批判殺到の中、コルツコーチはNFLの新ヘルメットルールを歓迎

Mike DeCourcy

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インディアナ州インディアナポリス発。インディアナポリス・コルツのコーチを務めるフランク・ライヒが、ルーカス・オイル・スタジアムでの試合後、記者会見のために用意された演壇に立つと、その193センチメートルの身長はさらに高く見えた。

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彼はその高い位置から、「本物のフットボール」の終えんを嘆く多くの解説者、ファン、選手、コーチの大合唱に加わらないことを選んだ。

ライヒが指揮するコルツは、19対20で敗れたレイブンズとのプレシーズンゲームで、前半の内に「頭を下げて接触を試みた」として2度も警告、15ヤードの罰退が科された。リーグの審議を通過したこの新ルールは、激しさがフットボールの最たる魅力であると信じている人々から大きな反発を招いている。

ラインマンのデニコ・オートリーに対して与えられた一つ目の警告は、レイブンズのレシーバーが走行距離を伸ばそうと地面にダイブした際の接触だったので判断が難しかった。コーナーバックのネイト・ヘアストンに与えられた二つ目の警告は悪質なヒットではなかったものの、明らかなルール違反であった。

「プレシーズン中は過度に取り締まろうとしていることは理解している。我々からしたら大歓迎だ」。試合後、ライヒはそう話した。「ヘルメットを武器として使用することはフットボール界にとって良くないことだというのは皆が理解していることだと思う。コーチ陣も、選手も、ファンも、誰もそんなことは望んでいない」。

「なので、正しいプレーを浸透させるためにプレシーズン中は少し過剰に取り締まるのならば、我々はそのルールの中でプレーし、そういうものなのだと理解するだけだ」

ライヒのこの慎重な捉え方は、コーチたちの間では世間が思うよりも一般的な捉え方だ。ニューイングランド・ペイトリオッツのコーチ、ビル・ベリチックはボストンのラジオ局WEEIにてこのルールに対する考えを長々と語り、このルールが施行されてまだ数週間ではあるものの「我々やコーチングスタッフにとっては劇的な変化ではない」と話した。

「ヘルメットの頭頂部を使ってタックルをするなんて我々は教えたことがない」。ベリチックはそう話した。「根本的に、私はその姿勢が飛び込むのに向いているとも思っていない。ケガをしてしまうだけではなく、良くない結果を多くもたらす恐れがある。そのことも肝心だ」。

「タックルとブロックを行う際、我々はいつも顔を上げ、目を開き、頭を後ろに引いていたので、どのようにヒットしたのかを見ることができた。それ以外の方法で指導したことは一度もない。このやり方でヒットすれば、ルールの枠を超えることはないだろう」

「判断を下す審判団にとっては難しい仕事となるが、ルール自体はかなり明確だと思う。頭から対戦相手に接触したらファウルになるだけだ」

ヘルメットルールを策定した競技委員会のメンバーであるグリーンベイ・パッカーズのマイク・マッカーシーコーチとピッツバーグ・スティーラーズのマイク・トムリンコーチは、このルールを承認している。

しかし、批判は殺到して止まない。ファン、解説者、選手、そしてミネソタ・バイキングスのコーチ、マイク・ジマーまで。彼は「これは何人かの仕事に負担をかけるだろう。プレーオフや、仕事など、すべてに影響を与える」と発言してこのルールを批判した

だが、ライヒはレギュラーシーズンが始まればこのルールによる警告の数は減少するだろうと信じている。

一部の選手はタックルを開始する際に頭を下げてしまうクセを直そうとしている。審判たちは、攻撃が飛んでこないかただ確かめようとしただけのディフェンダーに毎回警告を出してしまわないよう、検討を重ねている。

また審判たちは、オフェンスの選手がルールを犯すことがあることも分かっており、オフェンスの選手がヘルメットを不適切に使用すると、ディフェンダーが自身を守るためにヘルメットを下げることを誘発してしまう可能性があることも理解している。

「警告の数は減っていくと確信している。我々は皆学んでいるからね」。ライヒはそう話した。「選手たちも学んでいる。審判たちも学んでいる。我々は本拠地に戻ると録画した映像を確認して、試合中のヒットがどのように見えているのかを確かめている。これによって適切なヒットを見つけ出すことにかなりの自信を持っているよ」。

原文:Colts coach Frank Reich welcomes helmet rule, confident backlash will subside

翻訳:日本映像翻訳アカデミー


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Mike DeCourcy has been the college basketball columnist at The Sporting News since 1995. Starting with newspapers in Pittsburgh, Memphis and Cincinnati, he has written about the game for 35 years and covered 32 Final Fours. He is a member of the United States Basketball Writers Hall of Fame and is a studio analyst at the Big Ten Network and NCAA Tournament Bracket analyst for Fox Sports. He also writes frequently for TSN about soccer and the NFL. Mike was born in Pittsburgh, raised there during the City of Champions decade and graduated from Point Park University.