2月25日に行われた東京ヤクルトスワローズ対北海道日本ハムファイターズのオープン戦で、今季から導入される「申告敬遠」が初めて実行された。申告敬遠とは、守備側の申告によって打者を自動的に四球で歩かせることができるものだ。9回裏、スワローズの攻撃中にファイターズの栗山英樹監督が球審に敬遠の意思を伝え、投手が4球投げることなく打者は四球扱いになった。
試合時間短縮のために導入された、この「投げずに敬遠」ルール。米国メジャーリーグでは昨年より申告敬遠が導入されているが、選手たちの反応は様々だ。
昨年9月に自身が申告敬遠を受けて出塁したイチローは、ルールを戻した方が良いとの見解を示した。投手が4球投げる間の空気感というものがあり、それがないと面白くない、とのことだ。一方、田中将大は投手視点でのメリット、具体的には敬遠後にスイッチを入れ直す必要がなくなること、敬遠で緩い球を投げるのが苦手な投手もいることを指摘した。
→今なら無料視聴可。プロ野球・MLBを見るならDAZN(ダ・ゾーン)に!
日米ともに申告敬遠の導入は、試合時間短縮に向けた取り組みの一環だ。メジャーリーグは今季から、1試合の間に選手たちがマウンドに集まる回数を各チーム6回に制限する他、イニング間の時間や投手交代時の時間も短縮するが、選手たちの反応は芳しくない。今季からダルビッシュ有の女房役となるシカゴ・カブスの捕手ウィルソン・コントレラス、そして大谷翔平の女房役となるロサンゼルス・エンジェルスのマーティン・マルドナードはいずれも、マウンド訪問回数の制限は気にせず、たとえ罰金を払う必要があるとしても必要ならばマウンドに行く、と明言している。
投手の投球間隔を測る「ピッチ・クロック」の導入も議論されていたが、選手たちの反発があまりに大きかったため導入は見送られた。メジャー屈指のリリーフ左腕、クリーブランド・インディアンスのアンドリュー・ミラーは「時計の針がないことは、野球というスポーツのユニークな魅力だと思うんだ」と、MLBの導入案を一蹴している。
プロ野球はファンありきのエンターテイメントビジネスだが、選手がいなければ試合が成り立たないこともまた事実。試合をスピードアップさせたい運営サイドの人々と、時間を気にせずプレーしたい選手たちの対立は、もうしばらく続きそうだ。
▶プロ野球の開幕戦を観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
【DAZN関連記事】
● 【必読】DAZN(ダゾーン)の"トリセツ" 最新・2018年版!
● ネットでプロ野球中継を視聴する方法を紹介
● DAZNでのプロ野球の放送予定や試合スケジュール
● DAZNでF1放送を視聴する方法は?
● 【最新・2018年版】F1の放送予定・レース日程まとめ
● ネットでMLB中継を視聴する方法を紹介
● MLBの試合日程・放送予定|テレビでの視聴も可能?/2018シーズン