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3月25日にオープン戦の全日程が終了。ここから3月30日の開幕戦に向け、各選手は最後の調整を行った。その中で注目を浴びる存在だったのが、各球団のドラフト1位たちだ。即戦力候補もいれば、未来の中心選手候補もいるが、このオープン戦でどのような成績を残してきたのだろうか。振り返ってみたい。
清宮は無念の無安打
まずは高卒組を見ていきたい。もっとも注目を浴びたのは、北海道日本ハムファイターズの清宮幸太郎だろう。チーム内の新人で唯一、一軍キャンプに帯同しアリゾナで汗を流した。しかし、帰国後のオープン戦では7試合に出場するも安打はでなかった。また、限局性腹膜炎の影響で入院となり苦しい1年目の始まりとなってしまう。今後は、回復具合を見ながら二軍で実戦を積み、一軍昇格を目指すことになる。
高校時代から清宮と並び話題となっていたのが、千葉ロッテマリーンズの安田尚憲だ。キャンプ序盤の対外試合では4番を任されるなど、井口資仁新監督の期待は大きかった。しかし、オープン戦では、サヨナラ安打を放ったものの3月半ばに二軍降格。清宮同様、二軍からのスタートとなった。すでに二軍戦では本塁打を放つなど力を発揮しており、早期の一軍昇格が見られるかもしれない。
高卒ドラフト1位組のなかで結果を残したのは、東京ヤクルトスワローズの村上宗隆だった。チーム方針もあり高校時代の捕手から三塁へコンバートされ、二軍で育成されることとなった村上。新人紹介が行われた3月18日のオープン戦で1日限りの一軍を体験した。その試合で9番・指名打者で出場し4打数2安打と結果を残している。当初の予定通り1試合のみで二軍へと戻ったが、すでに2本塁打を放つなど存在感を発揮している。
広島東洋カープの中村奨成、福岡ソフトバンクホークスの吉住晴斗は一軍での出場はなかった。
田嶋は開幕ローテ確定!
高卒組に比べると即戦力となる大卒・社会人組。社会人ナンバーワン左腕と称されていたオリックス・バファローズの田嶋大樹は3試合に登板し防御率3.07。慶応大学との練習試合で7回4失点、被安打10と打ち込まれたものの、開幕ローテーション入りは確定しており、昨年の山岡泰輔と同様に年間を通じて働きたいところ。
大学日本代表ではエースを務めた横浜DeNAベイスターズの東克樹も好調だ。3試合に登板し無失点投球を披露。開幕ローテーション入りを確定させた。今永昇太、濵口遙大、ジョー・ウィーランドと故障者が多い先発投手陣のなかで仕事を果たしたい。
中継ぎ陣では、中日ドラゴンズの鈴木博志が6試合連続無失点と実績を残した。セットアッパーとして起用されることが濃厚だが、クローザーの田島慎二が不調なだけに役割の変更もありえそうだ。
一方で結果を残せなかったのが、埼玉西武ライオンズの齊藤大将である。3試合で防御率11.37と力を発揮できずに二軍降格となっている。
東北楽天ゴールデンイーグルスの近藤弘樹、阪神タイガースの馬場皐輔、読売ジャイアンツの鍬原拓也はオープン戦での登板がなかった。
ドラフト1位の12選手たちは様々な形で初めての春季キャンプ・オープン戦を終え、これから経験したことのない長いシーズンを迎えることになる。即戦力と期待されている選手は新人王を目指し、その他の選手は二軍で実戦を積み早期に一軍昇格を果たして欲しいところ。この中から一人でも多くのスター選手が生まれることに期待したい。
【2017年ドラフト1位のオープン戦成績】
吉住晴斗(ソフトバンク)
出場なし
齊藤大将(西武)
3試合/0勝1敗/防御率11.37
近藤弘樹(楽天)
登板なし
田嶋大樹(オリックス)
3試合/1勝1敗/防御率3.07
清宮幸太郎(日本ハム)
7試合/打率.000/0本/0点
安田尚憲(ロッテ)
8試合/打率.077/0本/2打点
中村奨成(広島)
出場なし
馬場皐輔(阪神)
出場なし
東克樹(DeNA)
3試合/0勝0敗/防御率0.00
鍬原拓也(巨人)
出場なし
鈴木博志(中日)
6試合/0勝0敗/防御率0.00
村上宗隆(ヤクルト)
1試合/打率.500/0本/0打点
※成績は2018年3月25日終了時点