセ・リーグワーストで、リーグトップのヤクルト(619得点)とは200点以上もの差があった。また本塁打数も同じくリーグワーストの62本で、リーグトップのヤクルト(174本)とは100本以上も差をつけられていた。

そのなかでチーム2位の57打点を叩き出した阿部寿樹(⇔涌井秀章/楽天)と5年連続規定打席に到達していた遊撃手の京田陽太(⇔砂田毅樹/DeNA)を交換トレードで放出。チームを大改造するという立浪監督の強い意志が見て取れる。

一方で打線強化のために補強したのは、アリスティデス・アキーノ、ソイロ・アルモンテ、オルランド・カリステの3人。

アキーノは昨シーズンも80試合の出場で10本塁打を放った大砲候補。メジャー2年目の2019年に56試合で19本塁打をマークするなど、通算244試合で41本塁打を放った。また、肩の強さは眼を見張るものがあり、昨シーズンも10個の補殺を記録している。

右翼での起用が見込まれており、アキーノの出来が中日打線を大きく左右すると言っても過言ではない。

アルモンテは2018年から3年間に渡って中日に在籍しておリ3年ぶりの復帰となる。年齢は重ねたものの、昨シーズンはメキシカンリーグで90試合に出場し打率.322、27本塁打、95打点の成績を残した。NPBでも3年間で打率.316、31本塁打と結果を出していただけに、期待は大きい。左翼での起用が濃厚だ。

アキーノとアルモンテを補強した外野陣は、主力の大島洋平と岡林勇希に大卒2年目の鵜飼航丞らもおり、守備位置を含めてバリエーションは豊富。どのようなスタメンを組むのか楽しみでもある。

もうひとりの新外国人選手であるカリステは内・外野を守れるユーティリティータイプ。アキーノ、アルモンテ、そしてダヤン・ビシエドを含めた3人の外国人野手より優先度は落ちそうだ。

阿部と京田が抜けた内野陣は、ビシエドが務める一塁を除き激戦区。登録名を土田から変更した龍空が遊撃の筆頭候補で、そこに新人の村松開人、田中幹也、濱将乃介、福永裕基らが絡んでくる。二塁、三塁も決まっておらず高橋周平や石垣雅海らも含めて争うことになる。

三塁のレギュラー候補である石川昂弥は、左膝前十字靱帯再建術からの復帰を目指しリハビリ中。万全な状態になればさらにレギュラー争いの激しさは増す。

捕手は木下拓哉が正捕手として独り立ちした。次世代の育成も含めベンチ入りする第2、第3捕手は争いとなりそうだ。

また、今シーズンから球団OBでもある和田一浩氏が打撃コーチに就任した。課題の打線をどれだけ上向かせることができるか。

先発ローテーションに涌井秀章、中継ぎ左腕に砂田毅樹が加入

投手陣は充実している。先発ローテーションは大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介、高橋宏斗、松葉貴大に加えて阿部との交換トレードで加入した涌井が入ってくる。

加えて、昨シーズン先発ローテーションにも一時入った上田洸太朗、実績のある福谷浩司らも控えており、昨季途中に投手へ転向した根尾昂も先発としての調整を進めている。

一方で昨年3月にトミー・ジョン手術を受けた梅津晃大は早くてもシーズン後半の復帰となりそうだ。

中継ぎ陣も抑えのライデル・マルティネス、セットアッパーのジャリエル・ロドリゲスが揃って残留。第5回ワールド・ベースボール・クラシックに参加するキューバ代表の合宿に参加するために合流は遅れるものの、日本での実績もあり大きな心配はいらない。

6回、7回は祖父江大輔、清水達也らに加え、谷元圭介や藤嶋健人に森博人らも出番をうかがう。

左腕の福敬登は国指定の難病である黄色靱帯骨化症の手術を受けたことで今シーズンの登板は不透明。一方で、京田とのトレードで砂田を迎え入れた。

砂田は昨シーズンこそ15試合の登板で防御率5.68と苦しんだものの、2021年は58試合の登板で2勝2敗、18ホールド、防御率3.24と中継ぎを支えた。2017年と2018年には2年連続で60試合以上に登板した実績もある。昨シーズンは福以外に左投手でホールドを挙げた投手がいなかっただけに、その穴を埋めることに期待がかかる。

このように中日は先発、中継ぎともに充実している。大きな故障などがなければ、12球団でも屈指の投手陣となった。打線がどれだけ機能するか、今季の中日の命運はやはり打線が握っている。


■試合結果を予想して豪華景品をゲットしよう!

遊雅堂(ゆうがどう)無料版では「スポーツ番付勝利予想」を実施中。やり方は、対象の試合結果を予想するだけ。当たれば豪華景品がゲットできるかも!?

▶無料エントリーはこちらから

▶プロ野球を観るならDAZNで。スマホやTVでスポーツをいつでも楽しもう

Sporting News Japan Staff

Sporting News Japan Staff Photo

日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。